表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第五章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

213/684

一騎打ち④

誤字脱字などがありましたら感想にて報告お願いします。

 ヴァイスとの激しい戦闘の中、ふと空を見上げたら黄昏色たそがれいろに染まっていた。もう、そんなに時間が経っていたのか。まだ、始まって数十分と思ってたのにな。



 ヴァイスは何故か一旦俺から離れて口を開く。



「ふむ、もう夕暮れか……」


「それがどうしたよ?」


「いや、このまま行けば我が輩の勝利は間違い無しであろうよ」


「はぁあ? 俺が負けるってか?」


「ショウよ、お主ヴァンパイアについてどれほど知っている?」


「えっ、いや、そんなに知らねえけど」


「そうか、なら教えといておこう。ヴァンパイアは夜になればその力を増すぞ、日中の3倍までにな」


「は? つまり、今の内にお前を倒しておかないと俺は確実に負けるってことか」


「そうなるな」



 マジかよ………。


 でも、今の内に倒すの無理やん。


 てか、今の所互角やし。


 このままやと俺は確実に負けるって!!


(なにか手は無いんですか?)


 無い。


 ガチンコ勝負してるからね。


 何も考えてなかったわ。



「ふむ、困惑してるようだな。仕方のないことか……」


「夜になるまでにお前をぶっ倒す」


「ほう、面白い!! ならば行くぞ!」



 ヴァイスと俺は同時に走り出し拳をぶつける。衝撃が全身を駆け巡り、さらに衝撃は荒野に広がり地響きが起こる。そこからまた肉弾戦になり蹴りと拳の応酬になる。急所だけは防御して他は攻撃を受けるがそれは相手も同じでお互いに態勢が何度も崩れたりする。



「ヴァイスゥウウウウウウ!!!」


「ショウゥウウウウウウウ!!!」



(叫ぶ必要ありますか?)


 無いと思うけど気持ち的にね?


(ず、随分と余裕ですね)




「おぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!」


「ぬぅぅうああああああああああああ!!!」



 再び拳と拳がぶつかり合うとお互いに吹き飛び距離が出来る。態勢をすぐに整えて魔法を撃つもヴァイスも同じで魔法を撃ってくる。お互いの魔法はぶつかり合い爆発を起こし爆煙が辺りに広がる。爆煙の中を突き抜けるように走りヴァイスへと異空間から取り出した干将・莫耶を振るうが爪で受け止められる。お互いの力は拮抗していたが干将・莫耶が砕け散り俺の態勢が崩れた所をヴァイスは蹴りを放ち俺は吹き飛ばされる。



 数メートル吹き飛び地面に叩きつけられるがすぐ様に立ち上がると異空間からグングニールを取り出しヴァイス目掛けて投擲する。グングニールは真っ直ぐにヴァイスへと向かう、ヴァイスはグングニールを避けると全速力で俺へと走ってくるがグングニールが方向転換をして再びヴァイスへと向かい飛ぶ。ヴァイスは後ろから来たグングニールに気付き身体を捻り何とか躱そうとしたが躱しきれずに右腕をグングニールに吹き飛ばされてしまう。



「片手を持って行かれたか……しかし、我が輩には無意味な事だがな」



 ヴァイスは立ち止まりそう呟くと失った右腕が生えてくる。一瞬目を疑ったがヴァイスには瞬間再生のスキルがあった事を思い出す。これは再生が出来ないまで魔力を消費させるか心を折らない限り俺に勝ち目はない。グングニールを手に取り異空間へとしまい斬魔を取り出す。斬魔を鞘に収めたまま構えを取る。



「むっ?」


『断界』



 俺はポツリと呟き斬魔を抜刀する。ただの抜刀術だが音速を超え魔力を込めたので斬撃が刀身から飛び出る。その斬撃はヴァイスを斬りヴァイスの後ろに写っていた木や岩山や雲を真っ二つに斬り裂いた。ヴァイスは突然斬られた事によりその場に倒れてしまう。



「ハァハァ………」



 初めてにしては上手くいったか……。


 それにしても無茶苦茶魔力を消費した。



 まあ、神羅創世のおかげですぐに回復はするがそれでも疲労感はとてつも無い。



「ぐっ……なんだ今の技は」


「断界って言って俺のオリジナル剣技だ。魔力をかなり消費させるのと半端ない集中力を注ぐから疲労感はとてつも無いがな」


「なるほどな………」



 ヴァイスは瞬間再生で傷を癒して立ち上がる。



 本当厄介だな。


(どうするんですか?)


 まあ、もう一つ上の技があるけど使うと俺もしばらく動けそうにない。


(どんな技なんですか?)


 秘密だ。



「ふぅふぅ………さて、先程の一撃は中々効いたぞ」


「さっきので負けてくれよ」


「それはできぬ相談だ」



 ヴァイスか再び俺へと走って来る。斬魔を異空間へとしまい、とある武器を出す。それは二つの槍、ガ・ジャルグとガ・ボー。この槍のどちらかは不治の傷を作り出す魔槍なのだが史実で不明なのでガ・ジャルグに回復阻害のスキルを付けてある。そして、ガ・ボーには魔力吸収のスキルを付けてある。魔力吸収はその名の通りで刺している間は魔力を吸い上げる。だが、それは刺している間だけで触れただけでは魔力を吸い上げないが傷を付ければ別である。ガ・ジャルグの回復阻害は傷を付ければその傷を治す事が出来なくなる。ただし、ガ・ジャルグが俺の手に握られてる間だけだ、異空間にしまったり敵の手に渡ったりすれば傷は治ってしまう。



「紅い槍に蒼い槍?」


「こっからは出し惜しみ無しだ!」



 二本の槍を器用に使いヴァイスに攻撃を仕掛ける。ガ・ジャルグで敵の死角を突きガ・ボーで敵の正面から攻撃を仕掛けるがヴァイスに全て躱される。



 ヴァイスは避けるのに精一杯らしく反撃の様子が無い。ここで一気に決める!!

なにかこれといったものがありましたら感想にてお願いします。


では次回!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ