町中らしい、冒険者ギルドらしい、受付嬢らしい
町中へ入り、僕は冒険者ギルドに向かっている。イケメンで親切な門兵さんのお陰で大体の位置は分かっている。そこに向かって歩く。
石畳で出来た町を歩いていると色々な人がいる。獣の耳がある人もいた。今まで見たこともない。
只、今は歩く。冒険者証を作る為と寝る場所を探す為だ。
ーーーーー
冒険者ギルドらしい建物前に着いた。思えば目印とか聞いてなかったが、看板の絵と文字で分かった。文字は異世界の文字だと思うが、なぜか分かった。神様の仕業だろう。
冒険者ギルドを改めて見る。二階建ての大きい建物だ。
ドアはスイングドアだ。入りやすい。入ろう。
冒険者ギルドに入ると酒の匂いがした。左側のスイングドアから食事処が見える。あるいは酒場かもしれない。用があるのはそっちではない。正面を見ながら歩く。受付の文字が書かれたカウンターがあるからだ。女性がいる、話しかけよう。
「あの」
「はい、なんのご用でしょうか?」
「冒険者証を作りに来ました」
「はい、分かりました」では、登録しますのでまずはこちらへの記入をお願いします」
紙を渡された。名前、種族、年齢、出身と色々あった。この世界の文字は自然と書けた。これも神様の仕業だろう。紙に記入していく。
ーーーーー
受付嬢side
(この子、冒険者できるかなー?覇気というか、何も感じないし。いや、仕事仕事!)
ーーーーー
記入できた。紙を渡す。
「はい、名前はクランさんですね。種族は人間、年齢は十八?、出身は異世界と...異世界の方ですか!?」
空蘭が本当の名前だが、異世界だとクランになるらしい。
それと異世界出身なことに驚かれた。