ステータス決定でも我が道を進む
「ステータスは、
レベル、これの説明はいりませんね。
HP、これが体力になります。0になると最寄りの街に転移して、デスペナルティが課されます。
MP、魔法を使うと消費され、消費量が残量を上回ると魔法が暴発します。
STR、物理攻撃の値や、身体的な状態以上付与に影響します。
DEF、物理ダメージの値や身体的な状態異常に対する抵抗に影響します。
INT、魔法攻撃の値や、精神的な状態以上付与に影響します。
MDE、魔法ダメージの値や、精神的な状態以上に対する抵抗に影響します。
DEX、器用さ、クリティカル値、スキルや調合の成功率などに影響します。
AGI、敏捷値で、移動速度や、回避判定に影響します。
これがステータスの概要ですが質問はありますか?」
「えっと、デスペナルティって具体的にどんなのが課されるんですか?」
「デスペナルティは、課される数が増えるごとに重くなっていきます。最初は何もありませんが、次第に所持金のいくらかをドロップしたり、所持アイテムをランダムでドロップしたり、能力値が一時的に制限がかかったりします。」
「理解しました。次に魔法が暴発するとどうなるんですか?」
「魔法が暴発しますと敵味方かまわずダメージ判定が出ます。範囲は使おうとした魔法の規模に依存します。」
「じゃあ回避判定に影響というのは?」
「これはどの程度の距離で回避が可能か変わります。AGIの値が極めて高いと紙一重でよけることも可能になります。逆に低ければ余裕をもって回避しないとダメージ判定が発生します。
まだございますか?」
「最後に一つだけ。剣でパリィするのに関わる能力はDEXですか?」
「剣でパリィ…ですか。これは……そう、ですね。DEXの値によるものと思います。」
「ありがとうございました。もう十分です。」
「はい。では次にエクストラポイントを振ってもらいます。このポイントはレベルが上がった時に能力値に振ることができるポイントは異なるものです。このポイントをある能力値に1振るごとにその能力値の1割がプラスされます。
そしてエクストラポイントは一人20ポイント与えられますので、ここで振り切ってください。持ち越しはできませんので。」
「わかりました。」
目の前のウィンドウの表示が変わり今説明された能力値に加えて、あと20ポイントと大きく表示されている。
さていったい何に振ろうか。武器でパリィをしたい方DEXは絶対。あとはどのくらい振るかだな。あれ?振る上限とかはないのかな。
「すいません。」
「はいなんでしょう。」
「エクストラポイントって振る上限とかはないんですか?例えばDEXに20ポイント振ってもいいんですか?」
「あ!申し訳ありません。説明が不足していました。振れる上限値は10ポイントまでです。」
「はい。」
上限で10ポイントか。なら能力値2つは最大で2倍にできるのか。でもそれでは偏りが強いな。
うーん。それに私種族ランダムにしちゃったからINT振っといて獣人になったら目も当てられないし。無難に平均的に降っておこう。えっと、STR、INTに4、AGIとDEXに6振っておこう。
「できました。」
「はい。確認しました。それではキャラクターの生成を行います。まぶしいので目を閉じていることを推奨します。」
「わかりました。」
言われたとおりに目を閉じるとまぶたを貫いてまぶしい光が届く。
「キャラクターの生成が完了しました。もう目を開けていただいて結構ですよ。」
目を開けるが私の視界からは特に変わったところは見えない。
「今鏡を生成します。ちょっと待ってくださいね。」
そういってディアナさんがウィンドウを操作すると私の前に鏡が出た。そこに映っていたのは現実とほとんど同じ容姿をした狐の耳と尻尾が一本ついた獣人の姿だった。
なかなか始まらないですね。