ロストナイツロイヤルガールズ
「ターニャ、ご飯」
「スズお姉様……とうとうボケ始めたのですか?」
「へ?」
「三時間前に食べてましたよね?それも王宮料理人達によるフルコースを」
「ターニャの手料理が食べたいのよ。三時のおやつでも可」
「書類仕事を終わらせないと厨房に立つ暇がありません」
「………書類とにらめっこしていてもジャックとは会えないし、本気でマクロ組む」
「ではスズお姉様が創ったそれを私は利用させてもらいますね」
「いいわよ。これで後回しにしていた事を片付けられるわね」
「それはいいのですが、何をするつもりで?」
「もちろん久々にガサ入れとか」
「兄様に通報しておきますね」
「そのデバイスも問題あるのよ!」
「何処がでしょうか?」
「なんで私の連絡先に私の旦那の連絡先が無いのよ!」
「私は普通に兄様と関係は良好ですのでわりと直ぐにもらえましたわね」
「私はデフォルトで入ってたわよ」
「ヴェラ、お帰りなさい」
「只今戻りました、お母様」
「今回の外交はどうだった?」
「打ち切りの所が多々ありましたね」
「やっぱり私達の国の技術を使えば私に勝てるとか思ってる国もあるわけだしね」
「いえ、今回打ち切りになった国の中には財政的な問題で打ち切りになった国もありますよ」
「その国に問題等は?」
「隅々まで調査しましたが、上層部に問題無し、一部の兵士が経費として意味も無く飲み歩いたり賄賂を受け取ったりしていましたが、かなりの末端なので財政難としてはかなり管理が行き届いている素晴らしい国でしたので、完全には打ち切りにしてません」
「援助を行うわよ」
「了解しました。因みにその国の王族に伝わる神話に我が国の初代国王のが関与したという話が存在しています」
「は?ずいぶんとあっさりしっぽを掴ませてくれるわね」
「問題は内容でして」
「というと?」
「苦しくなってもロストナイツ王国と敵対するな。むしろ属国になる勢いで接しろ。そうすれば九十九代は確実に力を貸すであろう」
「え?」
「私が調べて出てくる話は私達にどうやったら協力してもらえるかの話ばかりですから、しっぽは一切掴めていないのですよ」
「はぁ…まあ、全盛期のジャックが本気で探して王としてやった偉業と性別と二代目との関係性しか分かっていない辺りでおかしいとは思うのよね」
「初代が女王だから女王が認められている国ですからね、スズお姉様」
「影武者も楽じゃないわね」
「……■■という可能性は?」
「無いわよ。私は接触したことがあるけど、契約的に話せないわ」
「剣の中にいたのでは?」
「ロンドに恋人が出来たという報告を一応ね。王族ではないとはいえ、連なる存在だからね」
「相手は?」
「デモスちゃん。後、今の私はあくまで干渉出来ない存在だから。またいつか、会える日を楽しみにしているわ」




