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同期の君が言うことには  作者: 卯月はる
気の合う同僚?
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世界には、可愛く尊いものが溢れている。

女の子のアイドルグループ。


朝のニュースのキレイなニュースキャスターさんやお天気お姉さん。


雑誌の表紙にいるようなモデルさん。


街中でキラキラしている、カワイイ女の子たち。


お姫様が使っていそうなコスメを紹介する、ふわふわなインフルエンサー。


世界には、可愛く尊いものが溢れている。


うんうんいいねーカワイイねー。


すれ違う、綺麗な女の子。


「あ、今の子可愛かった」


通り過ぎて数歩。

思わず感想が溢れた。


「タレ目可愛い」

「おっぱいがよかった」

「オイおっさん、外だヤメロ。俺の肩身が狭い」

「いてッ!!」


隣を歩く同期の翠はバシッと容赦なく肩を叩く。グーだ。ひどい。


周りに人がいないことを確認するくらいの常識はあるのにと唇を尖らせた。


「マキちゃーん!こんにちは!」

「こんにちはー」

「貴公子、今日もかっこいい!!」

「みんな今日も可愛いね。あれ、髪切った?似合ってる。」

「えーわたしも褒めてー」

「今日のオレンジメイクも可愛い。昨日ピンクだったよね?」

「きゃー」


エントランスですれ違った、同じビルの別の会社の女の子たちに手を振ってあげると、きゃっきゃと楽しそうに去っていった。


「おーおー相変わらず女子におモテで」

「モテないからって僻まないでくれるー?」

「うっせぇ。女に困らない程度にはモテてるわ」

「え、そうなの?」

「お前ムカつくな」


女の子にキャーキャー言われるのは、バレー部のエースだった学生時代からのこと。


高校生の頃、出し物でやった男装がやたらウケて、それ以来イベントの度に駆り出され王子やらプリンスやら貴公子やらと呼ばれるようになった。


会社でもネタにしたら、どこで広まったのか、こうやって女子に騒がれるようになり今に至る。


合法的に可愛い女の子と話せる。なんならたまに抱きしめてもらえる。役得である。


それはそれとして、男友達とじゃれあってくだらないことで笑い合っている方が気楽でいい。


槙田茜、27歳独身。営業部。



趣味、カワイイ女の子を愛でること。







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