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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第五章

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ふと思い出す

 目が覚める。どうやら、いつの間にかベットへと移動されていたらしい。腹に圧迫感を感じる。布団をめくってみるとリューネが寝ていた。



 どこで寝ているのだ!



 仕方なくリューネを抱き上げて横に寝かせる。ベットから抜け出して部屋の外へと出る。そのまま誰にも遭遇することな城のく外へと出る。



 空を見上げるともう月が出ており夜になっていた。どうやら、ミランダさんのシチューのおかげで半日は寝ていたようだ。



「クロ」


「あん?なんか用か?」


「アルツェイルはどうなった?」


「平和になったよ。それとシエルの足と目が治った」


「そうか」


「お前の仕業だろ?」


「まあな。それで他の人達は?」


「大して変わってないが女連中が旅に出たぞ」


「な、なにぃ!?」


「今頃シエル達はアルカディアにでも居んじゃねえのか?」


「マジかよ!?なんで??」


「知るかよ」

(本当はこいつを探す旅って言うのは伏せとこう)


「そうかぁ……旅にかぁ……。そういや、一応俺も旅人なのにな」


「お前は今ペットだろ」


「そうなんだよなぁ」



 月夜を見上げる。そのまま、ボーッと雲が流れて行くのを見続ける。



「なあ、クロよ」


「あぁ?」


「お前は今までなにしてたの?」


「雌と交尾」


「ふっざけんな!!てめえ!!何リア充してんだよ!!」


「はっ、嫉妬か!俺様はモテるんだよ!」


「ざけんなチクショー!!!!!」



 悲しい雄叫びを上げた後俺は城へと戻り城の中を歩いているとリーシャさんと出くわした。



「こんな時間に何してたの?」


「えっ、いや、トイレっすよ」


「そっちにトイレは無いわよ」


「………」


「なにしてたの?」


「少し月を見てました」


「月?何故?」


「なんと無くですかねぇ」


「そうなの。ねえ、血を飲ませてくれないかしら?」


「突然ですね。気絶しない程度なら良いですけど」


「ありがと」



 リーシャさんが首筋に噛み付く。相変わらずリューネより豪快に吸血をしていく。フラつきそうになった時にリーシャさんが首筋から離れた。意識を失う寸前まで血を吸われてしまった。



「容赦無いですね……」


「貴方の血が美味しいのが悪いわ」


「そりゃどうもです」


「ふふっ。リューネのペットじゃ無く私の彼氏になる??」


「えっ?」


「それじゃおやすみなさい」



 リーシャさんは微笑んだ後自室へと帰って行った。俺はしばらくその場に立ち尽くして居た。



「おい、どうした?」


「クロ、少し俺を引っ掻いてくれ」


「任せろ!!」



 クロは思いっきり俺の頬を引っ掻く。あまりの痛さに大声を出しそうになったがなんとか踏ん張る。頬から血が流れる。俺はようやく気づいた。これは夢では無く現実だと言うことに。



 まさか、フラグか!?



 女の人にあんな事言われたの初めてや!!!



 もうリーシャさんエンドで良いんじゃね!?



 このまま魔族の仲間になって一生過ごせば良くね!?



 俺はテンションMAXになりリューネの部屋へと戻り寝ることにした。これからが楽しみだ。



 目が覚めると腹に圧迫感を感じる。どうや、また、リューネが乗っているようだ。抱き上げてどかせようとしたらリューネが起きる。



「おはよぉーショウ」



 リューネはそう言った後すぐに俺の首筋に噛み付き吸血をする。朝の日課だから慣れたが今日はおかしい。いつもより長い。そろそろやばいと思いリューネに声をかけてみるとリューネは寝ボケながら血を吸っていた。



 器用過ぎだろ!!



 てか、やべえ!!



 このままだと俺死んじゃうぅうう!!!



 リューネにチョップを食らわす。



「いたっ!」


「寝ボケながら血を吸うな!」


「うぅぅ。ショウが殴った」


「止むを得ない場合だったからな!」



 リューネは拗ねてしまいそっぽを向く。こうなったら少し面倒だが無理矢理抱っこして食堂へと向かう。



「降ろせぇ〜」


「はいはい」



 言われた通りリューネを降ろそうとするが何故か服にしがみつき降りようとしない。



「どうした?降りたいんだろ?」


「むぅう!」



 可愛い生物だ………。



 いかんいかん。



 俺はロリコンでは無いのだ!!



 しっかりせねば!!



 とりあえずリューネを抱っこしたままの状態で椅子に座る。朝食はザードさんが作ってくれているので既に食堂のテーブルに並んである。



 リューネを膝に座らせてパンを食べようとしたらリューネにパンを奪われる。



「………」


「モグモグ」


「効果音はつけなくていいから」


「……」



 もうひとつパンをとって食べようとしたらまたもリューネに奪われる。リューネは先程のパンが口の中にあるので食べることが出来ない。



「………」


「どうするんだ?」


「……」


「わかった。落ち着け、無理矢理押し込むな」



 リューネは意地でもパンを食べようとハムスターのように膨れた口の中に無理矢理パンを押し込もうとしていた。必死でそれを止める。



 そんな時食堂にラニが入ってきた。まだ眠たいのか目をこすりながら入ってくる。



「おふぁよ〜」


「まず顔を洗ってこい」


「そうする〜」



 ラニはそう言うとフラフラと食堂から出て行った。しばらくして帰って来ると完全に目が覚めていた。



「おはよう。ショウ兄さん」


「ああ、おはよう」


「所でなんでリューネちゃんがショウ兄さんの膝に座ってるの?」


「成り行きだ」


「ここは私の特等席ぃ!!」


「むっ!」



 何故かリューネの言葉にムッとするラニ。ガキ同士は何故こう言ったくだらない事でムッとなるんだろうか。



 そして、今日もまた1日が始まる。

………だんだんと話が思いつかなくなってきた。


では次回を!

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