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嘘でしょ?

全ての欲望が叶う街。

ここ新宿歌舞伎町で俺、

【⠀大空 翔月】はホストをしている。

この名前は本名じゃなくて、

プレイヤーとしての名前である。


今日は昼から店外でお客様と会い、

それを2件ハシゴして現在同伴で出勤に向かう最中である。


俺はいつも通りお客様と話しながら、

お店に向かう最中に事は起きた。


西武新宿駅に渡る交差点でクラクションを鳴らす大型トラックがこちらに向かって突っ込んでくるのが見え、

咄嗟にお客様を突き飛ばし、

次の瞬間に俺はトラックに跳ねられた。


(痛え、、、やばい、意識が遠く、、、)


周りが騒ぎ立てるのを他所に

俺はその場で意識を無くしたのである。


次に目を覚ました時、

身に覚えのない天井がそこにあった。

「確か、、俺トラックに跳ねられたよな?」

身体を確認すると何だかいつもより手が小さく見える、

でも不思議と身体の痛みは無かった。

あんなことがあって参ってるんだろうと思って、

特に気には止めなかった。


とりあえず店に連絡しようと起き上がると、

視点がいつもより低い、、

そこで初めてちゃんと身体を確認した。


「なんてこった、、身体が縮んでる、、

事故の後って身体が縮むなんて聞いた事ないぞ?

そんな事より早く店に連絡しないと、

俺のスマホは何処だ?」


訳も分からず俺はあたりを物色していると、


コンコン


「ハル君起きた?もうご飯の時間だから降りて来て!」


(ハル君?誰だそれ?つーかここ何処?)


辺りをちゃんと冷静に見渡した結果、

白を基調とした部屋だったから病室だと勘違いしたが、

事故ったというのに身体に傷も無く、

縮んだこの手足、、

そして鏡を覗き込んだ時、

全てを理解した。

俺は死んで産まれ変わったのだと。


とりあえず俺はさっきの声の女性が言うように、

部屋から出て見る事にした。


大空翔月としての記憶と、

ハル君としての記憶が混在してるからか、

部屋の間取りや階段など教えてもらってもないのに

わかっていた事に驚いたが、

表に出す訳にもいかないので、

ダイニングテーブルがある場所までスムーズに行けた。


「おはよう、ハル君!今日も私の息子はかわいい!!」


さっきの声の女性はどうやら母親であったらしい。


「こらこらティア、ハルが苦しそうだぞ!

離してやりなさい。」


「だってハル君かわいいから、、」


たぶんこの男の人が父親なのだろうと理解した。


「ところでリオン君?お勤めに行く時間じゃない?」


リオンと呼ばれた父親は、

慌てて目の前のパンを放り込み、

それをスープで流し込んだ。


「じゃあ俺は王城に向かうな!

ティア、ハルの事は頼むな。」


「はい!任されました。

行ってらっしゃいリオン君!」


2人の週間なのだろう、

玄関でキスをして送り出す。


俺はというもの2人のやり取りに圧倒されたと言うよりも、

この現実をどう受け止め、

これから先生きていけば良いのかに頭を悩ました。


「ハル君、ご飯口に合わなかったかな?」


ティアと呼ばれた女性が、

心配そうに俺を覗き込む。


「大丈夫だよ!お母さん。」


料理は間違いなく美味しかった。


「なら良かったわ!いっぱい食べてね!」


俺は一旦考えを放棄して食事に没頭する事にした。


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