プニプニ
リリィ渾身の雷系魔法「ライメイ」が放たれ、3体のスライムが合体し誕生したスライムダイナソーは、見事なまでに感電した。
その轟音は、周囲一帯に響き、小高い丘に囲まれた森林から、小規模なモンスターが逃げ出したと思われる気配が感じられ、小鳥が遠くへ羽ばたく姿が視認できた。その様子はまるで、魔王がこの地に降臨してしまったかのようにも解釈できるほどだった。
そんな脅威のライメイを直撃したスライムダイナソーは、硬直したまま右側に傾き、そしてドスンと大きな音を立てて倒れた。元ニートの女性は目をキラキラと輝かせた。
「凄いわ!いまのライメイ?は雷系の最上位魔法なのかしら!?」
「んー、わかんにゃい!リリィ、雷系はこれしか出来ないのー!でも結構強く唱えたのー!もっと弱いのでもよかったかもー」
リリィがはしゃぎ、サオリが安堵の表情を浮かべたのも束の間、遠くの木陰から、2人の少女がヒョコッと顔を出し、こちら側を見つめていた。
「ねー!隠れてないで出ておいでー!この辺はもう安全だよー!」
「お姉ちゃんすごいねー!」
同時発声したようで、完全に2人の少女の声はハモっていた。木陰から姿を見せた小柄な2人は、それぞれ、金髪のツインテールをしており並んで小走りでこちらへ向かってきた。右は青のワンピース、左はピンクのワンピースを着用していた。いわゆる双子だった。
そして近くまで来ると、微妙に顔はちがった。青い子は右目の下にほくろがあり、ピンクの子にはなかった。
「あら、可愛いわね。双子なの?あなたがたは、ここに住んでいるの?」
「うん!せやよ!双子の妖精やよ!二卵性の双子なのお!そこの女の子、スライムダイナソーをやっつけてくれて!ありがとね」
青い方の少女がリリィに向けてお礼を伝えると、伝説の魔法処女はなぜかニヤけていた。
「えー、大したことしてないよー!!!私はリリィで、こっちはサオリちゃんね。2人はなんていうのー?」
「プニカ!」
青いワンピースの少女が元気よく叫ぶと、ピンク色のワンピースが追随した。
「プニホ!」
「2人合わせて、プニプニなの!このブルーエを管理する妖精なんやで!でも。。。」
キラキラした目でサオリとリリィを見つめながら、続きを話そうとするも、リリィが被せた。
「いまこのへんは、古代の恐竜モンスターで大変みたいだねー。魔王っちの影響なのかなー??」
「そなの!!!」
「それは困ったわね。管理者が手を焼いて、管理がままならないという状況じゃないの。これは魔王を討伐する以外に、手立てはないということなのかしら?その前にまた、さきほどのスライムダイナソーみたいのが襲ってきたら大変じゃないの」
ピンクのプニホが答えた。
「大丈夫!いまぐらいのだったら2人でなんとかできるんやけど、問題はね、ギガイガンがいるから!!!」




