急展開
セントラルシティに到着したケイとカイエンジ。
二人で別行動を取ることにしたのだが....
さて、セントラルシティに着いたわけだが、とりあえず見て回ると言ってもどうしたものか。
適当に街の中を歩いているうちに、気づいたら薄暗い路地裏の様なところに来てしまった。辺りには人の気配もない。
「変なとこ入っちゃったかな....」
しばらく進んでみると曲がり角。そこを曲がった先には、なんとも奇妙な謎の渦巻きが。
「.....えーーーっと.....なんだこれ怖いんだけど」
「それはワープホールですよ、ケイさん」
「うっわビビった!心臓に悪いよアルテミス」
「いい加減慣れてください」
「ごめん、というかワームホールってことはどっかに行けるってことだよな....そもそもなんでこんなところにワープホールなんか....とりあえず入ってみる?」
「入ってもどこに行くかは行ってみないと分かりませんよ」
「まぁせっかくだし暇だし行く」
「まぁお先にどうぞ」
なんとなく軽い感じでワームホールに足を踏み入れた。
「うおっ、吸われる、吸われてく!うわぁぁぁぁぁぁぁあ....」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっってここは何処だ」
薄暗い。何処かの洞窟にでも飛ばされたか。
帰りのワームホールも見当たらない。よくある通路用とかじゃ無くて、ダンジョンのトラップにありがちな一方通行タイプか。そんなもの町中に何であるんだ....
そう考えるとまずい。俺一人だ。カイエンジが居ない。
とりあえずマップを見る。
「.......嘘だろ?」
マップがさし示していたのは、オルティー山の中にあるダンジョン、その最上階であった。
「と、なりますと.....あそこにちらっと見えますでっかい石像みたいなのは......アルテミス、やっぱり」
「....はい、封印されたベルセルクそのものですね」
「....オーマイガー」
「しかもあの後ろ、よく見ると別の2体の石像があります」
「まさかあれも」
「はい、ウィザードとアレウスですね....でもどうしてこんなところに....この三体は別々の地に封印されたはず」
「まぁ、探す手間が省けた、といい感じに捉えるしかないな」
「....そういうことにしておきましょうか」
さてどうするか。三体の封印像は見つかったものの....
「この石像さ、足で蹴っ飛ばしたりとか、武器でぶっ壊せたりしないかな」
「流石に無理だと思いますけど....」
「おりゃっ」
バゴッ。.....何とヒビが入った。
「おいおい脆いぞこれ」
「えぇ....」
「このまま粉々に砕いちまえば」
「討伐完了....ですかね」
腰に装着されたアイスソードを取り出す。
「そうと決まったら、一気にカタをつけてやる。[スタイルチェンジ]!」全身を光が包む。白きマントに赤い瞳、姿が変わり、湧き出る力。
「跡形もなく粉々に砕いてやる。これで、終わりだぁっ!」
大きく跳躍し、アイスソードを空高く振り下ろす。
その力は衝撃波となり、石像を砕く。
「なんとも呆気ない最後だ....あっダメだ眠い」
石像は跡形もなく消え去った。1発で全ての力を使い果たしたケイは、そのまま倒れ込む様に眠りに落ちた....




