準備でも我が道を進む
「はい。狐族の獣人のようですね。尻尾も一本ですし。ではステータスを表示しますね。それと人間と狐族の獣人の平均ステータスも同時に表示しておきます。」
そういって、ディアナさんは手元のウィンドウをいじっている。私の目の前にも自分のステータス表示が出ている。
種族:人間
Lv:1
HP:500
MP:200
STR:100
DEF:100
INT:100
MDE:100
DEX:100
AGI:100
種族:獣人(狐)
Lv:1
HP:700
MP:150
STR:150
DEF:150
INT:80
MDE:80
DEX:150
AGI:200
なるほど。確かに人間は平均的で、獣人は物理高めだ。魔法がそこまで低くないのは狐だから?で、私は。
種族:獣人(妖狐)
Lv:1
HP:1000
MP:800 [制限Lv8]
STR:600 [+40%]
DEF:500
INT:600 [+40%][制限Lv8]
MDE:500
DEX:700 [+60%]
AGI:700 [+60%]
え!?強すぎない?しかも狐じゃなくて妖狐。そのうえ制限って何?
「ステータスは確認できましたか?」
「え、あの、えっと、質問があるんですけど。」
「なんでしょう。」
「この制限Lv8ってなんですか?」
「制限、ですか?ちょっとステータスを拝見しますね?
……………ちょ、これ、妖狐じゃないですか!?しかも制限Lv8……」
それきりディアナさんは黙ってウィンドウをしばらく操作している。私はどうしたらいいんだろう。
「申し訳ありません、お待たせしてしまって。」
「あ、いえ、大丈夫です。」
「開発運営に連絡した結果、結論から申しまして、最初から作ってはあったそうです。
ただ、開発曰く「種族細分化したしまぁまずでないだろう」っておっしゃって、確率を最低に設定していたので、私どもには説明が来てなかったようです。不手際があって申し訳ございません。」
「ということは、このキャラで始めるわけですか?」
「そうなります。それと制限Lv8についてですが、そのキャラのMPとINTは8つ分制限がかかっています。Lvの上昇とともに順次解放されていくとのことです。」
「わかりました。説明ありがとうございます。」
「さて、これでここでやることはすべて終了いたしました。これから最初の街に転移させます。持ち物として、お金3000ニアと各種武器防具をプレゼントします。それでは大変お手数をかけしましたが、楽しんでください。」
「はい!」
光に包まれて、視界が暗転する。目を開けるとそこは見知らぬ街の中だった。
「これがVR!?すっごい!本当の街みたい!」
今までやってきたVRゲームでもここまで鮮明で質感まで本物そっくりなものはなかった。目の前には人間が何人も歩いているし、私の周りには私と同じようにキャラ作成を終えた人が転移してくる。
あぁ、もう本当に凄いなぁ。こんなのもう現実と同じだよ。
「もう少し感傷に浸りたいけど、時間は有限だからね。」
まずはやっぱりLv上げだね!街の探索は帰ってからにしよう。さて、前か、右か、左か。
「迷うだけ無駄だね。右からいこう。」
しばらく歩いてやっと街の外への門についた。門を通ろうとすると、門番の人が忠告してきた。
「おい、嬢ちゃんそんな防具で街の外に出るのか?やめとけよ。死んじまうぜ。」
「え?……あ。」
私、今布っぽい服を上下に来てるだけだ。確かにこれじゃ心もとないね。確かディアナさんが防具もくれるって言ってたな。
ウィンドウを出して装備の欄を見ると、
頭:
胴:布の服
腕:
腰:布の腰巻
足:布の靴
うん。布だった。アイテム欄には
木の防具一式
皮の防具一式
鉄の防具一式
の3種類があった。うーん。鉄も木も動きづらそうだし、皮の防具でいいかな。皮の防具一式の中には胴、腕、腰、足の装備が入っていたので装備する。ついでに武器も見よう。
武器は、っと、沢山あるなぁ。
長剣、短剣、大剣、細剣、刀………
とりあえず長剣でいいか。
よし!改めてLv上げ開始だ!




