クラス対抗試合 1
早いもので入学から1ヶ月が経ってしまった。
今Eクラスの空気は最悪といっていいほど悪い。
先日行われたクラス対抗試合で全クラスに完敗したのだ。
俺たちは5人しかいないので相手のクラスは代表者5名を出し試合を行うのだが俺を含む誰一人4試合して勝ち星を上げることができなかった。
「勝てるわけないんだ」
翌日の授業から何故負けたのか?どうすれば勝てるのか?を話し合ってはいるのだが…
最後にはこの結論に終わってしまう。
そうなるのは当然だと思う。
何度ついたかわからないため息を吐き先日の試合を思い出す。
「今日は1年のクラス対抗試合を行う」
1年の全員が集められリングの上に立つワルズを見上げる。
「ルールの説明をする。全員心して聞くように。
1つ、試合は個人戦Eクラスが5名しかいないため他のクラスは代表5名を選抜して試合を行うこととする。
2つ、戦う場所はこのリングの上だ。試合開始の合図の後リングから出ると負けとなる。
3つ、試合の審判は私を含む各クラスの先生たちが公平に行う。魔法も木刀等の武器の使用も認めるが基本相手を殺してしまうような攻撃は禁止する。だが今の貴様らにはそれは全く心配していない。
4つ、時間の都合で1試合は10分だ。時間切れになれば判定となり、先生たちが協議し勝敗を決める。
質問がなければ早速だが試合を開始する」
そして始まった試合、俺たちは順番を決めAクラスから順に戦っていくことになった。
この時俺は一番最後になった。
25メートル四方のリングに立つクラスメイトを応援しながら相手の戦い方を観察する。
開始はリング中央、相手から5メートル離れた位置から始まる。
一番手はジルだった。開始の合図一番相手に向かって猛ダッシュするが相手が放った魔弾を簡単に受けそのたった一発で敗れた。
他の子もだいたい同じような感じだったが惜しかったのがビアンカだ。
相手の魔弾を避けながら相手に肉薄するに至ったがそこは女子、1ヶ月武道を習ったとは言え相手の男子を倒すには至らず至近距離からの一撃で敗れた。
さて俺はというと…
開始位置からの5メートルを足に纏った魔力を使い一気に間合いを詰める。
相手は俺に魔弾を撃ってくるが俺はそれを腕に纏った魔力で弾く。
魔法使いであるBクラスとCクラスの試合を見て魔弾同士がぶつかり相殺されるのを見ていたのだ。
消えたのは相手の魔弾だけで俺は相手にぐんぐん近づいていく。
相手は驚き恐怖に顔を引き吊りながら慌てて躱す。
一方的な鬼ごっこが始まるかと思ったが勝敗は意外な結末となった。
「Eクラス、トーマスのリングアウトによりAクラスの勝ち」
そう、相手がリング際まで逃げ俺を躱し勢い余った俺はそのままリングの外へ、情けない敗北である。




