テンプレについて
この頃、小説を書き始めまして。
他の人の作品の設定をパクりまして、
プロットも何も無しで、
思い付きで書いているのですが、
書き始めてすぐに、
気付いた事が有ります。
それは、
テンプレを書くのは、
私の文章力では無理
という事です。
テンプレを書く能力が無い
というよりも、
小説自体を書けない
という表現の方が、
正しいでしょうか。
小説を書こうとしたのですが、
まず、
書き方が、わかりません。
一人称とか三人称とか、
有るらしいのですが、
どちらも出来ないので、
思い付いたことを垂れ流していく
形式しか、
やれませんでした。
その時に感じた事は、
テンプレが書ける
って、凄いんだな
これです。
テンプレは、
中身が似通っているので、
実質、
文章力勝負になります。
それを、
私はパクりたいのですが、
能力的に不可能なようで。
あと、
小説を書くのは、
プレッシャーを感じるんだな
とも、思いました。
エッセイを書いていた頃は、
pv数が、
5とか10でも、
私の実力なら、こんなもんか!
と、
すぐに諦めが着いたのですが。
小説は、
エンターテイメントですから、
読まれない小説を書いていて良いのか?
と、
常に感じます。
内容も、
偏ったことを書く場合、
エッセイの時は、
自分の意見だから
で済んだのですが、
小説だと、
共感されないことを書いても良いのか?
と、
疑問に思ってしまいます。
他人の評価が気になる
という意味では、
エッセイと小説では、
次元が違う
ようで。
そんなわけで、
この頃、また、
アクセス数を見るようになりました。
あの、
青い棒が一本有った時の感動が、
また、
蘇って来ました。
小説は、
青い棒の存在感が格別です。
まあ、
正確に言うと、
小説だけ、
アクセス数を見て、
あとは、
確認さえもしないんですけど。
さて、
テンプレの話ですが、
「女の子を暴漢から助けて、女の子に惚れられる」
これについて、
です。
もちろん、
私は、
女の子を助けたことなど
一度も無い
のですが、
そういう場面に出くわしたことは、
有ります。
中三の後半頃、
私は、
いつものように、
隣のクラスへ、
傍若無人をしに出かけました。
隣のクラスには、
私の行動を諌められる人間がいない
のです。
というか、
私を止める人間は、
全校でいません。
いるとすれば、
私のクラスの女子達だけが、
私に文句を言えるのです。
今、思えば、
そういう目的でクラス編成されたのでしょう。
隣の教室の中に入り、
いつものように、
Kという女の子にセクハラをしようとしました。
ちなみに、
この時代には、
セクハラという言葉は、
有りません。
この時に、
今までに無かった事が、
起きました。
もう、
お分かりだと思いますが、
そう、
暴漢は私なのです。
「やめろ!」
と、Kという男が言い、
次に、
「そんなことは、やめなさい」
と、
私を諭して来たのです。
男も女も、
どちらもKなので、ややこしいと思いますが、
実は、
二人は、
同じ苗字だったのです。
私が驚いて彼を見ると、
周りから一斉に歓声が揚がって。
「ヒューヒュー」
と、皆、
大騒ぎです。
さすがに、
この状況だと、
いくらニブい私でも、
K君がKさんのことを好きなのは、
解ります。
私が呆然として立ち尽くしていると、
隣のクラスの連中は、
彼を取り囲み、
握手を始めています。
さて、
その時の私の心境ですが、
何故?
立ち尽くしていたのか?
を正直に書きますと、
私は彼の勇気に感動していた
のです。
別の見方をすれば、
自分に喧嘩を売って来る男の勇気に
感動してしまう程、
それほど、
中学の時の私はウルトラ馬鹿だった
ということになります。
そのような危険人物に立ち向かった
K君ですが、
私が通っていた底辺不良中学では、
完全に少数派です。
底辺なので、
文化部は吹奏楽部しか有りません。
中一の時、
部活を選んだ時は、
クラスの男子全員が運動部に入りました。
その、
五十人に一人もいない
文化部に所属しる男子が、
彼なのです。
当然、
勉強は、
トップクラスです。
もっとも、
底辺不良中学のトップクラスなので、
大学はショボい所ですが。
身長は、
彼は私よりも、
二十センチ以上低かったでしょう。
ちなみに、
彼が助けようとした
Kさんは、
学年で1・2を争うほどの
高い身体能力の持ち主です。
彼女の方が強いでしょう。
私が逆ギレする可能性は、
非常に高かったと思いますが、
その時、
彼は、
どうするつもりだったのでしょうか?
お祭り騒ぎの中、
ただ立っているだけの私を、
見ている人間がいました。
Kさんです。
Kさんは、
私と目が会うと、
苦笑いを送って来ました。
その時に、
ああ、K君はフラれるんだな
と、
何故だか、
悲しくなって、
その場をあとにしました。