拾ってみた。後悔はない
今回は、初の主人公以外の目線です!!
がんばれ!エザート!!
一回しか言わねぇからよく聞け
俺の名前は、エザート・ユナ・サドイン
魔術師だ
まぁ、周りは俺の事を【赤神の魔術師】なんて呼んでるがな
ちなみに、ユナの名はもともとの俺の名前には入っていなかった。
ユナの名は帝国が魔物に攻められたときに、試作の魔法を魔物に向かってぶっ放したんだ。これまた一発で全滅しやがった。いや~あれは傑作だった。
そんときの礼としてユナの名を授かったというわけだ。
そんな事より、今まで感じた事のない魔力の波動を感じる。
人間の気配でも、かといって魔物の気配でもない。
すごく小さい・・・・
気配はすぐそこの草陰からだった。
俺はこれでも、上級魔術師の実力は普通に超えてるからな。
万が一何があってもいいように魔力を集めておく。
こちらからの気配を相手に悟らせないように姿隠しと感知遮断の魔法をかけておく。
「ん?何だ?この猫は・・・」
思わぬ出来事に自分でも間抜けな声を出しちまったと思う。
だってなぁ~猫だしよ。
そもそも、この世界は人間、魔族、亜人族、魔物以外は魔力を持っていないはずだ例外なんて今まで聞いた事もねぇ。
自分にかけていた魔法を解くとそのまま猫の傍にしゃがんだ。
(どう見たって外見は普通だよなぁ?)
ま、一応実験対象として持ち帰るか。
そう考えると二ヤリと黒い笑みを浮かべながら血まみれの猫を連れ帰っていった。
† † † † †
------ある宿屋にて------
「おい、おやじー!猫連れ込むぞぉー」
「お、お客さん!?こ、こまりま「あぁ??」な、なんでもありません・・・」
「おぉ悪いな」
この時ここにいた全員が思った事だろう(絶対悪いと思っていないだろ・・・)と・・・
† † † † †
あれから二日たった。
一向に目覚める気配はない。
あの後、水属性の魔石で猫の身体にこびりついた血を落とし手持ちの薬草をぶち込んだスープを飲ませといた。
「ニャ?二ィ・・・二ィ」
ん?どうやらやっと気がついたみたいだ。
見ていて反応のおもしれぇ猫だった。
そこで、何を思ったのか俺はこいつが人間になったらもっと面白そうだと思った。
あぁ、人間にすればいいんだ・・・
そう思うと、自分でもわかる位黒い笑みが浮かんだ。
証拠にこいつの毛が逆立ったからな・・・・ククク
魔力を指先に集めると猫に向けて魔力を放出した。
はっきり言ってこいつに変化の術が効くか心配だったがそれは無用だったようだ。何せこいつは色々と謎だからな。
変化が終わったようだ。
座っている俺に対しこちらを見下ろすかたちになっていた猫ガキ・・・俺を見下ろすとわなぁ?
その瞬間、猫ガキは見事に転んだ。
俺を見下ろしたから罰があたったんだよ。
俺が笑いを堪えていると。
こちらを涙目で睨んでくる猫ガキ。
痛くも痒くもない。
むしろ、その顔を他人に見せねぇ方がいいと思うぜ?
誘拐されて、こちらに迷惑事が吹き込んでくるからなぁ。
因みに、今の猫ガキの姿は、身長だいたい125㎝位で年は6~7才位だ。
見た目はふわふわで柔らかそうな白銀の髪にスカイブルー色のくりくりの目だ。一見冷たそうな色合いだが雰囲気と目元でそんな風には100%見えない。
俗に言う可愛い系男の子だ。
自分で言っといて思ったが俺がこういう事言うと気持ちわりぃな。
そんな事よりこいつには名前がねぇらしい。
俺が【リューク】となずけると本当に嬉しそうに笑いやがった。
あぁ、こいつといると調子が狂うぜ。
それにこいつ、よほどその名前が気に入ったのか猫ガキにほんの僅かしかなかった魔力がいきなり増幅しやがった。
名は魔力を持つからな。その名を気にいるか否かで魔力量が左右される。
それでも、これには俺も驚いた。名を授かったとしても魔力量は微々たる量しか変わらない。
しかし、こいつは謎の多い奴だと思いだすといつもの調子で猫ガキに俺の弟子になれと告げた。
研究対象が逃げちまわねぇようにな。まぁ、こいつ行くあてもなさそうだしな。
これからの生活が楽しみだ・・・ククク
よくがんばった!エザート!!
そして言葉遣いが難しいです!!!
ここまで読んで下さりありがとうございました!!!