表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/27

公務員たち

職員の男は、突然そばにあった椅子をつかんで頭上に持ち上げ、にゅうめん目がけて、カウンター越しに勢いよく振り下ろした。攻撃を予期していたにゅうめんマンは、さっと飛びのいて交わした。


「いきなりいすで殴りかかって来るとは。さすがに攻撃的だな」


にゅうめんはカウンターを跳び越えて、職員の頭にとび蹴りを入れた。それでその職員は戦闘不能におちいったが、次の瞬間には、10数人くらいいた他の男の職員が、続々と、にゅうめんマンに襲いかかった。


「てやっ!とぉ!」


にゅうめんマンは、牙をむいて襲い来る市役所職員たちに、一撃ずつ的確にパンチを打ち込み、すばやく仕留めていった。この程度の暴漢なら多少集まったところで何でもない。


それで、そのフロアの職員たちはほとんど退治したが、にゅうめんマンが男たちと戦っている間に、女子職員たちが、同じ建物に入っている他の部署に一斉に内線をかけ、応援を要請していた。


その結果、すぐに上の階から、数十人の職員たちが、にゅうめんマンを亡き者とするため、大挙して階段を下りて来た。


「おもしろい!こんな大勢をいっぺんに相手にするのは久しぶりだ」


そこで折よく、にゅうめんマンは壁際に消火器が置いてあるのを見つけた。


「邪悪な職員どもめ!これでもくらえ!」


にゅうめんマンは、消火器を手に取り、敵をひるませ目つぶしをするため、職員の集団に向かってめちゃめちゃに消火剤を浴びせた。


だが、消火剤の白粉まみれになりながらも、殺意が高ぶっている職員たちは、ひるまず攻め寄せた。にゅうめんマンは、来庁者の老人が持っていた杖を武器として拝借し、背中をとられないよう壁を背にして、血に飢えた公務員たちを迎え撃った。


暴力的な職員の中でも特に血の気の多い男が先陣を切って、にゅうめんマンに飛びかかった。


「覆面の変人め!市役所のこやしとなれっ!」


にゅうめんマンは、その男のみぞおちを杖で突いてうち落とした。


それから別の2人が襲いかかった。にゅうめんマンは1人の頭を杖で殴って打ち倒し、返す刀でもう1人の頭も打ち据えた。


その後も無数の職員たちが、野猿やえんの群れのごとく、矢継ぎ早ににゅうめんマンを襲った。だが、にゅうめんマンは、木魚をどつく坊主のように、職員たちを杖でびしばし殴りつけ、次々に悪党を打ち倒した。


あれほどたくさんいた市役所職員たちだが、逃げ出す者もいたりして、全滅するまでに長くはかからなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ