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仕事帰りの納豆ご飯
仕事帰り、スーパーに寄った。
特売の札がぶら下がった棚に、ネギが並んでいる。
(……安いな)
なんとなく一本カゴに入れる。
ついでに納豆も取る。
結局、買ったのはそれだけだった。
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家に帰って、炊飯器の保温を開ける。
まだ少し温かいご飯が残っていた。
茶碗によそい、納豆をかける。
刻んだネギを散らす。
それだけ。
包丁を洗うのも面倒で、まな板の上でそのまま刻んだ。
誰も見ていないから問題ない。
混ぜる。
ネギと納豆の匂いが立つ。
ひと口食べる。
(……うま)
疲れているときほど、こういうのでいい。
凝った料理じゃなくていい。
高い店じゃなくていい。
温かいご飯と納豆だけで、体が少し落ち着く。
今日も特別なことはなかった。
明日もきっと同じだ。
それでも。
安いネギと納豆をのせただけのご飯が、
なんとか一日を終わらせてくれる夜もある。




