そのことは追求しない……
自信満々だがそれは兄としてどうなんだろう。
マンガとかで得た知識だともっとお兄ちゃんって大変なものだと思うんだが……
「大丈夫大丈夫、私は器が大きいもん、お兄ちゃんの一人や二人どうってことないよ」
「未来からお金とかもらってこなかったのか、金が作れるような時代じゃないのか」
「うーん、できるんだけどね、それやっちゃうと経済が崩壊しちゃうんだよね。
ちょっとなら大丈夫なんだけど、昔なら昔のやり方に従うべきって考えなの」
「そうか、エミはなにか得意な仕事があるのか?」
「そうだなー、レガシーコンピュータの扱いも勉強したし、力仕事もできるよ、
あとこの時代の大学程度の計算はできるよ」
「すごいな、兄として自信なくなるなあ……ところでレガシーってなんだっけ、古い資産か?」
「そうだね将来規準で、だけど。将来は計算機も進化するんだけど、今のチューリングマシンも勉強したんだ」
「そりゃあもう、私が一番優秀だったから選ばれたんだからね」
優秀でニートに嫁ぎに来るのか……世も末だったんだな……
「そうか、確かにすごそうだもんな」
意味もわからず同意しておく。
「私は凄いんだよ、候補の中で成績トップだったんだから。
私にまかせてよ、お兄ちゃんにへんなおんなは近づけないよ」
「へんなっておい」
「私は奥さんだから当然じゃない、あと私が来た目的なんだよ」
「そういやそうだったな、流れが急で忘れてた」
「忘れないでよ! もう!」
「悪い悪い……と、呼ばれてるな、飯にしようか」
「ごはん!? なになに!!? 何が食べられるの?!」
すごく食いついてくる、食べ物だけに。
「なんでそんなテンション高いんだよ、ただのカレーだよ」
「カレー? あのスパイスが効いてるっていうカレーなの?! 本物のお肉が入ってるの!?」
「そりゃそうだろ、肉のないカレーもあるらしいがうちのは入ってるよ、スパイスのないカレーってなんだよ」
他にあるというのか、『これは本物ではない』とかいうパターンか?
「すごいじゃない! わたしカレー食べるのって初めてだよ! お肉も食べたことないよ!」
「肉食べたことないって宗教とかか?」
「ううん、家畜にやる食べ物はないって言ってたよ。
昔はちょっとだけ食べられた時代もあったっておとうさんが、おじいちゃんに聞いたって言ってた」
「そうか、そりゃそうだな、人が滅ぶかって時に他の動物の食料なんて無いな……」
それもそうか、今の日本でもお金がないと塩パスタで生き延びる人もいるっていうし……
「今まで食べられたのは麦の粉みたいなのとか、何で出来てるのか絶対教えてくれなかったんだけどソイ……なんとか」
「わかった、十分わかったからその話題を掘り下げるのはやめよう。
今は『現代』の食べ物を楽しもうか」
アレか? 大丈夫かよ病気になるぞ、lアレ食うと……
「うん!」
とてもいい笑顔でエミは答えた。
守りたい、この笑顔。




