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面接

ラーメン食べたいの続きみたいなモノ

「スズさん、次の面接どうします?」

「履歴書のデータある?」

「こちらのUSBメモリに入ってます」

「ありがと。貰ってくわね」

「いえ。スズさん、面接に出るかも知れないってどんな心変わりがあったんですか?」

「世話になってるラーメン屋の大将の息子さんがうちの会社を志望しているらしいからね。視てみたくなったのよ」

「はぁ…つまりいつもの気まぐれですか」

「まあ、そうなるわね」

「いつもでなくても出社頻度を上げてくれませんか?」

「私は確かに重役かもだけど、副社長なんて一回も出社したことないわよ。私はそれと比べると出社してる方よ」

「さいですか」

「ふむ。居たわね。大将の息子、『大原(おおはら) (さとる)』が」

「彼の面接の時にお呼びしましょうか?」

「じゃあ頼んだわ」

「おまかせください」


 少し暇ができたし、仮眠を取る振りをして、異空間収納に入れて置いた書類を片付けますか。しかし、どう視ても寝ているようにしか見えないわね、私。


「スズさん、次彼の番です」

「そう、ありがとね」


 さて、どうでるかな?


「自己PRをどうぞ」

「大原悟、十八歳。御社の重役であるスズ・ナーヴァ様の元で働きたいと思い志望しました」


 うん。これ、普通なら落ちる面接の受け答えね。だけど、タクトシリーズの気配がする以上、一旦事情聴取しなきゃいけないわね。


「その気持ち、十分伝わりました。別室にて面接の続きをやりますので、別室で待機してください」

「分かりました」


 ん?【ハートプロテクト】が削られてる…ってことは読心系のタクトぽいわね。


「さて、貴方能力者だったりしない?特に読心系のね」

「何言ってるんですか?スズさん」

「私の心が読めないから私に近づこうとした。違うかしら?」

「やだなー、とんだ濡れ衣ですよ」

「嘘を憑いて無いって誓える?」

「もちろん誓います…よ…アガガガ!」

「はぁ。嘘を憑くからこうなるのよ。言っておくけど、高々十八年生きた程度の小僧に心を読ませるほど私は安い女じゃないってことよ」

「貴女はいったい何者なんですか?」


 呼吸が荒いけど、能力者どうしだとその程度はよく受ける範疇のダメージだしね。


「うーん、悠久の時を生きる不死身の魔女かな」

「相変わらず読めないですね」

「とりあえず、採用だけはしてあげる。私の薬剤研究をやっておいて。私が気に入る成果を挙げることが出来たら、私の取って置きの秘密を教えてあげる」

「分かりました…あの、嘘がつけないのは困るので魔法解除してもらっても良いですか」

「ああ、アレは誓わなきゃ発動しないタイプのやつだから、特に問題無いわよ。あと貴方の能力について詳しいレポートを今度提出しておいてね。私は嘘を見破る魔法も使えるから騙そうなんて考えないことね」

「分かりましたよ。スズさん」


 さて、城に帰って仕事の続きをしますか。

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