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大罪の百合

「死ぬことは救済である」

「は?」

「ロンドちゃん好き、結婚しよ」

「脈絡無さすぎ」

「私ならロンドちゃんが欲しがるエネルギーを生み出せるよ!」

「デモス、その話はお父様を倒してからって言ってるでしょ」

「……ロンドは私の事嫌い?」

「好き、愛してると思う……食料としてだけど」

「うん。それでも私は嬉しい。好きな相手にどんな形であれ愛されるのは嬉しいんだよ」

「………はぁ、お母様に許可取りに行く?」

「え?いるの?ロンドちゃんにお母様が?」

「確かに……私でもあまり会わないし、なんなら会えるかどうかも運次第なところあるからね」

「こっちに来る必要は無いわよ」

「お母様!」

「それ、ジャックの前で言ってみなさい。人格消されるわよ」

「それでも、私は恩はお母様に感じてるから。お父様は純粋に好き」

「……後で許可取りなさいよ」

「うん」

「えと…」

「貴女の事はロンドを通じて知っているわ。結論から言えば、私個人は二人の恋路を応援するわ」

「やったー!!」

「……別に非常食だし」

「まあ、事実そうとしか思っていないのが問題かな。深層心理では食べる事しか考えていない……本当に似すぎているわね」

「お義母様、お名前を伺っても」

「私?私は通りすがりの封印された魔女よ」

「え……」

「正確に言うと、ジャックが封印される為に用意した要の中で暮らしているわ。ロンドが私を慕っているのはそこの絶対に脱出不可能と言える監獄から外の世界に送り出したからね。これでも今、私は貯めに貯めたヘソクリ使って会いに来ているのだから」

「お母様?」

「ロンド、私の残滓なら食べていいわよ。貴女が私を取り込むことで縁が強化されて私も情報が集め安くなるからね」

「お義母様……」

「私、あまり知られていないけど両刀なのよ。だから歪で初々しい百合を間近で観測できるなら素直に認めるわ」

「……どうやってお義父様を攻略しよう」

「あら、ジャックなら封印が解けない限りはロンドの他者との付き合いに関しては口を挟まないつもりのはずよ。最後の時まで一緒に連れ添った相方の様な存在だから分かるわよ」

「本当ですか?」

「これがノーマルなら駄目だった可能性が出てくるけど、百合で純愛だから認めるはずよ」

「ロンドちゃん!」

「………ヘソクリだけじゃ無理だと思う。何をしたの?」

「私はジャックに勝てる魔女よ?この程度簡単にできるわよ」

「……え?」

「私が安全なメタだからね」

「なんか狡いです」

「そりゃ、自分で自分殴っても意味はないからね」

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