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温めてもらったチャーハンおにぎりの夜
仕事帰り、コンビニに寄った。
夕飯を作る気力はない。
弁当の棚の前で少し迷って、
結局、おにぎりの棚から一つ手に取る。
(……チャーハン)
特別好きなわけじゃない。
でも、疲れているときは、
こういう味の濃いものに安心する。
レジに持っていくと、店員が聞く。
「温めますか?」
少しだけ考えて、
「お願いします」
と答えた。
数十秒後、
温められたおにぎりを受け取る。
袋越しに伝わる、じんわりした熱。
外へ出ると、夜の空気は思ったより冷たい。
歩きながら袋を開ける。
湯気がふわっと上がる。
ひと口かじると、
温かいチャーハンの味が口いっぱいに広がる。
(……うま)
別に高級でもないし、
出来たてでもない。
それでも、
残業でくたくたになった体には、
これくらいがちょうどいい。
今日も特別なことはなかった。
仕事して、疲れて、帰るだけ。
それでも。
温めてもらったチャーハンおにぎりひとつで、
なんとか一日を終えられる夜もある。




