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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第二章

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ダンジョン制覇

 今回のダンジョン探索は、俺達が一番最初に実践訓練で使用されたダンジョンと同じところである。騎士団が先行していて三十層まで確認したところ脅威となる魔物はいないということだ。


 この護衛では、生徒達が無事このダンジョンを制覇するまでの間の護衛だ。もし生徒が危険になれば守るとのこと。



 だが、俺達が手を出せばその時点で生徒達をダンジョン外に脱出させること。これは生徒達の安全守るため。



 まぁ、俺のパーティは無敵艦隊だから大丈夫だろう。



 まずは桐谷大輝、こいつは勇者の中でも圧倒的なチートを持っている。そのため前衛で魔物を片っ端から倒してる。



 清水沙羅、桐谷大輝の幼馴染である。接近戦は得意では無いが援護に長けているのでパーティ全員の援護役だ。それにスキルは回復系だから尚更だ。



 緋村楓、我らが生徒会長。この人は元の世界では弓道部と剣道部を掛け持ちしていたおかげか接近戦と遠距離戦を両方ともこなしている。今は桐谷と前衛をしている。



 神田留美、こいつはお嬢様、元の世界では結構な資産家だったらしく気品溢れるお嬢様だ。彼女のスキルは絶対防御というものでチートだ。接近戦が得意では無いため後衛にいる。



 最後にクリス・オルランド。名前からわかると思うがこの国の姫様で俺達をこの世界に呼んだ張本人。何故こいつがこのパーティいるかはわからないが俺の考えでは十中八九桐谷に惚れている。



 顔とか普通なのになんでモテるんだろうな?


 もしかしてあいつ産まれる世界間違えたんじゃね?



 ちなみに姫様は魔法がこのパーティの中では一番なので近距離遠距離こなせる中衛にいる。



 この授業ではダンジョン制覇を目的としてはいない。あくまで生徒達の実力を測るためである。



 生徒達がどれほどの実力があるのかを見極める為にやっている。競争では無いため自分達のペースで攻略をしていく。



 まあ制覇が一番成績の評価は良いけどな!


 それにしてもこれは……


 俺の出番無いんじゃね??


 だってこいつらバンバン敵を倒していくよ?


 もう無双だよね!


 護衛いらないやん!!



 それに連携も見事なものだ。リズ達に比べると、やはり劣るがそれでもこいつらの連携は凄い。



 現在、俺達は二十層を突破したところだ。気になるのは今こいつらのレベルはいくらなんだろう。少なくとも昔のように20前後な訳は無い。ここまで、ほぼ一撃で魔物達を倒している時点でこいつらはレベル40くらいはいっていると思う。



 しゃーない…


 聞いてみるか……



 俺は桐谷達が休憩している場所に近づき聞いてみた。



「凄いな君達は一体どれほどのレベルなんだい?」


「俺達は全員42ですよ」



 素直に驚いた。俺も40前後だとは思ってたがまさか本当に40台だったなんて。俺が考え込んでると桐谷に話しかけられた。



「あの、貴方のレベルは?」


「俺かい? 俺は85だよ」


「凄い! どうやったら、それくらい強くなれるんですか!?」


「凄くは無いさ。俺より強い人間なんて沢山いるさ。それに、これでも俺はAランク冒険者だからね」


「そうなんですか……まだまだ、世界は広いってことなんですね」


「そうだな……」



 俺達は少し世間話をしていてその時桐谷があることを聞いて来た。



「あの、一つ聞きたいことがあるんですが」


「俺に答えれることなら」


「実は、俺は以前にこのダンジョンで強力な魔物と出くわしたんです。その時は俺はまだレベル20ほどでした。俺は抗うことすら出来なくて、それで一人の仲間を囮にして逃げてしまったんです」


「………」



 どう考えても俺のことだ!


 えっ!


 なんか悩んでんの!?



「俺は、結局彼を置き去りにしてしまったんです。ただ、彼は今オルランドにいるらしいんです。俺は彼に謝りたい。そして救ってくれてありがとうと伝えたいんです! ただ、彼が許してくれるかどうかわからなくて不安なんです。どうしたら良いでしょうか?」



 なんだそんなことか……



「彼は気にして無いんじゃないかな。もし、彼がその事で君を恨んでいるなら、君達に復讐しに来るんじゃ無いかい? だって、彼は君達の仲間なんだから君達がどこにいるかわかるだろう」


「それはそうですけど……」



「だから帰ってこないってことは今を楽しんでるかもしれないじゃないか。君は彼を連れ戻したいのかい?」


「はい……」


「それこそ、彼は許さないだろうね。今を楽しんでる者を無理矢理連れ戻すなんてこと君はされたいかい?」


「嫌です」


「そうだろう。他人にされたくないことは自分もされたくないんだ。だから彼のことは、もう忘れたらどうだい?」


「それは出来ません! 俺は命を救われたんです! だから彼に会って、直接お礼を言いたいです!」


「そ、そうか……まあ、俺は部外者だから知らないが、君がそうしたいならそうすれば良いだろう。だが相手のことも考えることだね。自分にとってはいい事でも相手にとっては嫌なことかもしれないからね」



 そう言い残して俺は桐谷から離れる。



 うわああああああああ!!!


 何あいつ!


 面倒くせっ!!


 もういいよ!


 そんな昔のことなんて!!


 考えても仕方ないか……



 そして桐谷達は順調にダンジョンを攻略していった。現在俺達は三十層にいる。ここで俺はウル・キマイラと戦ったんだ。



 あの時は必死だったなぁ……


 本当にチートな武器が無かったら今頃この世にいないぜ!



 三十層のボスはマイティだ。簡単に言えばゴリラなのだが知能が高くとても素早い。腕力も相当なので油断してると負ける。



 まあこいつらの敵じゃ無いか……


 うわぁ……


 一方的だな……



 会長が矢で足を貫き機動力を削る。それでも腕で攻撃してこようとしたが桐谷に斬り落とされる。トドメは姫様の魔法により木っ端微塵に吹き飛ばされた。



 あいつらえげつないな!!



 みんな喜んでるが俺は一人苦笑いをしていた。さて、あとは帰還用の魔法陣に乗ってダンジョンから出れば俺の依頼も終了だ。さっさと帰りたい、俺達は帰還用の魔法陣に乗ってダンジョンの外へと転移した。しかし、全く別の場所に転移する。



 え、ここどこ?

改訂済み

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