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異世界はチーターだらけで俺は脇役。  作者: 時の勇者
第一章:不幸でも異世界転生がしたい!
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第9話:はじめてのぼうけん

「はい。では次、数学Bのページ、そうですねぇ77ページを開いてくださーい!」


「分かりました。……数列?また新しい分野ですね」


 こんな具合に、午前中は勉強、昼食をとってから午後に体を動かし、そのあとは川に行って、水を補給したり、体を拭いたりして一日が終わるというようなサイクルを繰り返していくのだとか。

 ガブの勉強の教え方は、まあ分かりやすいといえば分かりやすいのだろうが、早すぎるといえば早かった。

 十分間で第一章の分野が終わる。英語に至っては、単語は一度見たら覚えたも同然という様に詰め込みで、教科書を僅か1時間で終わらせるというスピードだった。社会とか理科の分野もスピードが速すぎるし、数学は計算を基礎だけやると、次へ進む。どうやら、ノルマは終わらせるつもりのようだが、応用の場所は自習勉強でやっていったほうがいいのかもしれない。

 午後からの修行では、魔法の勉強を一切しないつもりだと言われた。魔法は序盤こそ使えるかもしれないが、それを多用しすぎても問題があり、きちんと基礎を固めてから応用の分野である魔法を覚えたほうが身のためなんだとか。

 この辺り、テールの言っていたことと真逆ではある。

 テールの方は、俺が転生する前の時に、魔法を覚えたら不幸なことも自分から対処できるから問題ないとか言っていたな。そこは神様と天使、考え方が違うのかもしれない。

 そんなこんなで、5日目だ。この頃になると、体力がついたのか、確かにしんどいといえばしんどいが、少し楽になったといえる。3日目はやばかった。全身筋肉痛で、足腰が痛くて走りたくなくて、だが朝の日課ですよぉ!と耳元で言われては耳がキーンとなるので、仕方なく走っていた気がする。しかも、勉強なんて復習とばかりにテストが毎日ある。しかも、次の日にはレベルが上がったテストを用意してくる。間違えたら間違えた分だけもう一度テストと、さらに難しいレベルの問題を出してくる。

 書くための紙とペンは、異世界だからか羊皮紙と羽ペンだ。早くこの時代にも紙を量産する文明が発達すれば、大きな技術進歩が見込めるのだが、それはこの世界の人々がやるべきだ。ここで技術の干渉でもすれば、色々と問題がある気がする。

 と、そんな話は置いておいて、この勉強法はダメだ。身に付くものも身につかない。やるべきことが多すぎる。というか、天使じゃなくて悪魔にすら見えてきた。そろそろ体調的にも限界だな。

 そんなことを考えている暇はあったが、テストに不合格をもらったから、今後一切このような考えをする時間はないと思ったほうがいいだろう。そうして時間が過ぎて、午後となる。


「本日からは、実際に魔物と戦ってもらいたいと思っています!」


「あ、はい。分りました。それにしても、実践あるのみと言いながら、結構長かったですね」


 遂にか。遂に魔物との戦闘をすることができる。今まではガブが、危険です!と言って、速攻で倒していたから修行と呼べるのか分からなかったが、これでやっとスタートラインに立ったとみていいのかもしれないな。


「この近くにいる魔物は弱い個体ばかりですので、油断しなければ誰でも倒すことのできる場所なのですよ。といっても、初日に現れたグリーンアサルトボアは強力な魔物ですけど、そういった魔物も現れるかもしれません。そこは私に遠慮なく言えばいいのですよ!」


「了解です。まあ、無理っぽいと感じたら逃げますから、その時にお願いします」


 というわけで、魔物を狩りに出かけることとなった。これまで学んだ剣術、立ち回り、その他にも様々な武器の使い方、拳法を学んだ。よく短時間で学んだよなあと思うと同時に、ガブが強い理由が分かった。

 俺は二度とガブを馬鹿にしてはいけないと思った。こんなにも勤勉家なのだ。むしろ性格的にというか先天的におっちょこちょいだったのかもしれない。

 俺たちはしばらく歩き回ることにした。木の上に魔物が現れることは少ないが、もしもいた場合は結構面倒くさい敵で、素早いからその場合は代わりに戦ってくれるそうだ。ついでに、立体起動戦術を学んだほうがいいかもしれないから、見よう見まねで学んでほしいとのことだ。

 俺があんな風に素早くジャンプして攻撃できるかは正直できないと思うので、その案についていえば諦めるのも手だろう。

 そう考えていると、近くの茂みからウサコーンが3匹現れた。実はこのウサコーン、凶暴性が高いらしいが、理由は単なるビビりだからだそうだ。角を前に突き出しながらこちらに対して突撃する様子だ。

 この攻撃は実はグリーンアサルトボアと似ているらしい。考えてみれば、一直線上に突撃してくるのだ。やっていることは同じだな。ただ、あちらの方は魔法を併用して、隊列を作り、連係プレイでの戦闘をしていたが、こちらの方は連携するのではなく、誰かが倒せば勝利だと思っているのだそうだ。

 現に、ガブのほうに攻撃をする者がいない。多分、俺を倒してから次にガブといった感じなんだろう。せめて足止めくらいしろよって思うが、魔物の知能だ。きっと賢い上位種とは違い、考えることが苦手なんだろう。

 俺は片手剣を右手で抜刀し、左手でナイフを構える。基本的には、ナイフで攻撃を逸らし、片手剣で攻撃を受け止め、仕留めるのだとか。ナイフの方では簡単に受け流すことができるらしいが、俺はそうとは思わない。片手剣も似たようなもんだし、安全性的には片手剣のほうがいいはずだ。だがガブが言っているのだから、仕方ない。言われたとおりにしておこう。

 攻撃するときの呼吸法は、攻撃する直前に息を思いっきり吐くべきなんだとか。その場合、筋肉がリラックスして安定した軌道で相手を切ることができるという。よく分からないなぁ。

 こちらに突撃してきたウサコーンをナイフで角を受け流し、そのまま思いっきり横から剣を上から下に振り下ろす。


「フッ!!」


 ヒュンッと剣を振り下ろす音と共にウサコーンはヴィッと声を出してその場に倒れる。うん、速度的には、あまり早くはないな。受け流さなくても問題はないかもしれないが、今は基礎を徹底しなければいけない。

 因みに魔物を切り捨てて、気持ち悪いとか思わないの?という質問に対しては、気持ち悪いかもしれないが、仕方がないと思うしかないと思う。牛肉を切っていると思うことにしないとやってられない気がする。

 そんなこんなで、全て倒すことに成功した。最初は勝てないんじゃないかと思っていたが、案外簡単に倒せたあたり、本当にこの地域ではレベルの低い魔物が多いのかもしれない。


「凄いです!流石ですぅ!こんなにあっさりと倒すなんて、鍛えた甲斐がありました!」


「え、えっと、これってそんなに凄いことですか?」


「誰でも最初は、気持ちが悪いからいやだ、面倒くさい、怖いと言って戦う前に逃げるものなんですよぉ?それをこんなにあっさりと倒すのはすごいことですよ!」


 と褒められた。だが待ってほしい。この4日間、ガブがあまりにも目の前で倒すものだから慣れてしまったし、何なら面倒くさいとか、じゃあ食料はどうするんだという話ではある。怖いに関してはグリーンアサルトボアの方が遥かに怖かったし、強かった。


「ではぁ、今度から狩りはマサキくんにお願いしますね!」


「分かりました」


 と話をしていると、ガブが何やら感知したのか、耳を抑える。この動作をしているときには、テールと話をしているのだとか。テレパシーって奴だろうか?


「あ、ちょっと失礼しますね」


 それから、はい!とか分かりましたぁ!とか大声で返事をするものだから、魔物が寄ってくる。因みに、テレパシーだから、声を出さなくてもいいのだとか。じゃあ喋らないで下さい魔物が来ます危ないです。


「すみません、わたしは今からテール様と合流しなければいけないのです!」


「急ですね。どうかしたんですか?」


 きっと何かあったのだろう。今の俺は何の役にも立たないから、ついていってもお荷物だ。というか参加させてもらえないだろう。もしくは、テールの言っていた、大事な幼児のことだろう。どっちにしろ、何の役にも立たない気がする。


「はい、詳しくはあちらに行ってからお話になるそうですけど、大至急来て欲しいらしいので」


 う~ん……。どうしようか。このまま帰ってもいいような気がするが、すぐにまた帰ってきそうな気がする。それに、テレポートでは人数が増えれば増えるほど魔力を消費しやすい筈だ。荷物になりたくないし、ここで戦闘訓練でもすればいい。グリーンアサルトボアみたいなヤバい奴を最近は見かけないから、きっと大丈夫に違いない。そこまで運は悪くないだろう。


「分かりました。じゃあ俺はここに残ってもいいですか?」


 そういうと、ガブはきょとんとした。その後、あわあわとしだして、


「えええっ!?それって大丈夫なんですか!?死にませんよねっ!?」


 こう言ってきた。当然だ。5日前くらいに死にかけた人を、こんな場所に置いていくほうがおかしいのだから。普通なら置いていかない。無理やりでもテレポートをするだろう。

 だが、こちらは時間が惜しいし、何なら折角武器を手に入れ、修行もしてきたんだ。少しでも経験を積んで、成長をしておきたい。それに、


「大丈夫ですよ。いざとなったら、テントの中に入ればいいんですから。それに、経験を積んでおいたほうがいいでしょうし」


 そう、テントがある。ガブ曰く、魔物が近寄れないように魔法で結界を何重にも張っているテントが。


「そう、ですね。分りましたぁ。直ぐに帰ってきますねっ!何かあれば、……どうしましょう?どう連絡をすれば……?」


 その答えに思わず笑ってしまう。本当、ハプニングが起きると相変わらず慌ててしまうなぁ。


「とにかく、すぐに帰ってきますので、安全に気を付けて冒険してくださいよぉ!」


「分かっています。ガブこそ、気を付けてください。悪い人にはついていかないことですよ?」


「もー!子ども扱いしないでくださいー!」


 そう茶化すと、ガブは頬を張り、プンプンと怒りを表す。あはは……完全に子供だな。

 そう思いつつ、ガブはすぐに詠唱をし始める。今度のは超高速詠唱なのか、一瞬で『テレポート』を唱えた。魔法陣が出ていないところを見るに、ガブの目標の魔法陣消しは成功したようだ。余程急いでいたのだろう。少し気になるが、こちらも強くなりたいのだ。関係なさそうなことには首を突っ込む余裕がない。

 それに、安全が保障された冒険よりも、安全が保障されない冒険のほうがワクワクするものだ。死ぬかもしれないが、ここの森は本来レベルが低いところ。うっかりしなければ問題ないだろう。


「さて、何処を見て回ろうかな?」


 こうなってくると話は別である。面倒臭いだとか、しんどいよりも、好奇心が増す。ガブ曰く、東は安全なのだそうで、こうなってくると西に進んでみたくなる。

 危険だが、最近は索敵が上手くなってきたのか、相手が殺気を見せるだけで魔物の位置を把握できるし、音や視覚でも探すことができる。半径300メートル内なら基本的に見つけられる。夜でも50メートル内なら見つけられるようにはなった。ここまでの索敵能力は凄いとガブもお墨付きだ。

 よし、今回は少し冒険をして、西に向かって歩いてみよう。

 一応、テントに西に向かいますとメモを残して出発をする。最近、バックパックをもらい、この中に食料やらを入れればいいといわれた。それを背中に背負い、出かける。ここも結界を張られてて、人も来ないようにしているのだから凄い。山賊がなぜ来ないのかと聞いたときにこう聞かされたらどんだけ魔法を多用しているんだと思う。多用してもいいんなら教えてくれればいいのに。


 歩き出して5分でウサコーンが登場。ガブが言うにはウサコーンの中には愛くるしいほどの可愛い個体がいると言っていたが、目の前の奴が多分そうだと思う。白いモフモフの毛で仁王立ちしていて角が何やら防止にも見えてくる。

 その個体の喋り方は特殊で、「ウサー」と鳴いていた。


「……そのまま過ぎないか、お前?」


「ウサー?」


 そう首を傾げるが、敵対心はないようだ。正直こんな奴が生きているのは信じられないが、こいつがいることでこの森のレベルが分かる。まだ安全なレベルってことだな。


「悪いが今はお前を相手にしている暇はないんだ。すまんな」


「ウサー……」


 なにやらしょんぼりして何処かへ消えていった。……何だろう、貴重な和みタイムを無駄にしてしまった気がする。もったいないことをしたのだろうか?

 いや、そんな筈はないと再び歩き出す。ここに残ろうとした理由は強くなるためであり、遊んだり休憩したりする暇はないからな。


 それから、一時間くらいかけて歩いたと思う。帰りも歩いて一時間かかるなら結構遠くまで来たと思うが、地図があるから迷うことはない。しかもこの地図はやはり高性能なのかチェックポイントと唱えれば、その場所をチェックすることができる。そのポイントに触れると距離を表すこともできる。今はざっと5キロメートルくらいだから遠いといえば遠い。だがまあ最近の日課である10キロマラソンと同じと思えば怖くはない。ガブの地図にもこちらの座標を知らせることはできるらしい。このマジックアイテム、高かったんだろうなぁ。


 途中で魔物も戦ったが、グリーンゴブリンが出てきたときには鳥肌が立った。何せ憧れの異世界の魔物の有名な個体であるゴブリンだ。嬉しいものではある。相変わらず小さい個体しかおらず、やせ細っていて、8匹の集団で行動していて、中には普通に片手剣やナイフを所持している奴らもいた。特に、服装には皮の防具を着ている場合が少なからずいた。因みにこちらはそのような防具はないため、若干不利ではある。

 その時の戦闘は正直相手を油断していた。最初はグリーンゴブリンだから雑魚、今の俺には勝てるだろうと見込んで戦闘を開始した。しかし、相手は少し賢い、いや、どちらかと言うとずる賢いといえばいいだろうか。土を投げて来て目つぶしをしにかかり、その間に4匹ぐらいがこちらに襲い掛かり、後ろに回り込む2匹と、援護射撃に2匹と、きちんとした役割を持ってこちらを翻弄した。

 やはり初心者で一人で冒険することが間違いだったと思い、すぐに武器封じをしてから弓矢に気を付けて逃走をした。流石に追いかけては来たが、何とか振り払って逃げてきた。


 さらに、グリーントードやグリーンコボルト、グリーンリザードが現れた。森の中で生息する魔物には、基本的にグリーン○○と名前がつくようだ。名前が何故分かるって?地図が有能だからか、半径5メートルくらいの魔物は勝手に名前を表示してくれる。多分、普通ならこれで弱点がわかるのだろうが、今は全くわからん。

 グリーントードは体長が2メートルくらいのもので、緑色をしている。舌で攻撃をして同時に捕食するというものだった。ガブは瞬殺をしていたので、攻撃方法を全くと言っていいほど分かっていなかった。どうやらガブは爬虫類や昆虫類が苦手のようだ。

 グリーンリザードはリザードマンとは違い、普通にトカゲだった。但し、こちらも体長は3メートルと結構な巨体で、素早いものだった。

 ただ、どちらもこの森では戦闘が少ないのか、ビビっていて威嚇する感じで敵対をしていた。勝てないなら、グリーンゴブリンとウサコーンよりは知能が高いのかこちらに敵対的な意思がないことを示すと、素早く逃げていくのだ。多分、余程のことがないと攻撃をしてこないのだろう。どうやって生きてきたんだろうか。草食なのだろうか。


「そろそろ帰ったほうがいいかもしれないなぁ……。」


 ため息を漏らしながらそう呟く。夕日が落ちていきそうなのでそろそろ本気で帰らないとガブにも怒られるし、魔物は活性化するので凶暴になるしで色々と危ない。仕方ないから帰るとする。

 不思議と運が悪いこともない日が続いている。むしろ最近は運がいいのではないかとも思えてきたほどだ。天使の食事が運勢を上げているのだろうか。非常に嬉しい効果だ。

 道中、魔物を警戒しながら、時々現れる魔物を逃げたり、倒したりして行く。最近では魔物が現れるとすぐに抜刀し戦闘態勢を取り、基本通りナイフで牽制や受け流しをして片手剣で倒していくという動作を考えずにできるまでになった。疲れることはない振り方なので何戦しても行けるし、腕も疲れることもない。

 時々、知能の高い個体とも遭遇をするが、その場合は前にも言った通り、敵対心を持たねば攻撃はしてこない。

 ここは本当に初心者がまず行くべき安全の狩場だと再確認させられた。

 そうして無事にテントに戻ってくることができた。

 ガブはまだいないようだ。川にでも行っているのだろうか?……おや、あれは昼間見たウサコーンじゃないか。夜なのに活性化していないのか、「ウサー!」と嬉しそうに鳴いていた。よし、撫でよう。

 そっと近づき、モフモフと触ってみる。うん、かなりのモフり具合だ。体温も温かいから今夜はガブに一緒に寝てもいいかと許可を貰おう。

 ウサコーンを撫でながらガブがいると思われる川の方角を見る。もう夜だ。火を起こしても魔物は寄って来ないのなら、魔物を調理して先に食べておこうか。疲れて腹が減っていてすぐにでも食事をとって寝たいところだ。


「それにしても遅いなぁ。一体何をやっているんだろうか」


「ウサー?……ウサウサー!?」


「あ、すまん。夕食にウサコーンは衝撃だよな」


 目の前で同族が殺されていたらそりゃ怖いわな。俺だって怖いわ。こいつのためにもしばらくはウサコーンを殺すのはやめておこう。

 仕方なく、バックパックから解体処理したグリーンリザード取り出し、それを調理して料理する。ガブの分はまだバックパックに入っているので問題はない。

 自分で調理した料理は、まだ練習をしていないからか少し不味い。何というかしっかりとあく抜きしたはずなのに癖がすごいのかガブと違い味に苦みがある。ガブはこの苦みに毒はないというが、これはある意味毒と同義なのではないだろうか。今すぐに料理の仕方を学ぶべきだな。


「お前は美味しいか?」


「ウサー!」


 隣で、近くで採れた薬草っぽいもの(ガブが詳しい見分け方を教えてくれたので多分そうだろう)をウサコーンが食べていた。今日一日中モフモフさせてくれる代償と思えば安いものだ。どんどん食べるがいい。

 そうして少し賑やかな食事をしながら、ガブの帰りを待つ。



 その日、ガブが帰ってくることはなかった。




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