魔法適性検査
長かった。子供の体感時間はとにかく長い。この4年というのはもどかしかった。
しかし無駄に過ごしたわけではない。
とりあえず文字に関して読み書きはOKだ。食事も好き嫌いなく食べて発育もいい。父親を含む男集に混じって狩に同行もした。といっても近くで見ていただけだが。
獲物は近くの草原に出没する一角うさぎと魔鳥の一種のブルーバードの2種類で大人の弓と槍で簡単に打ち取られていく。その死骸を嬉しそうに子供たちが持って村で待つ母親に嬉々として見せるのだ。
話がそれたがようやく俺も5歳。母親に連れられて村の教会に来た。
「マナさん、おはようございます。トーマス君もお誕生日おめでとう」
「ありがとうございます、神父様」
「さて、トーマスくんが5歳になったということは今日は魔法適性検査だね」
「はい」
声を弾ませ神父さんの跡を追って奥の応接室に入る。
応接室のテーブルの上に小さな水晶玉が置かれた。
「やり方は知ってるかい?」
「リーナやダイ兄ちゃんから聞いてる」
「じゃあやってごらん」
俺は目を瞑り大きく息を吸って水晶玉を握る。
意識を水晶玉に集中し祈りを込めて目を開く。
水晶玉は俺の魔力に反応して薄く光っていた。
「おめでとう。トーマスは魔法使いの卵だ」
「おめでとうトーマス」
そう言って頭を撫でてくれた母親はどこか寂しげだった。




