ブルーエドッグ
プニカの叫び声をきき、またしても、モンスターにエンカウントしたのかと、サオリは動揺した。リリィもいくら元勇者現伝説の魔法少女とはいえ、MPを消費しているに違いなく、ヒーラーとしての役目をここで果たさねばならぬかもしれないと、心構えをし、叫び声の方を見つめた。前に歩いてたプニカが立ち止まり、妹のプニホはニヤついていた。
「ウンピを踏んづけちゃった!!!」
「しぬwwwww」
リリィが笑いながらも、プニカのスニーカーからは悪臭がただよい、それを森林の中の草むらでこすりつけて、再び歩を進めていった。とにかく、やや不衛生な状況に陥ったということをのぞき、無事、小規模な街に到着した。商店がいくつかと、手前に屋台が存在しているように見え、プニプニの2人はどうにもその屋台でブルーエドッグなるものを購入する予定らしかった。そして屋台の前まで到着した。
「しゃーせー!!!」
やけに威勢の店主が出迎えてくれた。白いTシャツに白いズボン、それに白のねじり鉢巻きを巻いた威勢の良いおっちゃんと、助手と思しき真面目そうな男の2人体制だった。
「おじちゃんこんにちは!!」
プニカとプニホが声を揃えて挨拶をした。
「おー、お嬢ちゃんコンビだねー。今日もカラフルだねえ!!またブルーエドッグ2つかい!後ろのお客さんはいいのか!!」
プニカが答える。
「うん!2人分でいいの!はい、200ブルーエコインだよ!!!」
「はいよ!ブルエードッグ2つ!!!」
どうやらこの街の貨幣はブルーエコインというらしかった。お金を受け取った威勢のいい店主はお金を受け取り真面目そうな男に指示をだすと、フランスパンのような細長のパンを棚から取り出し、切れ目をいれはじめた。ここで不穏な空気がながれはじめ、突然、威勢の良い店主が助手をけっとばしはじめた。
「だからぁ!まず切れ目の入れ方がちがうってぇ!!!包丁を斜めにいれないとだめじゃねーか!!!」
「サーセンッ!!!!!!」
まるで、生きるときにテレビでみたことのある、某豚骨醤油ラーメン店の修業風景のようで、サオリは圧倒されてしまった。
リリィがここで、クレームをいれた。
「おっちゃん、うるさいよーーいま魔力ためてたのに、集中できないよー」
すると、大将はキッとリリィの方を睨んだかとおもいきや、その目は優しさに包まれており、助手に言葉を投げかけてあげた。
「ごめんねー、ブルーエコイン返してあげてー!お嬢ちゃんうるさくして申し訳なかった!でもねぇ!彼もいまは借金かかえて、ブルーエドッグ屋として独立しようとしてるからよぉ、こっちも必死なんだよ!また機会があれば!!!」
こうしてリリィなぜかリリィに返金がなされたが、そもそも何も注文していなかったし、あとでプニプニの2人にはブルーエドッグなるジャンクフードがしっかりと提供され、ちょっと意味がわからなかった。ちなみにブルーエドッグについていえば、見た目はホットドッグのようだが、どうにもその肉に人気の秘訣があるようだった。いつのまにかプニプニの後ろには行列が7~8名の行列ができていた。
2人がちょうどブルーエドッグをほうばりはじめたタイミングで、地鳴りがした。
「(ゴゴゴゴゴゴゴ)」
大将が申し訳なさそうに語りかけてきた。
「ごめんねお嬢ちゃんたち。ボクが怒鳴るから、でてきてしまったみたい。なにせボクの声はさあ、ただの大声じゃないんだよ。超大声のブルーエドッグ屋なんだよ」




