エルフの長のとある旅行(移動開始)
「ここが日本…」
「…?ごめんディア。迷子になったかも」
「エル様?」
いや、だって普段仕事ばっかりで滅多なことがない限り日本に…というかロストナイツ王国以外に出歩かないからね。
「ん?何やってるんすか、エル」
「リザちゃん?」
「リザ様お久しぶりです」
まさしく渡りに船だよ!(ToT)
「ねぇ、このチケットの旅館ってどこにあるか分かる?」
「これが旅館に見えるなら向こうの病院行け」
「は?」
いやいや、多少ピンクが多いとは思ったけどまさか、ねぇ…。
「エル様…」
「ああ…いやまて、そう言えばなんだが、新しくボスに気に入ってもらう為に通常営業できる旅館をいくつか用意したって言ってたな」
キューって、そのすべての行動がジャックの為!って感じの変わった子で、"色欲"を力にしているとか。
つまりはそういう宿の可能性の方が高いってことなのよね。
「通常営業とは?」
「子供でも安心して連れて行けるような場所。まぁ、現地まで一緒に行ってみるから安心するっすよ」
「いいの?」
「しばらく暇だからな」
うん、現地ガイドがいるととても助かる。
「リザ様、こちらは?」
「ん?この世界におけるメインの移動手段。コレ以外となるとちょっと面倒臭くなるぞ」
確か車って言ったけ?うちにもいくつか置いてあるけど使うエルフは以内からなぁ…
「で、このシートベルトをこんな感じで閉めていればあとはアタシが目的地まで運ぶだけだから」
「馬車のようなモノでしょうか?」
「グランの親戚って言った方が正確だな」
「なるほど…」
ディアって変なところで勉強熱心なんだよね。(  ̄▽ ̄)とても助かっているけども。
「因みにこの車両には防音のエンチャントがしてあるから扉と窓が閉まってる状態なら秘密の話もできるっすよ」
「つまり?」
「ロンドについて話したければどうぞ」
「気遣いありがとうね」
本当に優秀で気を遣える、従者としてはあいつがうらやましい限りね。
「エル様、ロンドとはいったい何者なのですか?」
「ジャックが封印されてることは知ってるわよね?」
「はい、その程度は基礎知識ですから」
「簡単に言うとね、ロンドはジャックが封印された瞬間に生まれた子なのよ」
「あのジャック様の子なのですか?」
「ええ、厳密には封印された際に、暴食の能力が勝手に切り離れて、人の形を取った存在なのよ」
「リザ様」
「おおむねその通りだな。肉体形成時に立ち合ったのはアタシとボスの二人でボスが方向性を定めてなければ今頃アタシも喰われてたも知れないしな」
何そのエピソード。聞いたことないんだけど( ̄^ ̄)ヤバくない?
遅れてすみませんでした!!




