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プロローグ ヘタイロイ関門塹壕防衛戦

2ch readの問題からアルファポリス撤退してもうどのぐらい経つのでしょうか、アルファポリスにて修行を重ねて戻ってきました。

ただいまです(?)

今回、アルファポリス様にて元日から投稿を開始させていただいた「元VROOMプレイヤーは異世界にて無双します」をこちらでも投稿します!

投稿話数は四話分。アルファポリスは二話分なので、こちらは少し遅いですが、アルファポリスよりも少し内容が練られているかもしれません。


ああ、前書きだけで文が出来そうな勢いですね……。

ではここら辺にして、じっくりとご堪能下さいませ~(・ω・)ノシ

 国を東と西に大きく分ける山脈を越える山道間に砦を持つ関所「ヘタイロイ」は厳戒態勢にあった。

 それは、数十時間後に来る魔王軍と呼ばれる魔物だけで構成された部隊に備えてものだ。

 関所より先は、前まで国軍が関所より先にある城郭都市「ヘルデン」の防衛に務めたがついに敗北し、防衛線を関所まで後退させられることを強いられた。

 そして、「ヘルデン」を占領下に置いた魔王軍は、勢いを失うことなく関所へと進軍を続けているのだった。


 敵部隊の規模は撤退してきた国軍兵の言葉を聞くに、オークとオーガを中心として、ゴブリン、スケルトン、ワイバーンにロイスローのライダーなどで構成され、総勢は千を超える大軍であるという。

 対する自軍は、先に魔王軍部隊を野戦を交え敗北した国軍の残存兵600名と関所に駐留する兵士100名、緊急クエストで募集した冒険者50名の総勢750名。


 序盤は攻城戦上の有利をもって防衛戦に徹し、数が減った所を歩兵火力で殲滅するという内容になり、慌ただしく準備と調整が始まった。

 その柱として、私達のパーティーは襲撃が来るまでの間、十分な準備とコンディションの安定に勤しんだ。


作戦が決まり、冒険者や兵士たちが毎日のように土を掘り、土嚢を積むこと2日が経った。


 偵察に出していた翼人の斥候が魔王軍を発見し、それを無線で報告され、警戒態勢を敷いたのは一時間ほど前。


 山間の谷間に立つ堅牢な砦の上で、双眼鏡を片手に遠く向こうの地平線を睨む。

 新月の夜で視界は最悪な状態、魔力を抽出して目に集中してやっとというものではあったが、獲物を欲するその目は暗闇から顔を出す魔物達を逃すことは無かった。


「敵を視認!照明弾発射!」


 指示したすぐ後に照明弾は垂直に発射され、谷間を昼とも違わない光が谷間を照らし、その中に浮かび上がった魔王軍部隊の戦力の全容を見ることが出来た。

 オーク、オーガを中心として、周りをゴブリン、ゴブリンライダー、スケルトンなどで固め、数は千を軽く超えているようだ。

 これから始まる殺戮をしらず進むその姿には、敵でありながら同情した。


「各位、制圧射撃を許可!私の射撃後から開始してください」


 即座にスナイパーライフル(狙撃銃)を構え、仲間に淡々と指示を出すと、スコープで敵の指揮役または重要戦力を優先的に探す。

 目標が決まると、その銃口をスコープの先に見える獲物の急所に向け、照準が定まると徐ろに引き金を引いた。


 山間に重く乾いた破裂音が夜闇に谺響し、閃光の矢となった7.62ミリの銃弾が見事命中。

 スコープの先で赤い花弁が綺麗に散った。


 死体となったゴブリンライダーが騎乗していたワイバーンもろとも堕ち、近くにいたゴブリンを巻き込み土煙を起こす。

 それと同時に、狙撃とは比にならないほどの銃声を響かせ、曳光弾によって修正を重ねる機関銃の制圧射撃が遅くも突撃を開始した敵軍を薙ぎ払った。機関銃が4挺と、念を押して弓も制圧射撃に参加し、攻勢の魔王軍を足止めする。

 そんな鉄壁の防衛網に僅かに空いた穴を抜け、勇ましくも舞い散る粉塵の中から、狼に騎乗したゴブリンライダーが数匹飛び出す。

 だがそれも、着地する前に全てが狙撃されるかマシンガン(機関銃)の弾幕を浴びて、骸となって地を舐めた。

 場所によってはそれすらも掻い潜った猛者がいたが、塹壕から上がる槍衾に阻まれ、間もなくして狙撃を受け絶命した。


 間もなくして、四門ほど配置した迫撃砲の射撃も開始され、着弾した爆発によってスケルトンの骨や千切れたゴブリンらしきものの腕が飛び散る。

 爆風で飛び散った剣なども、少なからず二次被害を与えていた。


 迫撃砲の攻撃をが始まっているのにも関わらず、私の隣に重く鎮座する砲は火力で勝るが射程で劣り、砲を運用する要員も今は別のところで施設防衛に尽力させている。


 集中砲火を受ける魔王軍はたまったものでは無いだろう。

 その場を埋め尽くす数のスケルトンはその大半が骨骸の山となり、さらに進軍を進めようとする魔物達の足をすくい引っ張っていた。

 それを逃すことなく機関銃の制圧射撃が集中し、それまであった勢いを泥沼に足を取られたように失っている。 砲火によって荒稼ぎし、後方にあり火力制圧の範囲外にいた高報酬のオークやオーガも狙撃で処理。

 残存戦力の処理を、剣などの近接武器を持ち、火力制圧の時に安全のため投入できなかった他の冒険者に任せ、有事に備えて待機していたがその必要もなく、剣と剣がぶつかり合い、金属音と火花が散る勇ましくも前時代的な戦闘は終了した。

 残る戦場には、2106匹の魔物の死体と幾多もの剣や弓が散乱し、至る所に迫撃砲の爆発で生じたクレーターが散在した。


著者 貧民猫

プロローグ ヘタイロイ関門塹壕防衛戦

お手に取りお読みいただいた事、まず御礼申し上げます。

第一章の括り最初の物語となります本話は、それに続く第一話からの集結を目指し、ある種の指針を立てるものになります。

それらを読むことで、これは〇〇なのかな?と少し考えられる材料にもなると思います。

それでは、次話

「第一話 異世界に迷い込んでみた」へ続きます……。

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