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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第五章

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一騎打ち⑥

誤字脱字などがありましたら感想欄にてお願いします。

 まだ、フラフラとしているヴァイスの懐に一瞬にして踏み込み乱打を繰り出す。ヴァイスは突然の事で防御も取れずに全て受けてしまう。このまま攻め切り倒そうとさらに猛攻を続ける。それにしても先程から全く防御をしない、それどころか躱そうという仕草も見られない。不思議に思ったが速度を上げて拳を打ち続け、そして最後に渾身の一撃を放ちヴァイスを吹き飛ばした。



 吹き飛んだヴァイスは地面に仰向けに倒れた。倒したかと思ったがゆっくりとヴァイスは起き上がり服についた土を払っている。土を払い終わるとゆっくりと俺の方を振り向いてきた。その眼は怒りや恐怖とかでは無く憐れみの目だった。瞬きをした瞬間、目の前にヴァイスが立っている。驚いたがすぐに拳を放ち殴ろうとしたが止められる。



「もう、効かぬ………お主の拳は軽すぎる」


「何?」


「終わりにしよう………」



 ヴァイスが拳を打ち込んでくる。何故かその瞬間とてもゆっくりにスローモーションのような世界になりヴァイスの拳が俺の右頬へと決まった時に俺は視界が真っ暗になった。目を開けた時俺は地面に埋もれているのがわかった。一瞬何が起こったかわからなかったがすぐに理解出来た。ただ、一発ヴァイスに殴られただけ。ただ、それだけで自分はこの有様だ。もう、互角なんてレベルじゃない。もはや、次元が違い過ぎる。勝てっこない。こんなのどうやっても俺の負けに決まってる。



 ……反則だろ、そんなの。


 これじゃ俺の負けだろうが……。


(まだ、負けては!)


 無理だ……。


 たった一発でこの有様だ。


 声すら出ない。


 身体はもうボロボロ。


 エクスカリバーを取り出そうにも動く事すら出来ねぇ。


 こりゃオワタだな……。


 それにしても眠い……。


 少しだけ寝かせてくれ…………。


(だ、ダメですよ!! ここで諦めてどうするんですか!? 戦争を止めるんじゃないんですか!! 黒幕をぶっ飛ばすんじゃないんですか!! 貴方が負けたら他の人達はどうなるんですか!! 起きて下さいショウさん!!)


 ……………………


 ……………………………


 ……………………………………


 ……………………………………………


 ……………………………………………………


 ………………………………………………………………


(起きて! 起きて下さい!!)


 少しだけって言ったろうが!


 うるせえんだよ!


(あれ? ここって死んじゃうパターンじゃないんですか?)


 なんで、死ぬんだよ。


 まだ、意識はハッキリしてるわ。


 とりあえず回復魔法だ。



 回復魔法を自分にかけて飛び起きる。どうやら、ヴァイスは俺が起きるまで待っててくれたみたいだ。俺はお前が変身するのを待たずに攻撃したのにお前ってやつは紳士なんだな。そう思いながらヴァイスに向かい走り出す。ヴァイスは呆れたように構えを取り拳を打ってくる。本来なら直撃したはずのヴァイスの拳は空を切る。ヴァイスは当たった筈と思っているがそれは間違いだ。何故ならそれは残像なのだから!!



「後ろじゃボケ!!」



 ヴァイスの側頭部に回し蹴りをお見舞いする。だが、吹き飛ぶどころかぐらつく事すらしなかった。今度はヴァイスが振り返りざまに回し蹴りをりを放って来るがまたも残像で躱す。



「それは一度見たぞ!! 後ろだ!!」



 ヴァイスはすぐさま後ろに手刀を放つが後ろに現れた俺も残像で空を切る。



「なにぃ!?」


「二度ある事は三度ある!! 上じゃアホ!!」



 両手を合わせてハンマーのようにしてヴァイスの頭を殴り付けるが全く効いていない。



「捕まえたぞ!!」



 ヴァイスに腕を掴まれてしまう。ヤバイ、このままだとまたも一撃でやられてしまう。仕方ないがここは現代兵器の力を見せてやる。ヴァイスが殴り掛かろうとして来るところに異空間からスタングレネードを掴まれてない手で取り出し口でピンを外して投げつける。ヴァイスも見たこと無い武器に慌てたのか俺を離して両手を使い防御を取るがこれには無意味である。強烈な爆音と激しい閃光が視界を支配する。ほぼ、ゼロ距離で鳴ったので耳がキーンと鳴り響いていて三半規管がやられたみたいで上手く立てない。



 すぐさまにエクスカリバーと魔法の鞘を取り出して回復してヴァイスから離れる。段々とクリアになっていく視界。ヴァイスの方を向くと耳を抑えて片膝をついている。どうやら、先程の爆音がかなり耳に来たようだ。容赦はしていられない。ヴァイス目掛けてエクスカリバーに魔力を込めて斬撃を放つ。ヴァイスは目を瞑ったまま横に転がるようにして躱す。どうやら、魔力だけを感知して躱したのだろう。器用な奴だ。



 ここからは戦争をしてやる。


 俺一人で戦争をしてやるよ!!



 異空間から無数の重火器を取り出す。六連式グレネードランチャーを構える。俺の背後には唯一名前を知っているRPG−7が無数にある。後はゲームで見たロケットランチャー。まさにチート様様である。これらを防ぐには魔法障壁では無く物理障壁を張る必要がある。物理障壁はかなりの高難易度魔法の一つ。魔法と物理攻撃も防ぐのでかなりの優れものだが魔力消費量が激しいのと扱いの難しさで会得してる奴は少ない。ヴァイスが出来るかどうかは置いといて六連式グレネードランチャーをヴァイスに向かって撃つ。6発撃ったら直ぐにロケットランチャーを手にして撃ちまくる。一人じゃ多いので魔法を駆使してグレネードの嵐をヴァイスにお見舞いする。



 爆炎が辺り一帯を支配している。その中心にはヴァイスがいるのだろう。魔力感知をしてみるとどうやら生きているようだ。アレだけでは死なないようだ。俺は再び銀の剣を数百万出現させて爆煙の中へと向かわせる。相変わらず馬鹿げた量の魔力をごっそりと使うが神羅創世ですぐに回復する。



 さて、どうなることやら。

何か指摘がありましたら遠慮なくおっしゃって下さい。


ではじかい!

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