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VRMMOでも我が道を進む  作者: 代々
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プロローグ

文才がなさ過ぎて申し訳ありません。

 私は秋森唯、高校二年生。趣味はゲーム。特技もゲーム。というかゲーム以外は特に興味はないかな。物心ついた時から携帯ゲームで遊んでたし、それ以上に面白いものが見つからなかった。

 そんな長い間ゲームをやり続けて作り上げた私のゲームスタイルはレベル上げ至上主義。もともと単調作業が苦ではなかった私は、ひたすらレベル上げをすることに飽きを覚えず延々やり続けた。そのうち敵を倒す速度が上げ、いかに早く、効率的にレベルを上げるかということを突き詰め続けていた。

 そんな私に今までで一番うれしい日が今日。

 今日はついに、ついにあのVRMMO「Pioneer New World」の発売日だ。

 このゲームは今までのVRを革新するグラフィックの鮮明さと、現実感を味わうことができるというのが売り文句だ。更にこれはレベルを強さがすべてではなく、レベルを上げなくてもゲーム内スキルやプレイヤースキルを磨くことでレベルを代替することができるため、様々なプレイスタイルが望めるというのも魅力だ。


 このゲームが注目の的になったのは今から2年前のことだ。

 2年前の年末にネットにこのゲームのPVが流れるだけの公式サイトが立ち、そのPVの最後に来年発売とうたっていた。

 そのPVのあまりの出来に、このゲームを期待する声が急激に高まった。

 特に私は騎士の格好をした獣人が相手の攻撃を剣でパリィして一気に畳みかける戦闘シーンがお気に入りで、なども何度も見返した

 けれど、その翌年になっても全く発売される気配がなく更に年を越したため世間の記憶からは薄れつつあった。そして丁度1週間前、突然発売すると発表されたのである。

 私はあのPVを見たときからずっとやりたいと、やってみたいと頭から離れなかった。


 私は予定された発売日の前日からいつも新作ゲームを買うゲーム店で待ちたかったんだけど、今日まで4日続いた定期考査のせいで列に並ぶことができなかった。

 定期考査が終わって走って店に行ったがもう店頭には1つも並んでいなかった。


「うぅ…やっぱり。はぁ、学校のテストなんかのせいでゲームがあ、ゲームがぁ……」


 絶望でうちひしがれていると、いつも楽しく会話をする店長のあかりさんが私に耳うちする。


「唯ちゃん、ちょっとこっちきて。」

「ふぇ?なんですか、あかりさん?」


 店長のあかりさん、大学院で研究をしながらここで雇われ店長をやってる、についていくとレジの奥の倉庫部屋みたいなところで何かを探していた。

 わけがわからず呆然としていると、棚から何かを取り出して私に手渡した。


「!。あかりさん、これって…」

「ふふん。ゲーム大好きな唯ちゃんのことだからこのゲームは何としても買い来ると思ってね。長い間ここで買い物してもらったし、何より親友だと思ってるから店長権限でとっといたんだ。」

「あかりさん!ありがとうございます~。」


 あぁ神様あかり様本当に感謝します!あかりさんに最大級のお礼を言ったあと全速力で家に帰って自分の部屋にこもる。

 テスト終わりで明日明後日と休みが続くから全力で楽しむぞ!


 「Pioneer New World」をVR機器にインストールして布団に寝転がる。機器のスイッチをオンにすると、すぅ、といつものようにゆっくりと意識が遠くなっていく。

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