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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第四章

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報復

 朝目が覚める。気分が良かったので外に出るとラジオ体操をする。ラジオ体操をしているとアニスさんがやってきた。



「久しぶりに豚の体操を見ました」


「誰が豚ですか! 誰が!!」


「あら、違ったのですか?」


「違いますよ! ハア、それで今日は俺に朝食を作れと?」


「わかっているなら、早く調理に向かったらどうですか?」



 アニスさんに言われて厨房へと向かう。適当にある材料でホットケーキを作る。意外とこの世界は食文化に関してはそこまで遅れていない。だいたい小説の中の食文化って遅れているのが多い感じなのにな。



 まあ、どうでも良いか……。



 朝食を食堂へと運んで行く。朝食が運び終わると同時にセイジさんとジェーンさんが食堂へと入ってきた。



 シエルはそのすぐ後にミカエルさんと一緒に入ってきた。いつも思うがミカエルさんをずっと召喚してて大丈夫なのだろうか。



 流石に魔力が持たなくなるのでは?



 聞きたい所だが聞いたら色々と罵倒されそうなのでやめておく。まあ、予想としてはミカエルさんが自分の魔力を使ってこちらに滞在してるんだろう。



 朝食を食べ終わり学園へと向かう俺達。昨日ファラ先輩と別れた場所にファラ先輩が立っていた。こちらに気付くと手を振って来た。



 待ってたのかよ……



「おはよう。シエルにミカエル、それとショウ」



 オマケみたいな感じ。



「おはようございます。ファラ先輩」


「おはようございます」



 シエルとミカエルは頭を下げて挨拶をする。俺は面倒なので先に行こうとするが襟を引っ張られる。



 ぐるじい……


 早く離せよ。



「おはようショウ」


「お、おばようございまず」


「うむ、よろしい」



 何がよろしいだ!!


 人の襟を引っ張りやがって!!



 ファラ先輩を含めて学園へと向かう。途中でルネも合流する。女性四人でしかもみんな美女です。



 ええ、羨望の眼差しですよ?


 嫉妬の嵐ですよ?


 殺気の集中ですよ?



 こりれだとファンクラブの奴らにまた命を狙われることになるだろうな。学園へ着くとファラ先輩と別れる。昼休みにはまたこちらに来るそうだが。



 教室へと向かう。教室に入るとキースが来ていて、こちらに気づき歩いてくる。



「よう。昨日は大丈夫だったか?」


「なんで知ってる?」


「なんでって噂になってんぞ? お前がファンクラブの奴らを半殺しにしたって」


「半殺し? 俺は気絶させただけでそれ以外何もしてないぞ??」


「そんなこと知らねえよ。でも、気を付けろよ。まだお前を狙ってる奴はいるらしいからな」


「ご忠告どうも。てか、お前もファンクラブじゃないよな?」


「ちげぇよ。あんな酔狂な奴らと一緒にするな」


「そうか、悪りい」



 キースとの会話が終わると俺は席に着く。シエルとルネは先に席に座っていて雑談をしていた。



 ガールズトークと言う奴だ。


 ついていけない。



 しばらくしてアンナ先生が来て朝の連絡事項を告げる。今日は一時間目からアンナ先生の魔法訓練の為、訓練場に移動する。



 その時に殺意のこもった視線を感じた。多分ファンクラブの奴らだろう。このクラスにもいたのかと思い少し警戒しておくことにした。


 ふむ、暇やなぁ……



 アンナ先生は急な呼び出しの為訓練場にはいない。つまり自習になっているのだが何故か暇だ。キースは女子達に囲まれて動けそうにない。



 死ねイケメン!



 シエルとルネは二人で練習をしている。俺もそこに行こうかと思ったのだがミカエルさんが出て来て行きにくくなった。そんな訳で暇なのだ。



 ん……?



 なんかいつの間にか囲まれていた。三人もの男子生徒に囲まれている。しかも、気味が悪いほどにニヤニヤして笑っている。



 正直怖い。



「へへっ。今ならてめえをやれそうだな」



 ホモなのか!?


 だとしたらやばい!!


 かつてないほどの強敵になる!!



「てめえら、まさか……!」


「ふっふっふっふ……」



 三人して笑っている。キモいがこいつらは強敵なのだ。油断しているとやられるかもしれない。性的な意味で。



「ホモなのか!!!」


「違うわ! どうしてそんな答えになったんだよ!!」



 ホモかどうかを聞いたらものすごい怒鳴られた。どうやら彼等はホモではなかったようだ。良かった良かった。



「俺たちは生徒会長ファラ様のファンクラブだ!」



 なるほど!


 つまり俺に報復しに来たのか!



「へっ、今なら先生もいないから本気出せるぜ」



 一人の奴が手をパキパキとならしながら詰め寄ってくる。とりあえずウザいので顎に回し蹴りを食らわす。



「はぺっ?」



 訳の分からない事を言って気絶した。その様子を見た残りの二人が激昂する。



「なっ! てめぇ!!」



 激昂した二人が襲い掛かって来たのでそれぞれの鳩尾に拳をぶち込む。



「うげぇ」


「おぼぉ」



 二人はゲロを吐いてその上に崩れ落ちた。汚いが自業自得だ。俺に報復しようとするバカがいるとは思わなかったが。



 その後はアンナ先生が帰って来てこの光景を見て事情を話すと、すんなり納得してくれたようで俺はお咎め無しだった。



 ファンクラブの三人は訓練場の掃除を任されていた。しかも、一日中だ。アンナ先生が時折様子見をすると言っていたのでサボる事も出来ない。



 ざまぁみやがれ!!

改訂済み

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