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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第三章

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終戦

「ハア……ハア……!」



 ぐっ……


 やべえな……


 まともに受けちまった……



「どうやら相当堪えたようだな……」



 リュードさんはフラフラだが俺に向かって剣を振り下ろしてくるが、力が入ってないせいで剣は簡単に避ける事が出来た。



「まだ、動けるか……!」



 しつこいな……



 確かに傷は深いけど動けない程の傷じゃない。これくらいなら、まだ動ける。


 ゼオンさんを見てみると攻撃を仕掛けようとしているのがわかる。ニルナさんもまだ動けるようで魔法を撃つ構えをしている。



 この三人は本当に凄いな……


 王なだけじゃない。


 我が子の仇を討たんとばかりに限界を超えようとしているのだから、尊敬に値する人達だ。だけど、それでも俺には届かない。この勝負、俺の勝ちだ。



「エクスカリバー、儚き我が神幻郷」



 エクスカリバーと魔法の鞘を取り出す。魔法の鞘の効果により俺は全回復する。三人が目を見開いて驚いている。エクスカリバーを鞘に収めて満足に動く事が出来ない三人にそれぞれ振り下ろす。



「がっ……」


「うっ……」


「あっ……」



 ようやく、三人は地に倒れて気絶した。壮絶な戦いであったが、ようやくここに終わりを告げた。日は完全に昇っており、朝になっている。朝焼けが大地を照らし、惨状を映し出す。



 そうか……


 俺は一日中戦ってたのか……


 頑張ったな俺、よくやった俺!


 さて、三人に返すか……



 俺は子供達のアクセサリーを三人にそれぞれ返す。返したと言っても、気絶している横に置いただけであるが。




 後はなんとかなるだろう……



 俺はもう一度空を見上げる。天国にいるであろうソニアさんに向かって、心の中で語りかける。



 これで約束守れましたか?


 ソニアさん……



 空を見上げた後は気絶した国王達、兵士達を置いて何処かへと走っていく。顔を見られたからには長居出来ないので、どこか遠くへと行こう。




 ◆◇◆◇




 現在、ルドガー達は早馬に乗りアルカディアへと急行している。その理由はアルカディアで内乱が起こっている為だ。



 何故、内乱が起こったかというと、三国王の子供達が誘拐されたから。三つの種族はそれぞれお互いが犯人だと思い疑心暗鬼になってしまう。



 そして、内乱が起こった。



 だが、誘拐された子供達は今ルドガー達と共にいる。子供達の話を聞く限りでは犯人は黒のローブを着た男だと言うことがわかった。



 誘拐された子供達は監禁されていたのだが、その内の一人、ララだけは誘拐されずに済んだ。危機一髪だったらしいが。



 しかし、ララを誘拐しようとした男はソニアを殺した。ソニアはララだけでもと思い転移魔法陣を発動させララを逃がした。



 ララはとある小屋に飛ばされたらしく、ソニアが目の前で殺された事により動けずにいたら、ショウが助けに来たという。



 ショウはソニアが殺されたことを知っており、内乱を止める為にオルランドへと行くことを決意した。その途中でララが監禁されている二人を見つけたそうだ。



 ショウは三人を連れてオルランドまで戻ってきた後は国王の所へと行き事情を話したら、すぐにアルカディアへと戻った。



 そのあとに、ルドガー達が招集されアルカディアに向かうことになった。総勢三千名で。



 だが、これでは間に合わないと思い先遣隊、つまり、ルドガーを含めたナイザー、リズ、セラ、キアラ、ソフィ、ローラ、そして、ララ、ニーナ、リーベルの十人で向かう事になる。



 先遣隊はオルランドを出て一日中走り続けている。戦闘はアルカディアの荒野で行われている為、一日中走り続ければ三日はかかる距離を一日で着ける。ただし、馬を潰す羽目になってしまう。



「間に合うと良いのだが……」



 最悪の結末を予想してしまったルドガーはポツリと心情を漏らした。



「なに……これ……」



 先遣隊の見ている光景は衝撃的なものだろう。何せ、数えきれないほどの兵士達が地面に倒れているのだから。



 リズ達はすぐさま近くの兵士達へと駆け寄る。どうやら、死んではいないようだ。気絶しているだけのようで、よく見たら他の兵士達も気絶しているだけだった。



「一体、誰が?」



 疑問に思うばかりで答えは見つからない。そんな時にララ達が三国王を見つける。



 先遣隊もそちらへと向かう。そこにいたのは傷だらけになっているが三国王達がいた。



「お父さん!!」


「父上!!」


「お母さん!!」



 ララ、リーベル、ニーナがそれぞれ親の名を呼び、揺すって起こそうとしている。



「ん……」



 すると、三人は同時に目を覚ます。



「お父さん!!」



 目を覚ました事によりララ達は親に抱きついた。微笑ましい光景である。周囲は死屍累々となっているが。



「ラ、ララ!! 何故ここに!? というか、生きていたのか!?」



 三人は全く同じリアクションをしている。行方不明になっただけなのに、なんで大袈裟な反応を見せるのだだろうかと三人が首を傾げる。



 目を覚ました三国王の話しを聞いて先遣隊は、先程見た光景よりさらに驚く事になった。



 それは、ショウがこの事件全ての黒幕と言うことだ。しかし、ララ達の話しを聞いて先遣隊だけでなく、三国王も驚く事になる。



 ショウがこの国を守る為に嘘をついたこと。自分が黒幕だと言って敵になれば誰も死ぬことが無いからと、無理難題を成し遂げたことに。



 三国王の話しではショウがララ達のアクセサリーを持っていたから、本当に黒幕だと思ってたらしい。ていうか、ショウもそういう演技をしていた。



 それより、もっと凄かったのはショウが三万もの軍勢を一人で薙ぎ倒したこと、それに誰一人として死人を出さなかったこと。怪我人は多くいるが死者はいない。



 並大抵のことでは無い。史実に残るような出来事である。三国王達は協力してショウと戦ったが敗北して気絶していたそうだ。



 だから、誰もショウの行方が分からない。



 ◆◇◆◇




 むむっ!!!


 誰かが俺を呼んでいる!?


 そんな訳ないか!



 さて、ソニアさんとの約束は果たした。次はどこに向かおうか。いや、良く考えるとまだアルカディアを堪能していない。基本的に実験に付き合わされていたから。今から戻れば、間に合うのではと思うが顔を見られているのでアウトである。



 きっと指名手配されてる!!


 ちくしょう!!


 こうなったら、トンズラだぜい!!!


 待っててよ、俺のハニー達!!


 今度こそ俺は彼女を作って童貞卒業や!!


 うっほほーい!!!

改訂済み

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