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五月に入ると、胸の中の苛立ちどんどん存在感を増して、僕のことを苦しめた。
「じゃ、夏原さんまた明日。女子チームも行きたいとこ調べておいてな」
「うん、バイバイ本山君」
視線の端っこで涼乃がにこやかに手を振った。
相手は本山。僕の「親友(自称)」だ。
最近、本山と涼乃がよく話すようになった。
そもそもこの二人は一応幼なじみらしいから、仲良くしてることはおかしくない。幼稚園から中学までずっと同じとこに通ってたのに、これまで話すらしてなかった方が不自然だ。
でも……なんかムカつく。
何がきっかけだったんだろう、突然親しげに会話するようになって、昨日はついに修学旅行の同じグループになっていた。
本山は当然のようにそのグループに僕を付け足した。本山と、涼乃と、ももちゃんと、僕。この四人で京都の自主研修という名の自由行動を共にするらしい。
涼乃とは気まずくて、中3になってからほとんど話せてないのに――本山め、いつも余計なことしやがって。




