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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第六章 新たなる大陸、そしてぼっち旅

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セプテム撃破

 ここで決める!



 周囲には生き物の気配は俺とセプテムだけ。ここならば安心して全てを飲み込む黒玉(ブラックホール)を心置きなく発動出来る。両手を前に翳して全てを飲み込む黒玉(ブラックホール)を発動する。



 周囲の木々をどんどん飲み込んで行く黒い玉。実はこの技、諸刃の剣であり、俺自身も吸い込まれる恐れがある。その為、黒い玉の大きさはドッジボール程度。ドッジボール程度だがその破壊力は俺の中の技で最強である。



 セプテムは粘っているがズルズルと地面を削りながら全てを飲み込む黒玉(ブラックホール)に飲み込まれていっている。このまま行けばセプテムを消滅させて俺の勝ちだ。そう思い集中するがセプテムの思い掛け無い行い動でその集中が途切れてしまう。



「アハハハハハ!! これが全てを飲み込む黒玉(ブラックホール)!! 凄い、凄いや!! でも、この技って………ショウ君自身も危ないんでしょ? これなら、どうかな?」



 セプテムは多分、自身が出せる最高スピードで俺の懐に潜り込み抱きついて来る。



「なっ、気色悪いんだよ!! 離しやがれ!」


「えへへ〜、やーだよ。死ぬ時は一緒だよ」



 くそっ、こいつ全てを飲み込む黒玉(ブラックホール)の最大の弱点を突いて来やがった!!


 全てを飲み込む黒玉(ブラックホール)出力を上げるのは簡単だが………


 これ以上、上げれば俺も飲み込まれる恐れがある。


 仕方ないが解除する!!



 全てを飲み込む黒玉(ブラックホール)を解き、身体に抱き付いているセプテムの襟首を掴み放り投げる。



「くっそが!」


「さあ、これで残るは陽炎焼天のみだね。まあ、最も僕には通じないけどね? どうするの?」


「嫌味な奴だぜ。なら、グングニール!!」


「でたね〜、君の十八番グングニール!」


「死ね!」



 グングニールをセプテム目掛けて投擲する。セプテムは避けようとせずに真っ向からグングニールを受け止める。勢いのあまり後ろに飛んでいくがグングニールはセプテムを貫けず破壊されてしまう。



 なら、ロンギヌスだ!



 ロンギヌスを投げ付ける。今度は回避行動をとるセプテム。どうやら、防げないと判断したのだろう。それならば、ロンギヌスを使えばダメージが与えられると決めて再びロンギヌスを手に取りセプテムに攻撃を仕掛ける。



 多彩な攻撃を仕掛けるがセプテムは全て回避する。フェイント混ぜ隙を狙うがセプテムはことごとく槍の突きを避けて行く。



 腹立たしい奴だぜ!



 ロンギヌスを投げ付け躱される。黒蓮と白夜を取り出し乱射するも1発も当たらない。本当にムカつくやつだ。俺の事が好きならせめて1発でも当たれと思う。



 こうなったら、魔力化を施して肉弾戦に持ち込むしかない。そう思った俺は魔力化を施す。



「光輝迅雷!!」



 光と雷の属性を纏い雷速でセプテムに近付き脇腹を蹴り付ける。咄嗟の事でセプテムはガード出来ずにくの字に曲がり吹き飛ぶ。追撃を行い鳩尾に跳び蹴りを食らわす。



「ごはぁっ!!」



 流石のセプテムも耐えられなかったみたいで吐血する。俺は容赦無く顎をアッパーで打ち上げ仰け反った所に全力の発勁をお見舞いする。



「神羅発勁!!!」



 セプテムは穴という穴から血を噴き出す。しかし、油断はせずに構えているとセプテムはゆっくりとだが立ち上がる。その姿に少し恐怖を覚えたが、かかと落としを頭に決めて地面にめり込ませる。



 一旦距離を取り、手を空に翳す



「陽炎焼天!!」



 極大の光がセプテムを焼き払う。セプテムは以前の様に炭となったが原型をとどめている。今なら全てを飲み込む黒玉(ブラックホール)が効くんじゃ無いかと手を翳した時に



「フフッフフフフフフ………ああ、これが愛。ショウ君の愛!! 素晴らしい!! 素晴らしいよ!!」



 以前までの綺麗な顔では無く全身焼けただれた醜い顔で笑うセプテム。その姿に背筋が凍る。



「ハァハァ………これが……これがショウ君の愛………本気の愛……最高だよ……思わず絶頂を迎えたよ」



 キモっ!!


 くそっ!


 マジ吐き気がする!!



「そうか………なら、これで最高に達するぜ?」



 ケラウノスを手に取りセプテム目掛けて放つ。激しい雷光がセプテムを包み込む。眩い光の中、セプテムは最後だと言わんばかりに口を開いた。



「フフッ……これで、終わりか………もっとショウ君と愛し合いたかったな………でも、仕方ないか。ショウ君、君にアドバイスを一つ。僕の後には6人いるから……」


「6人? まさか、黒フードか!?」



 返事は返って来なかった。どうやら、セプテムは完全に消え去りいなくなったようだ。最後の最後にアドバイスだけを残して。



 終わったのか………



 セプテムがいた場所まで行くと、そこには何も残っていなかった。一息吐こうとしたが、エルフの里の人達の治療が先の為、急いで戻る。



 エルフの里に着くとティアが懸命に治癒魔法を使い怪我をしている人達を治していたが数が多すぎる為、間に合っていない。



 俺も手伝いに行こうとするが俺が加わったとしても手が足りない。何か無いかと考えて閃く。



「一か八かだな。イメージは雨、豪雨、いや、小雨、いや、普通の雨だな!! 」



 手を空に向けて治癒魔法と水魔法を掛け合わせる。イメージしたのは雨。その雨は癒しの雨。傷付き倒れている者たちを優しく癒す魔法。



癒しの雨(ヒーリングスコール)ってか……」



 ヤバい……


 思った以上に魔力の消費が激しい……


 こりゃ、気絶パターンやな……



 ひとしきり雨を降らし傷付き倒れているエルフ達を回復させる。エルフ達が起き上がり傷が治っているのを確認すると俺はぶっ倒れ意識を失った。

250話ですね……

遂にここまで来ましたか……

どこで完結するのやら……


では次回を!

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