エルフの長のとある旅行(出発準備)
「エル様、最近リフレッシュできてますか?」
「それはお互い様だとおもうけど、ディア」
分かってる。この疲れたまま仕事してもペースが下がって回らなくなるってことは。だけど、休みたくても仕事が無くならない限りは不可能だし。
「ちゃんエル久しぶり」
「ロンド?」
「どなたですか?」
「ジャックの配下」
「お父様から伝言で、私と狐が仕事を代行するから今日明日は休んでってさ」
ロンドがまともに仕事できるとは…暴力沙汰関係の仕事か。それで狐はおそらく女狐の略で女狐はキューのはずだし、彼女ならしっかり仕事をこなしてくれるから安心ね。ただ、ロンドについてで、
「ディア、迷惑かけるわね」
「一応そこの元ダークエルフも一緒にリフレッシュ休暇を強制する」
「何故分かるんですか…」
「ディア、ロンドに関しては出先で話すから泊まりの旅行準備して」
「ロンド、流石に早すぎませんかね?」
「キューも来たんだ」
「主様のデスクワークの半分は私がこなしてますから、ご安心ください」
「反逆者は食べてもいいかな?」
さすが、暴食のロンド。食べる事で全てを解決しようとする。
「エル様、終わりました」
「これ、私の経営する旅館ですから、日本で楽しんできてくださいね」
「ロンド、五体満足で死なない程度にならエネルギー食べて良いわよ」
「ちゃんエルは話が分かる」
無邪気で無垢な大喰らい、そんな恐ろしい爆弾をよく三つも抱えてられるわね、あいつ。
「エルフ以外は?」
「もちろん同様の処理で。あ、これうちの地下牢の鍵ね。帰って来たら返してね」
「私が預かっておきましょう」
うん。キューなら安心して預けられるわね。
「エル様、このまま二人が偽者の可能性は?」
「キューはともかく、ロンドの独特な気配と種族を同時に真似られる程の実力者ならそもそも勝てないから大丈夫よ」
「大丈夫な要素が何処にもないですよ!!」
「本気の叔母様にしかできない所業だから身分証明として安心の私」
「叔母様?」
「ターニャちゃんの事よ。私より年下で私からしても妹みたいな存在なんだけどね」
あの頃が懐かしいわ~(  ̄- ̄)
「感傷に浸って無いで身だしなみ!!」
「何故我らが変装などせねばならないのですか?」
「ディア、旅先の日本って国がある世界にはエルフは創作の世界にしか居ないのよ。そこに本物のエルフが現れたら大騒ぎになって旅行どころでは無くなるから一時に人に変装するのよ。お酒とかは身分証を持ってる私が買ってあげるから」
「分かりましたエル様。しかし身分証が無ければ酒の一つも買えぬ世界とはいかがかと思われますが」
「あの国は成人するまで飲ませてはいけないって法で決まっていて、店側がそれを守る為に年齢の確認のできる物が必要ってだけよ」
二回連続で投稿をミスるなんて事はしない!




