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転生記念にスカイダイビングするなんて

 なんかものすごい高さから落ちてる。体はちょうど仰向けの状態で背中にはものすごい風を感じる。しかし、不思議だどうしてこんなこところにいるんだろう。異世界に転生する時は大空を落下するというルールがないことはさっきので分かっている。

「どうしてだと思う?」すぐ横を飛ぶ大きな鳥に聞いてみる。

「ぐわぁー。ぐっぐ(意訳:知らないよ。じゃあね)」

 どっかに行ってしまった。いやぁ~。空って大きいな。というか地面はどうなってるんだ。体をひねり一回転する。眼下に広がるのは田園風景。というか6千メートルはあるよね。確かヘリコプター地球を見た景色がこんな感じだった。まぁ、スライムなら物理的な衝撃無効だろ。彼女だってそれを踏まえてこんなところに転生させたんだろうし。

 うん~何かないかな。そんななか最初に目に飛び込んだのは、右斜め上にある街である。中世風の街はいかにもという感じである。その街で過ごす自分の姿を思い浮かべる。朝、安宿で目を覚まし、朝食は食べずに働きにである。いや駄目だな。戸籍がないからあのような街では生きられない。そもそも、今はスライムの姿じゃないか。そもそも、街などでは生きていけないだろう。我ながら冴えている。こういう時、考え無しが一番危ない。これが異世界の基本である。それを考えると、よく小説の中の主人公たちは生きていけたよな。主人公補正が強すぎる。

 そうなると、森の中にあるような小さな村を探そう。そのような村ならモンスターとも共存しているだろう。スライムーを村の衛生に使うという話を聞いたことがある。せめて今のうちにどちらにあるのか方角を知りたい。しかし、容易には見つからない。となると、落下地点のすぐ近くになる街道を行くことになるな気乗りはしないけど。

 それにしても、落下速度が早すぎるなあれだけ大きいんだから、もっと遅くていいはずだけど、まさか、全身水でとても重いとかかな。とりあえず痛みを感じる確認しよう。体をつねってみる。右の頬に手のひらが触れる感覚がある。水っぽくない。なんというか人間の肌のような触り心地である。 

 あれ、今どうやって触った?スライムって腕あったけ?冷静になることが必要だ。考えてみる。知識のすべてを動員してもヒットするものはなかった。もしかすると、この世界のスライムには腕があるのかもしれない。俺の聖書に記録しておこう。旧約聖書のエステル記−11章6節あたりがいい。明日の朝5時更新だな。そういえば、今日のデイリーログインボーナス受けっとてないな。もらわないとか勿体ないし。しかし、本当に村で雇ってもらえるのかという問題もある。スライムじゃ人間と交流できないよね。確かにモンスターい転生した主人公が村人と仲良くなる話し合ったけど現実じゃないし。この大きなスライムの姿じゃすぐに攻撃されそうだ。その問題解決しないと。難しいな。

 腕を組むこれは昔から考えことをするときの癖である。そういえば腕があるのか、それならコミュニケーションも取れるかもしれないな。文字さえわかれば何とかなる。よし、活路があったぞ。思わず、膝をたたく。膝なんてないのに。

 「バチン」足の方から膝を打ったような音がした。思わず、目をやるとなんとそこには足があった。

 謎の静寂に包まれる。動けない。脳が現実を受け入れらない。代わりにに全身という全身から冷や汗が出ているのがわかる。特に脇の下がすごいことになっている。

 全身を確認する。手は子どものような小ささである。腕は子どものような長さである。足は子どものような長さである。

 結論、子どもである。

 いやいやいや、なんでこうなるんだ。あいつまたミスったのか。許さない。次あったら上司に報告してやる。 怒りが止まらない。しかし、その怒りはだんだん恐れに代わっていく。

 落ち着け、ここは俺の固有スキル努力の出番ではないか。俺の能力は精神世界に入り込むことだ。その世界で落下をやり過ごす。来てくれ俺の世界。暗転する・・・。視力が戻るころには落下が止まった。明らかに周りの世界とは違うことが分かる。

 よし、一回元の世界に戻ろう。・・・確認しよう。精神世界に入れた。しかし、落下はやり過ごせない。この能力は、優れものであり、便利なことに時間までも止めてしまう。故に、精神世界から戻戻ると、再び落下再開である。 また、時間が止まらなかったとしても肉体はダメージを受けるわけであるから、結局、意味がないのである。とりあえずもう一度精世界に。・・・なんと今度は入れない。何度やっても駄目である。そもそも落ちる努力などしたことなければ聞いたこともない。一回目は恐らくまぐれで、この世にはそのような努力は存在しないのである。

 そうこうしているうちに地面は目の前にまで迫っている。もはや受け身も取れない。どうしよう。一応、体を空に向ける。これならば落下の衝撃で意識を失っても呼吸困難で死ぬことはないだろう。最後かもしれない。深呼吸する。

「ぶつかる!」

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