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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第二章

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闘技大会!

「えー、来週に闘技大会が開催される。参加したい者は受付箱に投票しておくように。以上だ」



 帰りのHRで担任の教師から連絡事項を聞いて解散となる。この学園では年に一度闘技大会があるらしい。その闘技大会が来週に開催されるとのこと。



 参加は自由で個人戦のみ。大会参加者が多い場合は何ブロックかに分けてサバイバルをする。ブロックの生き残り二名が本戦に出場できる仕様である。



 なんだかテンプレのような気がするな!



 そんな面倒なことには参加したくないので俺は観戦させてもらおう。しかし、そう決意したのに運命は俺を逃がしてはくれなかった。



「ねえ、ショウ! 貴方も当然闘技大会出るんでしょう?」


「いや、出ないよ」


「えっ!? なんで?」


「面倒くさい」


「それだけ!?」


「そういうローラは出るのか?」


「勿論よ! なんたって今回の大会にはあの勇者達も参加する予定なのよ!! 勇者がどれほどのものなのか試して見たいじゃない!!」


「ふーん……頑張れよ」



 面倒そうなので、適当に答える。ローラに手を振って帰ろうとしたら肩を掴まれる。



「何言ってるのよ! 貴方も出なさいよ!」


「いや、さっき出ないって言ったじゃん!?」


「良いじゃ無い。減るもんじゃないんだから!」


「嫌なものは嫌なの!!」


「もしかしたら皆の印象変わるかもよ?」


「もう今更どうだっていいわ」



 しつこいローラを振り払って帰ろうする。だがローラも諦めずにしつこく参加しろと誘ってくる。面倒だったのでローラを無視してその日は帰った。だがその所為で俺は闘技大会に参加する羽目になってしまう。



 俺が帰った後ローラは俺の名前で投票したと言ってきた。勿論、自分の名前もちゃんと出したと。



 ふざけんな!!!


 いつの間にそんなことしてんだよ!



 結果、俺は闘技大会に参加することになってしまう。



 そして時が経ち、闘技大会当日となってしまった。



 この闘技大会は学園の生徒だけだと思ったら、一般人も参加することが出来るようだった。会場には沢山の人達で溢れ返っている。



 暑苦しいわぁ~



 今回の大会はA~Hの8ブロックからなる。8ブロックでサバイバル戦を行い、生き残った二名が本戦へと上がる。



 本戦は十六人のトーナメント戦となる。つまり優勝したければトーナメントで勝たなければいけないのだ。



 適当にサバイバル戦で負けよ……



 俺は会場の廊下を歩いていたらリズ達に遭遇する。



「あれ~ショウちゃんだ~」


「本当ですね! ショウさんじゃないですか!」


「どうしたんすか? 三人共こんな所で?」


「どうしたって闘技大会に参加するんじゃない。ショウも参加するからいるんでしょ?」



 なんやと……この三人もするのか……!



「む、小僧か……」



 背後から声をかけて来たのはルドガーさんだ。慌てて振り返ると気難しい顔をしているルドガーさんが立っている。



「な、なんでルドガーさんも?」


「セリカにな……」



 そうか!!



 そういえば、この大会の優勝者は1000万Wの賞金が出るという事を思い出す。魅力的ではあったがお金に困ってなかったので忘れていた。



 セリカさんがそれを逃すはずがない!!


 でも、ルドガーさんはいかんでしょ!!


 反則過ぎるわ!!!



「おじさまも出るんですね!? もし戦うことがあれば本気で行きますから!!」


「年寄りとしてはお手柔らかに頼みたいのだがね」


「ルドガーさんと戦える!! 私も俄然やる気が出て来ましたよ!!」


「私は楽しめればいいかな~」



 何これ?


 俺なんでここにいるの?



 何故か待合室へは、この四人と一緒に行くことになってしまった。待合室へ行くと出場者と思われる人達が沢山いる。



 全員が俺達を見て、いや俺以外の四人を見て驚き騒ぎはじめた。



「お、おいアレ戦鬼じゃないか!?」


「ああ! ありゃー間違いねえ!」


「見てみろよ! あの三人ヴァルキリアだぜ!」


「噂には聞いてたが美人揃いだな!」


「おい! なんか一人変なの混じってねえか?」


「ほんとだ! 冴えない奴がいんぞ!」


「あいつなら楽勝だな」



 えらい言われようです……



 それにしてもやっぱり男が多い。女性もいるけど割合的には7対3くらいだ。その時、一人近付いてくる人がいた。



「リズ先輩、キアラ先輩、ソフィ先輩!」



 ローラである。どうやら聞く限りではローラはこの三人の後輩だそうだ。しかし、おかしな話である。リズ達は俺の一つ上のはずなのにどうして学園に通っていないのだろうか。



「あの~リズさん達はなんで学園に通ってないんすか?」


「今更それ聞く?」


「いや知りたくて……」


「リズ先輩達は全員飛び級で卒業したのよ」


「嘘っ! マジか!?」



 ローラに聞くところ、セラさんを含めたリズ達は全員飛び級で卒業していたらしい。ヴァルキリアとは、学生時代に付けられていたらしくリズ達もそれをそのままパーティ名にしたとのこと。



 セラさんが居ないのはルドガーさんが余りにも心配するからという理由で受付嬢になったんだとか。



 会話に花を咲かせていたら開催の時間が来た。参加者は抽選を引き、自分が参加するブロックを決める。



 運よく、俺達は全員が別のブロックになった。ちなみに、勇者達も参加しているが参加しているのは桐谷のグループだけだ。桐谷のグループも俺達とは当たらなかった。



 合計8ブロック、A~Hまでの出場者が決まったことにより闘技大会が開催された。

改訂済み


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