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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第五章

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スリ

 可愛い女の子はどこや?



 俺はヴォルフさんと街を歩いているが中々に可愛い女の子が見当たらない。いや、結構可愛い女性はいるんだよ。ただピンと来るタイプがいないだけで。



「さっきからキョロキョロとしているがそんなに珍しいか?」



 俺がキョロキョロしているのが気になったようでヴォルフさんが話しかけて来た。



「まぁ、人間が1人もいない光景は初めてっすからね」


「そうか。だがあまり変な行動は取るなよ?」


「ういっす!」



 俺はキョロキョロするのを辞めて適当にヴォルフさんと街を歩く。道行く人達をかわしながら歩いていると腹に衝撃を受けた。何事かと思って見たらフードをかぶった俺より身長が低い人とぶつかっていた。



「すんません。大丈夫ですか?」


「………」



 ぶつかった人は何も答えずに俺とは反対方向に進んで行き人混みに紛れて消えた。何か一言くらい言えば良いのにと思ったが気にせず進もうとしたらヴォルフさんが話しかけて来た。



「ショウよ………財布はあるか?」


「へっ?財布ならちゃんとここに………」



 俺は財布を入れていた場所に手を入れ探すがどこにも見当たらない。慌てて身体中にあるポケットを探すがどこにも財布は見当たらなかった。



「ハァ……すまん。まだ、伝えてなかったな。ここは良くスリの被害が出るんだよ。特にお前の様な物珍しくしてる奴が被害に会いやすいんだ」


「マジっすか……」


「まだ、犯人は捕まってないんだ。諦めるんだな」


「いや!俺取り返して来ます!!」


「あっ!おい!!」



 俺はヴォルフさんの制止を振り切り先程ぶつかって来たフードをかぶった奴を探す。



 あの、財布の中にはステータスプレートが入ってるんだぞ!!



 絶対に取り返さねば!!!



 俺は人ごみを掻き分けて街を進んでいく。こう、人が多いと探すのに苦労してしまう。それでも、見つけなければ行けない。大通りを探し回っても見当たらない。



 それなら、裏の路地とかは?



 すぐに俺は大通りから外れて裏の路地へと入っていく。大通りとは雰囲気が違っていたがそんなの関係無い。しかし、裏路地を走り回るが道が複雑で自分がどこにいるかも分からなくなって来た。



 ヤバい!!



 ここは何処かや!?



 とりあえず道なりに走り回る。しかし、どこへ行こうとも裏路地から出られない。しばらく走り回っていると話し声が聞こえてきた。



「おい!その財布寄越しな!」


「い、嫌だ!」


「おい……ガキ?大人しく渡さないなら力づくでも奪うぞ?」


「絶対に渡さない!!」


「クソガキ!!おい!やっちまうぞ!」


「おう!」

「へへっ!」



 マズイな。このままだと子供がチンピラに袋叩きにされてしまう。声のする方へと急いだら子供と思わしきフードをかぶった子が地面に倒されて三人に蹴られていた。



 どこに行ってもこういう奴らはいるんだな。



「おい!!」



 俺は声を荒げて三人組に近寄る。三人組は俺の方へと振り向く。三人を見てみると1人は三つ目で1人は角を生やしており最後の1人はサイクロプスだった。



「何か用かよ?」


「大の大人三人がそんな子供をボコボコにするのは良く無いと思うが?」


「ああ?何?お前正義の味方か?」


「いや、ただ子供がボコされるのを黙って見てられないだけだ」


「はっ!そうかよ!!おい、アイツもやっちまえ」



 三つ目の奴が他の二人に指示を出す。角を生やした奴とサイクロプスの奴が俺へと迫ってくる。



 角を生やした奴が大振りで殴りかかって来るが隙だらけだ。俺は躱すと同時に腹に膝蹴りを喰らわす。角を生やした奴はモロに受けてその場に倒れた。



 サイクロプスの奴は蹴りを打って来るが蹴りを打った足を受け止めてジャイアントスイングで壁に激突させるとそのまま気絶して倒れた。



「なっ!来るんじゃねえ!!来たらこのガキを殺す!」



 三つ目の奴は他の二人が倒された事で焦ったのか子供に手を翳し魔法を撃とうとしている。子供は怯えて動けそうにない。三つ目の奴もかなり焦っているようで本当に撃ってしまいそうだ。



 うーむ………。



「ッッッ!!!」


「はい、残念」



 俺は身体強化を施すこと無く瞬時に三つ目の奴の近くまで移動して子供に翳していた手を取る。



「て、てめぇ!い、いいいつの間に!」


「縮地ってやつだね。まあ、《武神》があったから出来たけど」


「く、くそ!離しやがれ!!」



 三つ目の奴はもう片方の手で俺に殴りかかって来る。それをもう片手で受け止め三つ目の拳を握り締める。



「ああああぐうううう!!離せ!!離してくれ!」


「ホラよ」



 俺が手を離すと三つ目の奴は後ろへと下がる。



「さっさと失せろ。これ以上何かあるなら今度は手を握り潰すぞ?」


「わ、わかった!もう2度としねえよ!」



 三つ目の奴はそういうと他の二人を叩き起こして逃げて行った。俺はそれを見た後、袋叩きにされていた子供に目を向ける。しかし、よく見ると俺の財布を盗んだ奴とそっくりだ。しゃがみ込みマジマジと見ていると。



「な、なんだよ…」


「お前もしかして俺の財布を盗んだ奴じゃね?」


「ち、違う!こ、これはボクの財布だ!」


「なら、中身を見せろよ」


「だ、ダメ!!」


「何か見られたらいけない物でも入ってるのか?」


「そ、それは…」



 今だ!!



「あっ!!」



 俺は子供が油断した隙を狙い財布を奪う。素早く中身を確認すると俺のステータスプレートがあった。どうやら、この子がスリの犯人のようだ。



「さて、これはどういうことかな?」


「う、うぅ……」



 子供は下を向いてしまう。



 うぅむ。なんか虐めてるようで可哀想になって来た。



 そういやこの子の素顔見てないな。



 俺は子供のフードを剥ぎ取った。



「なっ!!」


「わっ!何するんだ!!」



 褐色の肌に所々汚れているが洗えば輝きを取り戻しそうな綺麗な銀髪。そして、最も特徴的なのは細長い耳だ。この耳はエルフの耳。



「ダークエルフ……」


「ッッ!!」



 俺は呆気に取られていたらフードを取られてしまい逃げられてしまった。




 テンションMAXです!!!

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