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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第七章 真実の探求

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報酬がぁあなぁい!

「オラァッ!!」



地面へと潜ったワニに対して俺は大地を大きく揺るがす一撃を地面へと叩き込んだ。大地が激しく揺れるとワニが急浮上して姿を現す。



早々に決着をつけたいのだが、ワニが微動だにせずにこちらを見つめているのが不気味で仕方がない。そのせいで、お互いに硬直状態が続いている。



むむっ!


ふんぬぅ!!


ぬはっ!!



変顔をしてみるがワニの反応は特に変わらない。せめて、少しで良いから動いてくれたら楽なのに。



仕方がない。


こちらから動こうじゃないか!!



カラドボルグを異空間へとしまい、代わりにガ・ボーとガ・ジャルグの二本の槍を取り出す。赤い装飾のガ・ジャルグと青い装飾のガ・ボーを握り締めて一気にワニとの距離を詰める。



ワニは俺の速さに反応出来ず、全く動きもしなかった。俺はがら空きの脇腹をガ・ジャルグで突き刺し、ガ・ボーで縦に斬り裂いた。



ワニはひとたまりもなかったのか雄叫びを上げて、俺に襲い掛かってくる。迫って来る口を避けると同時にガ・ジャルグで目を突き刺す。



ワニは鼓膜が破れんばかりの絶叫を上げて転げ回る。砂塵が巻き起こる程に転げ回っている。幼児がオモチャを買ってもらえないでぐずっているようだ。



キモいな。


とりあえずトドメを刺そうか!



暴れ回るように転げ回っているワニへと駆け、ガ・ジャルグとガ・ボーの二本の槍を突き出す。二本の槍がワニの腹に突き刺さり、背中へと到達してワニの身体を貫いた。



断末魔の叫びが辺りに響き渡ると、ワニは力尽き地に伏せる。意外と呆気なく終わった事に気を抜いてしまいある事に気付く事が出来なかった。



「ッッ!? こいつっ!!」



ワニは死んだのでは無く、死んだフリをしていたのだ。一瞬の隙を狙われてワニに噛まれる。



「ぐぅうううっっ!!」



やばいっ!!


腕が食い千切られる!!


こなくそおっ!!!



「ぁぁあああああ!!」



魔力化を施してワニの口から逃れる。しかし、魔力化をしたからといって腕の傷が回復したわけではない。ワニから離れると異空間からエクスカリバーと魔法の鞘、儚き我が神幻郷(エリュシオン)を取り出して腕の傷を癒す。



あー!!


くそっ、ミスッた!


ちくしょうめ!!



「エェェクゥスカァアアリバーーーー!!!」



腕を噛まれた事で簡単に怒ってしまった俺はオーバーキルの魔力をエクスカリバーに注ぎ込みワニへと振り下ろした。真っ暗な閃光がワニへと突き進みワニを飲み込むと姿形を残さず消し去った。



「やべっ……」



完全にやってしまった。


ギルドに持って行かなきゃならない部位どころか死体すら残っていない。これでは報酬を受け取る事が出来ない。完了報告は出来たとしても証拠が無いといけないからな。



「ちょ、ちょっと、ショウさん! 何やってるんですかぁ!!」


「いやー、つい?」


「つい? じゃありませんよ!! 証拠が無いと報酬受け取れないじゃないですか!」


「それくらいわかってらぁ!」


「わかってるならどうして!?」


「ついカッとなってしまったんじゃあ! どうしようもないだろうが!」


「逆ギレしないでくださいよ! もうっ!」



ついハンナに逆ギレしてしまい、咎められてしまった。どうしても些細な事でキレてしまうんだよな。もっと冷静に対処しなきゃいけないな。



「仕方ない………帰るか」


「そうですね……帰るしかないです」



二人して肩を落としてバイクに跨る。荒野を駆け抜け、夕日が目に沁みる。折角、ワニを倒したのに死体が残っていないのが虚しい。死体さえ残っていれば報酬受け取れたはずなのに。



視界がぼやけるぜ!


目から涙が溢れそうだ!


でも、泣かないわ!


だって男の子だもの!



バイクを走らせて街へと戻り、ギルドへと向かう。ギルドに報告を済ませると不納税者達のいる街へと行く。バンの家へと向かう途中で食材を買い込んだ。



「ただいまー」


「ただいま帰りましたー」



俺とハンナがドアを開けて中に入るとバンが飛び出して抱き付いて来た。もちろん、俺にではなくハンナにだ。ここで俺にだったら気持ち悪くて嫌だ。



いくら、子供だからといってもバンは男の子だ。


女の子だつたら全然OKなんだけどね!


バンの母親も美人だからOKだぜ!!


未亡人とか色気がやばいよね!


そう考えると興奮しちゃうぜ!!


うひょおー!!



買い込んで来た食材を使い、料理を作る。適当な野菜炒めとパンとスープ。デザートにヨーグルトもどきを一品。少ないが手持ちのお金を考えれば妥当と言える。



「いただきます」



四人で食卓を囲み、ご飯を食べる。今日も今日とていい働きをしたと思う。まあ、一銭も稼ぐ事が出来なかった事は残念としか言いようが無い。



ちくしょう……


今日の報酬があったらもっと豪勢になってたのに!


キイー!


あのくそワニめぇ!!


まっ、俺が悪いんですけどね。


てヘリンコ!



ご飯を食べ終えた俺は外に出てストレッチをする。毎日続ける事が重要だと思うのだが、いかんせん自分は飽き性で三日坊主の為長く続いた事は一度もない。



悲しきかな……



ストレッチを終えた後は星を眺めてから家の中へと戻る。最後にもう一度と振り返って星空を見上げると流れ星が見えたので願い事をした。



金金金!!!


どうだぁ?


これなら余裕で三回言えるぜぇ〜!

最近手が痛くて打ちにくい。


では次回を!

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