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着きました。お父様とお兄様は、1人がけの椅子に。お母様達は、2人がけの椅子に座ってます。私は、お父様の上です!結局、食堂から今まで降ろして貰えませんでした。
「最初に言っておこう。リゼ、無理な話し方をしなくていいよ。」
「え!」
「シグルス達も似たような感じだったから。それに、少しわざとらしい。」
「うっ。わ、分かりました。(/;ω;\)」
見抜かれてました。いや、でも、お兄様達も似たような感じだったということは、前世の記憶関係がバレた訳では無さそうですね。少し大人びた子だと思われてるようです。
「よし、まずは、2人の書類についてだな。説明してくれるか?」
「はい。まずは僕が。この書類は、僕の友人の事業融資についてのものです。僕自身は、融資しても良いと考えてましたが、少し、引っかかる所があったので父上に夕食後に相談しようと考えてました。」
「うむ。少し見せて貰えるか?」
お父様は、お兄様から手渡された書類を手に思案してます。
「キアナ湖周辺の開拓についてのものだな。未来の為にという所は、よくわかる。だが、キアナ湖周辺にある森には、先住民族が住んでいたはずだ。たしか、お世辞にも余り良い関係では無かったはずだ。」
「え?!そ、そんな事一言もあいつは。それに、自分は、彼らと良好な関係を築けていると。」
「ほう。それなら、その者に会ってみたいな。融資するしないに関わらず我が国の長年の夢を叶えるきっかけになるやもしれん。融資の事で話たいからと我が家に呼んでみてはどうだ?」
「!! 分かりました。その方がいろいろと良さそうですね。寝る前に手紙を書くことにします。」
「ああ、そうするといい。」
な、なんか、お兄様は、純粋っていうかお父様に相談に乗って貰えて嬉しいって気持ちがよく分かる笑顔だけど、お父様はなんかヒヤッてする笑顔だ。んー、多分だけどお兄様の友人って人はお父様の地雷でも踏んだのかな?
「ふふふ。どうしたのかな?リゼ。体が少し引き気味になっているよ。」
「な、何でもありません。お父様。」
「そうかい?ならいいんだけどね。」




