表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/41

16. 二人目の友人

すれ違おうとしたその時。


「エミリ・ウォールデン様…?」


エメラルドの君から声をかけられた。


「はい、そうです。先日の五歳の儀でご一緒させていただいた…」


「ぼくは、クリストファー・セシルです」


「クリストファー様、失礼いたしました」


エマが如才なく耳打ちしてくれる。セシル家の三男だって。セシル家は王都近くの極小さな領地の伯爵家ね。領地経営というより、代々王都務めをされてきた所謂官僚を輩出するお家。


「今日はご散策ですか?」


「はい、家族でこちらに遊びにきています」


「そうでしたか。王都からは少し離れておりますのでご不便でしょうけれど、ごゆっくりなさってくださいませ」


近くで見ると、本当にめちゃくちゃ可愛いわねー。超美少年!

しゃべり方も年相応で可愛いわ。やっぱりシェラはしっかりしすぎよね。


「はい、ありがとうございます」


「お引き留めして申し訳ありません。それでは失礼いたし…」


「あ、あの!」


お別れの挨拶をしようとしたら、必死な雰囲気で遮られた。


「はい、何でしょうか?」


「あ、あの…」


もじもじしてる…。可愛すぎる!

何か言い出しにくいことなのね? いくらでも待ってあげます。


「もしよろしければ、今からクリストファー様の行かれるところにご一緒いたしましょうか?」


「え…?」


「私は特に何も用事はなくて、ただ街を散歩していただけですので。お邪魔にならないように途中でお別れしても良いですし。少しご一緒させていただく間に、お話をうかがいますよ」


「あ…ありがとうございます」


恥ずかし嬉しそう~! はにかんでる!

可愛すぎるわ、クリストファー様。エメラルドのオーラも明るさを増した。なんて素直なの。


「では参りましょう」


元来た方向に踵を返し、クリストファー様の隣に並んだ。


「エミリ様は優しいですね」


「暇なだけですわ。お気になさらないでくださいね。それで、お話しなさりたかったことは何でしょう?」


「あの…ぼく、同じ年のお友だちがいなくて…。もし、エミリ様がお嫌じゃなければ、友だちになってくれませんか?」


え? 試されてるのは私の理性なの?

さらって帰っちゃう?


「もちろんですわ! とても嬉しいです! 私も友達と呼べる方はあまりいませんので、仲良くしてくださいませ」


あまりいないっていうか、シェラだけだわね。

王都ではもっと子ども同士が交流してるものなのかしら?


「良かった! 恥ずかしかったけど、勇気を出して言ってみて良かったです。あの、エミリちゃんと呼んでも良いですか?」


「お好きなようにお呼びください。子ども同士ですから、言葉遣いも気にしないでお話しましょう? 私もクリス君と呼んで良い?」


「うん!」


いけない、満面の笑みを至近距離で見てしまった。

目が潰れそうなほどの美しさ、そしてピュアさ。

オーラが最高明度です。相変わらずキラキラだし。外見の美しさはもちろんだけど、オーラの美しさも希少価値が高いわ。


「クリス君はいつまでこっちにいるの? もし時間があったら今度うちに遊びにいらっしゃらない? せっかく友達になれたんだもの」


「良いの? 行きたい!」


クリス君が許可を求めるように後ろの従者を振り返った。

年若い男性の従者は安心させるように微笑んで頷いている。


「それじゃ、すぐにお手紙を送るわね。クリス君が暇な時に来てね。私はいつでも大丈夫よ」


「わかった! ぼくもすぐにお返事を書くね」


クリス君の手紙、もらったら宝物にしよう。


その後すぐにクリス君の目的のお店に着いたので、名残を惜しみながら別れた。

そして当初の予定どおり、エマと一緒に例の喫茶店に入って、しっかりと珈琲をいただきました。エマはまたらくだ色のオーラで微笑んでいた。どういう感情なのかしら。


今日はとーっても有意義な一日だったわ。

今日の出会いに感謝。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ