森羅万象に嫌われし者
ワルズに一撃を入れた。
これでようやく俺たちは魔術を習うことができる。
翌日、俺たちは久しぶりに教室の机に座ってシーマ先生の授業を受けていた。
俺たちがワルズにかかりっきりになっている間シーマ先生何してたんだろうか?ふとそんな疑問が浮かんだがそれは授業が始まるまでのことだった。
「簡単に言うと魔術は魔力を使いあらゆる現象を起こす術の事を言います。あなたたちは魔術を飛ばすことはできませんが体に纏う事で非常に高い攻撃力を手にすることが確認されています」
「おぉ~」
「基本は火・水・風・地の四大元素です。そんな顔をしなくても誰でも必ず一つは得意な属性がありますので大丈夫ですよ?アッサン」
「は、はい」
「そしてこれがその得意属性を判定するための魔法陣が描かれた用紙です」
そう説明して広げられたのは15センチ四方の用紙。
用紙一杯に書かれた円に用紙を4分割するように4つの小さな円が重なり、円を結ぶ線が引かれているし円や線に沿って書かれた文字がびっしりと並ぶ。
用紙自体も何年も使われているのか痛み、汚れていた。
「それじゃ、アッサンから順番にこの用紙に手を着いて魔力を流してください」
用紙の前にあいうえお順に並ぶ。
「アッサンは風ね、次はエリナ」
「エリナは火ですね、次はジル」
「ジルも火ですね、ではトーマス」
そして俺も用紙に手を着いて魔力を流す。
しかし反応がない。
「あら?変ね?ちょっとビアンカ、悪いけどあなたも試してみて」
そしてビアンカが魔力を流す。
「ビアンカは水でちゃんと反応するわね。トーマス、もう一度お願い」
先ほど自分だけ反応がなかったから内心すごく嫌だった。だが俺はもう一度魔法陣に魔力を流す。
やはり魔法陣からの反応はなかった。
「魔力はちゃんと流れてるのになんで?こんなのは先生初めてだわ。みんな悪いけど自習していてね。トーマスは私と一緒に職員室へ」
そしてやってきた職員室
しかし授業中の時間のため残っている先生の姿は少ない。
シーマ先生は残っていた先生に事情を説明するが他の先生も原因がわからないようだった。
「どうしました、シーマ先生。確か今は授業中のはずでわ?」
「学院長!」
今度はなんと学院長の登場です。
「実は…」
先ほどと同じように事情を説明する。
「なるほど」
そう言って一つ頷き俺の頭を撫で俺にこう告げた。
「大変珍しいですね、“森羅万象に嫌われし者”ですか」




