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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第八章 世界を駆ける

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新たなステータス

 早速、ギルドへと辿り着いた俺はステータスカードを再発行してもらう事にした。



 「すいません。ステータスカードを再発行したいんですが」


 「再発行ですと新規に作られるよりも料金は掛かりますが、よろしいでしょうか?」


 「構いませんのでお願いします」


 「分かりました。それでは、こちらにお名前を書いてもらってもよろしいでしょうか?」



 受付嬢から用紙を受け取り、名前を書いて渡す。受付嬢がそれを持って奥の方へと引っ込んでいくのを見届けてからその場を離れる。



 しばらく、椅子に座って待っていると名前を呼ばれたので戻ってみると受付嬢が難しい顔をしている。何か問題があったのかと思いつつ声を掛ける。



 「申し訳ありませんが冒険者リストに貴方の名前では該当がありませんでした。もしかしてなのですが、貴方はこの大陸の方では無いのでしょうか?」


 「あー、そう言えばそうですね……」


 「でしたら、新規に発行した方がよろしいですね。お手数ですが新規の窓口は別となっておりますので」



 そう言って受付嬢は別の窓口に行くよう説明してきた。新規登録用の紙を貰い、項目に記入をしてから新 規登録用の窓口に用紙を出す。ステータスカードの発行にお金が掛かると言われたが、後払いも可能という事なので後払いにして貰った。



 新たに発行して貰ったステータスカードに魔力を流してみると自身のステータスが表示される。



 ▼▼▼▼▼▼

 山本 翔

 20歳 男

【称号】

 異世界人

 Level ■■■

 @#&

 ღ¿©

 ▲▲▲▲▲▲


 何故か文字化けにバグでステータスが表示されない。


 てか、いつの間にか20歳になっていたとは!


 これで僕も大人ですね!



 ステータスがバグってはいたが身分証明に使えない事は無いので問題なしだ。ただし、新規発行な為にランクはリセットされてしまいFランク冒険者に落ちてしまっていた。



 また上げればええだけやし!!


 別にええし!!


 悲しくなんてないし!!



 しかし、Fランクという弊害が発生した。依頼は雑用とかしかない上に西口から出る事が出来ないのだ。そんな訳で急遽俺はランク上げの為に依頼を受ける事にした。



 受けた依頼は簡単なお使いでお店からお店に荷物を運ぶだけのもの。これと言って難しいものではないのでさっさと荷物を運び依頼完了のサインを貰う。



 しばらく、この街に滞在する事になってしまうな。



 しかし、なんとかして一気にランクを上げたい。そんな事を思い付いた俺は行動をする事にした。依頼完了のサインを受付嬢に見せる時にある提案を口にした。



 「頼みがあるんだけど一気にランクを上げたいからギルドマスターに会わせてくれない?」


 「はい?」



 呆気に取られる受付嬢。しかし、すぐに冷静さを取り戻して話を続けた。



 「本日登録したばかりの冒険者をギルドマスターに会わせる訳には……それ相応の実力と実績を積んでるのなら話は分かりますけど」


 「うむ。確かにその通りだ。でも、そこをなんとか」



 両手を合わせて拝むように受付嬢に頼み込むがキッパリと断られてしまう。だが、しかしここで諦めて引き下がる訳にはいかない。



 「そこをなんとか!!」


 「ダメなものはダメです」


 「どうしても?」


 「どうしてもです」


 「本当に?」


 「本当の本当にダメです」



 何度も同じようなやり取りを繰り返していると、受付嬢がイラつき始めたのか眉がピクピクしてる。流石にそろそろ止めようかとしたら、背後に気配を感じる。

 殺気は感じないが怒りを向けられているのが分かる。そして、肩を掴まれて無理矢理後ろを向かされる。



 「おい、テメェ。いい加減にしろや」


 「あの、なんでしょうか?」


 「聞こえなかったのか? いい加減にしろって言ってんだよ! 迷惑になってるのが分からねえのか!? 大体、テメェみたいなヒヨっ子がギルドマスターに会える訳ねえだろうが!」



 ふむ。俺の顔は片目が潰れてそこそこ厳ついものになってると思ったのだが。


 まさか、ヒヨっ子扱いとは。



 「あーそう。それで?」



 俺は怒鳴り散らしてくる男を挑発するような言い回しをする。すると、男は挑発に引っ掛かり胸ぐらを掴んで持ち上げてくる。



 「いい度胸だ。テメェは痛い目見なきゃ分からねえようだな」


 「へぇ……やってみろよ」



 さらに挑発すると男の怒りが頂点に達したのか、怒鳴り声を上げながら殴り掛かっくる。



 「ぶっ潰してやる!!!」


 「ギ、ギルド内での戦闘はご法度ですよ!」



 男には受付嬢の声が届いていないのか、お構い無しに殴りかかってきた。難なく拳を受け止めると、男が驚愕に目を見開いた。



 「なにっ!?」


 「ふーむ……この程度かな?」


 「なっ、がぁぁぁ!?」



 男の拳を握り潰す勢いで力を込める。男は堪らず膝を着き痛みに苦しむ。流石に不味いと思ったのか男の仲間と思われる奴等が現れて男を助けようと俺に掴み掛かってくる。



 勿論、返り討ちにします。



 すると、見ていたであろう他の奴らも続々と俺に向かってくる。どうやら、相当お怒りだったらしく容赦なく俺に向かって蹴りや拳を放ってくる。乱闘騒ぎになってきて受付嬢が奥の方へと引っ込んでいった。



 ふむふむ。


 計画通りっ!!!

不定期更新ですがよろしくお願いします

ここまでお読み頂きありがとうございます

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