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ヨルヨルさん  作者: soro
1/1

<プロローグ> 『同窓会通知』


『あなたの青春と呼べる時代は何時(いつ)ですか?』


 そんな問いを載せた心理テストを昔試したことがある。

 それから順々と因果(いんが)性の欠片も感じられない問いに答え、結果となるものが導き出されたものの僕の記憶は、結果よりもこの問いの方が印象強かった。

 僕が答えた問いは、今と同じ様に『小学時代』だ。

 誰かに守られる立場とは、あんなに楽なものなのかと今更ながら痛感(つうかん)させられる。

息苦しさというものがなく、何より一番自分という者が活発で発想そのものが柔軟で。正に天馬空(てんばくう)を行くとは、あの頃の自分には、相応しい言葉だっただろう。

 それなのに、その思い出はとても(おぼろ)で新しい記憶や経験に埋もれていって・・・。

塵も積もれば山となるという言葉。わずかな物でも積み重なると高大なものになるという意味だが、生きた分だけ何層にも積み重なったその山から子供の頃の経験を掘り出すというのはとても困難だ。

 (なお)のこと子供の頃の記憶は、どうしても風化してしまう。

 だからと言って僕の人生経験を否定する訳ではないのだが、たまには、自分の思い出に懐かしんだり感傷的になったりはしたくなるものだ。


そんな時、電気料金と一緒に二通のハガキが簡粗(かんそ)な郵便受けに入っていた。


「あらら、また電気代が()がってる・・・」


深い溜息と共に、また清潔とは言えない(やに)の黄ばみや羽虫の屍骸がちらちらと見えるエレベーターに乗り込み、4階にある借家(しゃくや)へと入っていた。


  



  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *


 



 電気料金とにらめっこをする。にらめっこなんて凄く懐かしい言葉だけど、そんな子供のお遊びであればいいと思うほかない。

 電気代がまた騰がってしまっているのは、何故だろう。

 随分とケチに近い倹約家なのだから下がっていてもおかしくはない筈なのに何故かまた騰がっている。軽くホラーだ。

 僕は、一人住まいで女っ気のない男なのでこの借家には、一人の筈なのだが――――。


「誰かいる?」


なんて言ってみる。いる訳ないけど軽く冗談の気持ちで


 ベッコンっと音が鳴った。


 その音が何故か異様に部屋中を響いて、ビクッと体を強張(こわば)らせたが特にそれ以外は何もなく。

きっとシンクから鳴った音だと片付けて、言い聞かせて、また一枚のハガキを取って読む。

 どこかで見た様な名前とその裏に、『市井小学校同窓会のご案内』と書かれた同窓会通知だった。

軽い時候の挨拶が添えられ、本文がつらつらとあり開催日時と会費などの重要な事柄が書かれてある。

 もう一枚のハガキは、出席と欠席が分れて書かれており名前と住所やらを記入する往復ハガキと言う奴だった。


 中学校などの同窓会は蹴ってきたのだが、一番楽しかったあの頃の友達と会えるというのは、とても魅力的なお誘いで――――――――。

 

 僕は、なんの迷いもなかった。


 ケチな倹約家を名乗るならお金を惜しんで行かないというのも手かも知れない。

僕は、そうだ。今までの誘いは断ってきただから。

 しかし、幼少の頃の僕がそれを許さなかった。

 大人なんて振る舞いはしなかった。普通に自宅を飛び跳ねまくったし、異様なテンションに駆られてしまった。そんな子供の一面を持った僕を客観的に見た大人の僕は、『たまにはいいんじゃないか』と言わざる得ないだろう?


 必死にスコップを動かしてた僕は、やっとのこと固い地層に遇ったった。


 夏のホラー -怨涼小噺-に間に合いませんでした・・・。

 

 それよりか連載のつもりで書いたのに規定文字数を超えてしまいもうグダグダです。

 

 しかし、せっかくプロットまで書いて作品を死なすことはしたくなかったので連載にして完結までもっていきたいと思います。

 どうぞよろしくお願いしますッ!

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