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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第六章 新たなる大陸、そしてぼっち旅

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序列争い・待合室にて

 本戦出場を決めた俺と青年は待合室に戻る。一旦昼飯となるので観客も昼飯を食べにゾロゾロと闘技場から出て行く。俺は暇潰しに青年に話し掛ける。



「よお、本戦出場おめでとう」


「あ、ありがとうございます!! そちらの方も出場おめでとうございます!」


「固くならなくていいって」


「いえ、俺は貴方に助けられましたから!」


「もしかして魔法の事気付いてたの?」


「いえ……気付いてませんでしたけど最初の小爆発を起こしていた人達を見て分かったんです。もし、俺も貴方に魔法を解いて貰って無かったら負けてた、と。それよりもどうして、俺なんかを助けてくれたんですか?」


「気に入ったからだよ。他意は無いさ。ただ、一つ聞かせて欲しい。なんで君は騎士を目指してるんだ?」


「えっ、あっ、そ、それは……その……」


「ああ、言いにくい事なら言わなくて良いよ」


「い、いえ、その恥ずかしい話なんですけど俺好きな人に告白したいんです。でも、俺みたいな平民じゃ相手の親に反対されると思うんです。だから序列争いに参加して騎士になって認めて貰いたいんです!」



 ええ子や!!


 めっちゃええ子や!!


 優勝させてやりたいわぁ〜〜。


 でも、贔屓は良くないよなぁ……


「そうか。ちなみに好きな人って誰よ? お兄さんに教えてみ?」


「えっ、ちょっとそれは……」


「あーあ、助けてあげたのになぁ〜」


「わ、わかりました!! 言いますよ……その笑わないでくださいね………カーラ・チェイス・カリギュオ様です」


「…………マジでか?」


「大真面目です」


「えっ、ど、どこに惚れたんだ?」


「その実は俺カーラ様とは何度か遊んでるんです。最初はカーラ様の事知らなくて綺麗で楽しくて良い子だと思ってたら、まさか皇帝陛下の娘だとは知らなかったんです。でも、いつの間にか俺、カーラ様がいや、カーラが好きになってたんです。それで告白をしようと思い必死に騎士になる為修行して来たんです」



 おおう………


 なんてロミオ……


 マジ健気。


 是非とも応援してやりたい!



「そうか……そんなに好きなのか」


「はい! でも、序列1位のロイドさんに勝てるかどうか……その前に序列一桁の人達に勝てるかどうかわからないんで。いや、正直勝てる自信が無いんです」


「そうか? 結構いけると思うぞ?」


「いえ、俺なんか全然です。さっきのサバイバルももう少し力を温存しときたかったのに結局最後は力を出しちゃいましたから」


「あの、剣に直接魔力を流し込む技か?」


「えっ! なんで知ってるんですか?」


「俺そういうのに敏感だから」


「ハハッ……そうですか。参ったな、貴方にも見られてたなんて………もう自信無いですよ」


「………なぁ、俺を信じて見るか?」


「へっ? 貴方を信じるって?」


「俺がお前に力を貸してやるよ。ただし、力を貸すと言っても、俺の武器を渡すだけだがな」


「武器を? でも、流石に悪いですよ。サバイバルの時も助けて貰ったのに」


「気にするな! お兄さんはお前の恋を応援してやりたくなったんだ。だから遠慮なく俺の好意を受け取れ」


「でも………本当に良いんですか?」


「ああ、それにお前の武器って結構良さげだけど市販の物だろ?」


「は、はい。小遣いをやり繰りして仕事も頑張って貯めに貯めたお金で鍛冶屋の一番高い剣を買ったんです」


「そこまで、聞いてねえよ。お前に相応しいのは………これがいいかな」


「これは………これってかなりの名剣じゃ無いんですか?」


「ん、確か名前はカリバーンだったかな。別名王者の剣だ。お前にぴったりだと思ってな。ちなみに俺が持ってるエクスカリバーの前の姿だ」


「さ、流石にこれ程の物は受け取れませんよ」


「受け取れ。カーラにお前が好きってことバラすぞ?」


「えっえっ? なんでそこでカーラ様の名前が出てくるんですか!?」


「実は俺もカーラと知り合いなんだよ。それに今カーラには俺の使い魔が付いている。この意味分かるか?」


「まさか、その使い魔を通して俺の気持ちを……」


「ご名答。さあ、どうする? 受け取るか、受け取らないか」


「わ、わかりました! 受け取りますよ!」


「ようし! それでいい! 本戦頑張ろうぜ」


「うぅっ、こうなったらヤケだ! 絶対に優勝してやる!」


「その意気だぜ!! ハッハッハッハッハッハ。そういや、名前はなんて言うんだ?」


「俺ですか? 俺の名前はカイル。ただのカイルです。お兄さんの名前は?」


「マスクマンだ」


「………」


「そんな顔するなって、今は言えない理由があるんだよ」


「まあ、わかりました。それより俺たちも昼飯にしましょうよ」


「そうだな!」



 俺と青年ことカイルは昼食を食べる為、闘技場の中にある食堂へと向かう。結構行列が出来ていたが席は沢山あるので難なく座る事が出来た。適当に談笑しながら飯を食べ終えて待合室に戻った。



 待合室に戻ると甲冑を着た騎士達が30人待機していた。どうやら、こいつらが序列騎士達なんだろう。その中で一際異彩を放っていたのがシャツとジーパンを履いた男が横になって寝ているのだ。全員甲冑を着ているのに1人だけあんな格好だから目立つ目立つ。まあ、俺も格好付けてマントに覆面だから、人の事は言えない。



 後は開始の合図が鳴るまで待つだけか……

パッと思い付いたらすぐに書くってのが良いですよね〜〜


では次回を!

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