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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第二章

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サバイバル終了

 俺が戦い終わって待合室へと戻ると、いきなり魔法で吹き飛ばされた。相手は見ずとも分かる。勿論、リズである。ええ、見事に真空波で壁まで一直線です。



「な、なんで?」


「あ、あああんたっ! 女子生徒を襲った挙句、その子を連れ回してるってどういうことよ!?」


「誤解っす……」


「は、はあああっ? なら証明しなさいよ!」



 俺は説明したいのだが、いかんせん先程の真空波により上手く呼吸が出来ないでいる。苦しそうにしている俺に救いの手が現れる。



「あの、リズ先輩。ショウの言ってることは事実ですよ」


「ローラ。こんな奴の肩を持っちゃダメよ!」


「いえ、私がその生徒なので」


「えっ?」


「それと襲ったのは私の方でして……」


「えっ!」


「ローラその言い方は良くない……」



 俺が助言をするも時すでに遅し。何かを勘違いしているリズが顔を真っ赤にしている。



「ショウ……本当なの?」


「剣で斬り掛かってきたんすよ」


「ああ! そういうことね! 勘違いしちゃったじゃない!」



 ようやくリズさんは勘違いだということに気付いてくれた。よかった。あのままだと確実に死んでいた。



「それよりソフィの試合終わっちゃいましたよ!」



 キアラさんは一人ソフィさんの試合を観戦していたらしく終わったことを報告してくれた。どうやら、意外と長い間話していたらしい。



「嘘ー!! もう終わったの?」


「はい。ソフィと確かボンドという方が本戦出場です」



 その後の俺たちはローラの試合が始まるまで適当に時間を潰していた。



「今、誰々決まってんの?」


「今ですか?」


「おん。キアラさん全部の試合見てるんすよね?」


「そうですね。今現在はローラ以外の私達五人と勇者の緋村楓とボンドさん、ジョージさん、仮面のひと、勇者の桐谷大輝、メリンダさん、ケーラさんの十二人ですね」


「てことは残り四人すか?」


「そうですね。残りGブロックとHブロックですから四人ですね」


「てか、ローラの試合始まるんすね!」



 俺とキアラさんは闘技場の方へと目を向ける。話し合っていたら、既に会場の方では選手達が入場を終えて試合開始の合図を待っているところだった。



「さあて! いよいよ残り2ブロックです!! では、Gブロック試合開始!!」



 マイクが試合開始の合図を出し闘技場の選手達は勝ち抜く為に他の選手を戦闘不能や場外へと落としていく。



「さあ、盛り上がって参りましたあああ!! セラさんは誰が勝つと思います?」


「そうですね、やはり前回の優勝者のゴートンさんでしょうか?」


「やはりセラさんもゴートン選手と予想してましたか!? 確かにゴートン選手は次々と他の選手達を場外へと落としていますね!! おおっ!? あちらの女性選手も中々のものですよ!?」


「あれはローラですね!! 頑張ってえ!!」


「セラさん贔屓はダメですよー!」


「すいません。後輩が頑張ってるの見たらつい勝手に」


「なるほどー! ローラ選手はセラさんの後輩なんですねー!!




 二人のやり取りを見ていたら、いつの間にか会場にはローラとゴートンという男しか残っていなかった。



 その後の試合は騎士団団長ナイザーさんと、この学園のイケメンのフリードという男だった。



 こうして十六人の本戦出場者が決まった。サバイバル戦は昼過ぎまで続いたので今日は明日のトーナメント戦の振り分け発表だった。



 第一試合はルドガー対ナイザー。



 この発表で会場が騒然とした。どうやら二人は旧知の仲らしくこの国最強の二人だということ。



 第二試合は緋村楓対メリンダ



 女同士の戦いだ。会長少しは強くなっているのだろうか。まあ、俺にはどうでもいいことだな。



 第三試合ローラ対ジョージ



 どう反応すればええかわからない。とりあえず、ローラの勝利を願うところなのだろうか。どっちでもいいか。



 第四試合キアラ対ボンド



 相変わらず戦闘狂のキアラさんは楽しそうな顔をしていた。相手には可哀想であるが、頑張ってもらいたい。



 第五試合桐谷大輝対ソフィ



 何も言う事はない。何か無い限りは桐谷の敗北は確実だろう。



 第六試合ゴートン対ケーラ



 知らない。どっちが勝っても負けても興味がない。



 第七試合仮面対リズ



 不安である。リズの実力は疑っていないが、相手の仮面は実力不明で謎に包まれている。出来れば、俺が戦いたかった。



 第八試合フリード対俺



 イケメンは敵。それだけだ。まあ、どんな相手かはわからないけど性格が酷かったらとことん潰そう。



 こうしてトーナメントの対戦相手が決まる。今日はサバイバルの後なので明日になるらしい。



 俺達はそのあと宿に帰り晩飯となった。



「明日はナイザーとか……」


「団長って強いんですか?」


「ふむ……奴は強いぞ。以前は決着がつかなかったが今回はどうだろうな……」



 驚きである。ルドガーさんが意外と弱気になっているのだ。S級冒険者のルドガーさんと同等の実力者であるナイザー団長。明日が楽しみだ。



「それよりも仮面だ……」


「やっぱり仮面が気になりますか?」


「ああ……リズ君に何も無ければいいのだが……」



 ルドガーさんも仮面野郎が気になっており、リズさんのことを心配している。俺は晩飯を食べ終えて風呂に入る。



 警戒だけはしておくか……



 俺は風呂から上がり、そのまま部屋へと行きベットにダイブし眠った。

改訂済み

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