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☀ 新人調合薬剤師の苦難  作者: 雪*苺
【 コーチゾスの街 】
5/7

✒ 商店街 / 医療街へ行ってみる


 冒険者ギルドで薬剤を買い取ってもらったあと、僕は商人ギルド,薬局ギルド,傭兵ギルド,旅人ギルド…など(など)のギルドへ顔を出して、薬剤を買い取ってもらった。


 確かに虚偽鑑定をする鑑定士は冒険者ギルド公認の鑑定士ベガトル以外にもた。


 僕は虚偽鑑定をした鑑定士に対して、ベガトル(鑑定士)と同様の態度を取って、全ての薬剤を正規の価格で買い取ってもらった。


 ふぅ……かなり疲れた……。


 この≪ 街 ≫の鑑定士はほんに腐敗してるなぁ……。


 ギルドに薬剤を持ち込む前に、信頼の出来る鑑定士に薬剤を鑑定してもらって、正式な鑑定書を発行してもらってから、ギルド公認の鑑定士に鑑定を頼んだ方がいな。


 正式な鑑定書を見せながら論破した方が虚偽鑑定士の鼻も折れるってもんだ。


 正規の価格で買い取って貰えたから結構な金額を稼ぐ事が出来た。


 また材料を調達して薬剤を調合しないとな。


 工房が無くても調合の出来る調合キットがほしいけど、まだ(まだ)足りない。


 暫くは調合薬剤師組合に工房を借りる()が続きそうだ。


 《 ギルド街 》を出た僕は材料を調達する為に《 商店街 》へ向かった。


 フィールドに出ても入手が困難な薬草や入手の出来ない薬草を買い揃える為だ。


 薬剤の材料になる薬草や花,木の実なんかの収集はリッドンがカラス達にさせてくれている。


 カラスは智能が高いから、教えた材料を覚えて取っててくれるんだ。


 中には珍しい薬草や花,木の実なんかを取っててくれる時もある。


 カラスにはほんいろ(いろ)と助けてもらっている。


 リッドンを使い魔にしてほんかった。


──*──*──*── 商店街


 《 商店街 》はもと変わらず賑わっている。


 僕は《 商店街 》で必要な材料を買い揃えた僕は《 商店街 》の奥にある《 医療街 》へ足を向けた。


──*──*──*── 医療街


 《 医療街 》には医療に携わる医師や薬剤師が働いている場所だ。


 《 医療街 》へ入る為には、診察券や医師ライセンス,薬剤師ライセンス,調合薬剤師ライセンスが必要になる。


 出入り口になっている門の前で、患者は診察券を提示して主治医の元へ向かう。


 僕は門の前で調合薬剤師のライセンスを提示して《 医療街 》の中へ入った。


 薬局で販売されている薬剤は、薬局ギルドから卸される薬剤が殆んどで、中には薬剤師が自分で薬剤を調合した薬を売っている薬局もある。


 薬剤師には、使い魔がないし、精霊と契約もしなければ、妖精に手伝ってもらう事もない。


 薬剤師が作る薬剤と調合薬剤師が作る薬剤は、明らかに違う薬剤になる。


 僕は薬局を見付けるとドアを開けて中へ入った。


──*──*──*── 薬局・アンシュ


リット

「 こんにちは 」


「 おぅ、久し振りだな〜〜、我がおとうと弟子よ! 」


リット

「 フェンデスさん、ほんに薬局を開いたんですね…。

  調合薬剤師が薬局を開くなんて… 」


兄弟子:フェンデス

「 ハッハッハッ、小さい薬局だけどな!

  漸くオレの城が持てたよ。

  長かったなぁ… 」


リット

「 おめでとう御座います。

  確か奥さんは薬剤師でしたよね?

  薬剤師の薬剤と調合薬剤師の薬剤の2種類を販売してるんですね 」


フェンデス

「 まぁな。

  そうそう、オレのお古になるが、オレが使っていた調合キットをやるよ。

  オレはでも工房で調合が出来るようになったから、もう使わないんだ 」


リット

ほんですか?

  がとう御座います!

  助かります(////)

  新品の調合キットは高くて手が出ないから困っていたんです… 」


フェンデス

「 調合キットがあれば、キャンプしながらでも作れるからな。

  1人立ち出来た可愛いおとうと弟子への餞別だ。

  久しぶりに会えたんだ、茶でも飲んでけ 」


リット

「 はい! 」


 あに弟子のフェンデスさんに手招きされた僕は薬局の奥に入った。


──*──*──*── 工房


リット

「 うわぁ……!

  立派な工房ですね〜〜 」


フェンデス

「 ハッハッハッ、狭いけどな。

  工房はアンシュも使うからな作る時にいろ(いろ)こだわってみたんだ 」


リット

「 いいなぁ…。

  僕もか自分だけの工房を持ちたいです! 」


フェンデス

「 若い内は世界を旅して見聞を広げながら資金を貯めろよ。

  旅で得た知識や体験,経験は必ず役に立つからな 」


リット

「 はい! 」


フェンデス

「 キッチンは此方こっちだ。

  調合キットを持ってるから座って待ってな 」


リット

「 はい 」


 僕はあに弟子(フェンデスさん)に言われたとおり、椅子に腰を下ろして座った。


 暫くするとあに弟子(フェンデスさん)が調合キットを持っててくれた。


フェンデス

「 ほらよ。

  師匠から貰ったお古だから重いんだ。

  気を付けろよ 」


リット

「 はい 」


 僕はトランク型になっている調合キットをマジックバッグ(魔法の鞄)の中へ入れた。


 師匠から餞別に渡されたあに弟子(フェンデスさん)の調合キットが僕の調合キットになったなんて夢でも見てるみたいだ♥


リット

がとう御座います、フェンデスさん 」


フェンデス

いって事よ。

  ──で、師匠は元気でやってんのかい? 」


リット

「 はい。

  元気も元気ですよ。

  僕にもていまい弟子が出来たんです。

  師匠から、しごかれてますよ 」


フェンデス

「 ハッハッハッ、師匠は相変わらずか。

  変わらないな〜〜。

  元気で安心したよ 」


リット

「 ──これ、しいですね。

  なんてお茶ですか? 」


フェンデス

「 あぁ、これか?

  これはなアンシュの弟が配合して作った薬膳茶なんだ。

  オレの薬局でも販売する予定で調整中だよ。

  アンシュの弟は薬膳師のライセンスを取得したばかりの新人だけどな 」


リット

「 新人…僕と同じなんですね。

  薬膳茶も買えるなんて凄いですね。

  現役調合薬剤師フェンデスさんの薬剤だけじゃなくて、現役薬剤師アンシュさんの薬剤と新人薬膳師の薬膳茶…… 」


フェンデス

「 気に入ったなら分けてやるよ 」


リット

「 いいんですか?

  貰ってばかりで申し訳無いです… 」


フェンデス

「 遠慮すんなって!

  《 薬局・アンシュ 》の名刺も付けとくから、しっかり宣伝の方、頼むぞ 」


リット

「 ちゃっかりしてますね。

  うけたまわりました! 」

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