昼下がりのひと時
クエストを無事達成したケイ達。
さてと、まだ昼過ぎだ。
「カイエンジ、俺そろそろ草むら歩き回ってスライム倒してそれの繰り返し疲れたんだけど。何か他のことない?」
「お前がベルセルク討伐のために頑張ろうって言ったんだろ......まぁクエストで疲れたのは分かるけどさ。どれ、カフェにでも行ってみるか」
「カフェ?」
「ギルドの隣にある建物がそうだ。あそこで出てくる料理は食うと一定時間パラメータが上がるんだ。宿の料理より美味いしな」
「おお、それは良さそうだな、んじゃあ入るとしますか」
[カフェ・シュテルン]
「いらっしゃいませー」
結構人が居るんだな。賑やかだ。
席に着く。
「ご注文は?」
「激辛バーニングカレーとタイタングレープソーダで」
カイエンジが慣れた口調で注文する。
俺はとりあえずメニューを見て適当に注文する。
「俺はエアーラーメンとペガサスメロンソーダ
「かしこまりました。」
料理が来るまでの間、とりあえずこれからのことを少し話すことにした。
「あと7日....それまでにレベルを26以上......まぁベルセルクが向こうから動かないとはいえ、早めに討伐した方がいいのは変わりない。レベル的には、俺がレベル10、カイエンジがレベル23だな」
「封印が解けたとして、ベルセルクはどこに現れるんだ?」
「それはまだ分からない。封印が解けた時に分かる」
「そうか......」
「お待たせしました。激辛バーニングカレー、タイタングレープソーダ、エアーラーメン、ペガサスメロンソーダです。ごゆっくりどうぞ」
料理が到着した。
俺たちは食事を楽しむことにした。
25分後。
俺たちはカフェを後にした。
「美味かったな」
「ああ、やる気が出たよ。んで、どうする?」
「またダンジョンでも行くか?」
「ダンジョンはちょい勘弁。綺麗な湖とか行きたいかな。そういう場所ってある?」
「んーちょっと遠いけどあるにはある。明日行こう」
「分かった。でもダンジョンは勘弁な。草むらも飽きた」
「わがままな奴だな......んじゃあ、別のパーティのやつと戦って見るか?」
「別のパーティ?カイエンジの知り合いか」
「まぁそんなとこだ。師匠と別れた後にちょっとだけ入ってたパーティだ」
「それちょっと俺にとってキツくないか?俺とお前、結構レベル差あるぞ」
「まぁなんとかなるだろ。カフェで飯も食ったんだ。とりあえず、連絡を取ってみる」
「大丈夫かなぁ......」
カイエンジはそういうと、アナタブを操作し始めた。どうやらメールみたいなことをしているらしい。
「連絡は取れた。この街に着くまであと30分ぐらいかかるってさ。それまでは、草むらでレベル上げだな。丁度いいんじゃないか?」
「分かった。んじゃ、また草むらに向かいますか」
「この街のギルドに着いたら連絡するってさ」
「了解」
俺たちはまた草むらに向かった。
草むらに着いた。
歩き回って、敵を探す。
......
敵が現れた。
ゴブリン2体。
「今回は主にお前のレベル上げだ、俺は基本手を出さないからな」
「分かったよ。ダァッ!」
ズバッ!
ゴブリン一体を切り裂く。
ゴブリンを倒した。
もう一体のゴブリンが俺に向かって突進してくる。
「危ねっ」
なんとかかわせた。
そのままの体制で片方のマルチライフルを左手に持ち、ゴブリンの背中を撃つ。
MPのバーが減るが、さっき飲んだペガサスメロンソーダの効果でMPが上昇しているのでまだまだ余裕だ。
バァン!
ゴブリンにダメージを与えた。
まだゴブリンは倒れない。
俺はゴブリンに近づき、その体を切り裂く。
ゴブリンを倒した。
戦闘に勝利した!
俺のアナタブのEXPバーが上昇する。
「よし、次に行こう」
草むらを歩く。
......
敵が現れた!
スライム一体。
「てぇい!」
氷剣でスライムに攻撃を加え、スライムを凍らせる。
「もう一発!」
スライムを叩き斬る。
スライムは粉々だ。
戦闘に勝利した。
俺のEXPバーが上昇。
もう少しでレベルが上がりそうだ。
草むらを歩く。
....
敵が現れた。
アイアンスライム一体だ。
「この前のだ。今度は逃さないぞ」
エアーラーメンの効果で素早さと防御力が上がっている。
だがしかし、防御力が非常に高いアイアンスライムは通常攻撃も初級魔法も効かない。
「カイエンジ! エクスプロードだ!」
「良し! はぁぁぁぁぁあっ! [エクスプロード]ォ!」
カイエンジが炎剣を地面に突き刺し、アイアンスライムの足元から一気に炎が噴き出す。
アイアンスライムの体を溶かした。
戦闘に勝利した。
カイエンジと俺のEXPバーが伸びる。
レベルアップ!
俺は一気にレベル12に、カイエンジはレベル24になった。
その後も、草むらを歩き回り、ゴブリン等を数体討伐した。
そしてカイエンジのアナタブに連絡が入る。
到着したようだ。
俺たちはギルドの前に向かう。
ギルドに到着。
そこにいたのは、大剣を背負った緑の髪をした女性と、槍のような物を持った青い髪の男と、巨大な鎌を持った紫の髪の男が立っていた。
「久しぶりね、カイエンジ」
「急に呼び出して悪いな、サキ」
「その子ね、ケイって言うのは」
「ああ。今回はサキ、お前がケイの相手をしてくれ」
「おいおい、俺たちは出番なしかよ」
紫の髪の男が口を挟む。
「まぁ待てってアル。お前たちの相手は俺がしてやるよ。」
「2体1で勝てるのか? お前」
「なんとかなるさ。一応お前らよりレベルは高いしな」
「だといいんだがな」
「よろしくね、ケイ君」
「よ、よろしくお願いします」
女の人かよ......俺の相手......
サキさんって言ったな。
まずい、ちょっと緊張する......
今回も読んでいただきありがとうございます。
次回、ケイとサキの戦い。




