エルフの長のとある一日(昼)
「ディア、こいつらを牢屋にぶちこんどいてちょうだい」
「エル様、牢屋の収容率が足りず収容しきれませんがいかがいたしますか」
「え?私の記憶だと反省房含めて余裕あるはずだけど…」
「エル様、今朝ご自身で半分使われたじゃないですか」
「あ!」
「……本国にて定例会議があったはずなので行ってきてください。こっちはなんとかしておくので」
「私って百合の気が強いのかな?」
「だとしたら私はけっこう危ないですね(私はエル様になら襲われてもいいんですけど)」
「何か邪念を感じるんだけど」
「気のせいです。行ってらっしゃいませ」
「うん…転移[紅の間]」
ディアって優秀なんだけど私を見る目が時々人間の中年オヤジ臭いんだよね。なんでだろ?
「お待ちしておりましたエル様」
「ヴェラちゃん、私より強いんだから私を様付けで呼ばなくてもいいっていつも言ってるよね?」
「ここで呼び方を変えてしまうとまたディア殿からクレームが来そうなんですが」
「知ってるでしょ、私が硬っ苦しいの嫌いって」
「そうですね。ではディア殿からのクレームは今後全てあなたに直接言うように伝えますね」
「あの子の機嫌損ねたらこっちの仕事が回らなくなるんだけど?」
「こっちは一人で何ヵ国回ってると思っているんですか?」
うっ。あのバカが仕事をしないせいでこの子って不眠不休で働き続けてるんだっけ…。
「因みに本体はしっかりと睡眠を取っていますからご安心を」
「私の方がブラックだったり?」
「しますね」
「そっかー」
正直ショックだわ。orz
ところ変わって会議室
「さて、定例会議を行いたいと思います」
「その前に少しばかりいいですか?」
「何ですか、グラトニス侯爵」
「前々から思っていたのですがこの場にエルフなどと言う人外がいることが我慢ならないのです陛下」
ああ、この人確か人間至上主義者だっけ?まあ、この場でその発言は自殺したいとしかおもえないけどね。(  ̄- ̄)
「純粋なる人間以外は純粋なる人間に支配されろと?」
「そうですぞ陛下」
「近衛、連行しておけ」
「何を?やっやめなさい。私はロストナイツ王国グラトニス侯爵であるぞ!不敬だぞ!」
「何言ってるの?国家反逆罪の大罪人をその場で処刑しないだけ慈悲深いと思うけど?」
「そうですね。私含めてこの国の王族に純粋なる人間は存在しませんからね」
「な!そこまでこの国は落ちぶれたのか!」
「何言ってるの?あなたが産まれる前からずっと私達の種族は変わってないわよ。それにエルは我が国と国交を結んでいるエルフの国の管理者よ。私と政治的立場においては同格の相手だと理解しての発言だったんでしょうね?」
「ん?そいつ魂から反省させてから魂ごと消滅させておいてね」
「エルさんがそんな風に反応するとは…エルフを敵に回す行為を何度も取りすぎたんでしょうね」
「エル様がこの会議に参加される理由はほとんど無いというのに…」
朝食食べて無いのに、今日はお昼が遅くなりそうね。(ToT)