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15.やばい。騎士服着ている所みられた

タイトル通りなのである。

全くもってなんなの、この現状、一体どうしたらいんだろう?

というか、どうにかすることできるんだろうか?


絶望しながら、メイリーンは何が起きたんたんだっけなー?とここ数日を振り替える事にした。

そんな余裕はないのかもしれないが……。




事の始まりは一昨日

シエルの滞在が後3日という所。

夕方ピクニックについて、姉と反省会中に、ユスタが報告をしてきた。

なんでもライメルーンで抗争があるらしく、ラナック(英雄王として出陣中)では対応しきれないという内容。

ライメルーンとはレビデバ南側の領地で作物が豊富な所である。私のお気に入りのしゃきしゃきキュウリが育つ所でもある。

そして、ライメルーンで後継ぎ争いが今起きているということであった。一族で争うなんて、なんと不毛な事か……それに争いでしゃきしゃきキュウリが犠牲になっているとも限らない。


ライメルーンか…愛馬を飛ばして6時間。いや5時間くらいか。ラナックの話だと後一歩の所。1日あれば帰ってこれそうだが……。


「まぁ行ってこればいんじゃない?」


「え?でも」


「その間私がシエル様のお相手をするわ」

「メイリーンは女子力まけて、きまずいのでしょう?」

「私としては近づき過ぎるのも、なんだか不快なのよね。ここは私がもう一回牽せ……じゃなかった。挨拶しとこうかなって」

「ね?メイリーンWINーWINだと思わない」


「えぇ?私……」


「さ、思い立ったが吉日と、いうでしょ?準備しなさい!ユスタ急いで出発してくれる?ミエルダもメイリーンのことお願いね?」


「了解しました」

「畏まりました」

ええ?まって決めるの早!っていうか本来ミエルダはアイリーナの侍女だからいいけど、ユスタ、貴女は私の侍女なのに、なんで姉の一声なのよ。


「ユスタ?私としては後3日しかないし、気まずくても、シエル様と一緒に過ごしたりとか……」


「お嬢様を独占できる久々のこの機会。逃しはしません。最初はシエル様とお嬢様のなかむつまじさを見てるのも良かったのですが、私との会話がめっきりなのも寂しいのです」

えぇ?以外と侍女にモテてる感じ?

そうなの?とミエルダを見ると


「私はお嬢(アイリーナ)様の命なので」

あ、そうですか。


つまり、ここに私の味方はいないと言うわけね。よし、ではここでごねるよりさっさと行って解決した方が早いや。


それにやっぱりキュウリのこと心配だし…。


そんなこんなで一昨日の夕方から出発し、ライメルーンの争い事をさっさと片付けるつもりだった。


誤算だったのは私の鎧をラナックが着ている事。

そして、私が王女服を着ていなかったために王女と証明するのに少し時間がかかったこと。

しまったなぁ、動きやすいと思っていつもの騎士服を着てきちゃったんだなぁ……。

姉曰くの『あんた本当にばかね』の案件なのだ。


ラナックが鎧を着ているため、作戦指示はいちいちラナックを通さないと行けなくなり時間がかかった。

かといって鎧下用の服を着ていないためこんな南で鎧をきたら暑くて倒れてしまう。

じゃあこれ脱いで下着だけで入ればいんじゃない?って侍女に提案したのだが

ユスタにめちゃくちゃ怒られ、ミエルダは呆れ返り、ラナックに至っては

「えぇ。お嬢様の貧相な体なんて見たくもないし、公害の域では?」

なんて言うもんだから、アイリーナの口紅返さなかったことを今度告げてやろうと思う。


王女の証明も騎士服を着ているためか、なかなか納得していただけなく、後で気を回したアイリーナの使いが王族の家紋届けてくれるまで時間がかかった。


さて、武力も鎮静し、私も王女と証明されたわけで、やっと話あいができる。

まぁそれまでここのキュウリ味わっていたし、今頃シエル様何してるかなとかで暇は潰せていたんだけどね。


さらに困ったのはその後。

じゃあ王女様が当主を決めてくれ。という話になった。いやいや、そんな重い事できるかいな。


片方はなんでもでかきるが意志が弱く回りに流され闘争を起こすような人間。


もう一人は人間としての魅力があり、人を引き付けるがどうも政治能力はなさそう。


どっちもやめといた方がよくね?というところが本音。

しかし、決めねば争いは終わらなさそう。


もぅお互い支え会えばいいじゃん。どう考えても一人で修められる器じゃなくね?

それ今決めなかんの?まだ先代元気じゃないの。


そして、気づいた。そうじゃんこれ。別に、今決めなくていんじゃね?こういうのはアイリーナの方が得意じゃん?

こんな事に3時間話す必要ないわ。


帰ろ。



その結論のあと愛馬とかけて5時間。

現在夜中の1時。

そして、庭園にいる。


丸一日、シエル様と会えなかった。

はぁ……。ため息をつきつつ、もらってきたキュウリにかじりつきつつ、庭園の池を見ながら座る。しゃくしゃく……ごくん。なんだか疲れてベッド戻るのもめんどくさい。着替えさせてくれるユスタはたぶん後2時間くらいたたないと帰ってこれない。

いつも通り置いてきてしまっているからだけども。

早く帰ってきてもシエルは様に会えるわけでもないし、たまにはユスタと帰ってくるべきだったかなぁ……。

そしたら、すぐにお湯につかる準備してくれたし、寝る準備をしてくれたろうなー。汗かいて、泥の跳ねた服じゃあベッドどころか、部屋に入りたくもない。


でもこのまま朝を迎えたらこの姿シエル様にみられちゃうなぁ。

やっぱり部屋に……







って考えたのが不味かったんだろうなぁ。







ほんっとにまずかったんだろうなぁ。




それは結局このままではよくないだろうと、部屋に帰ろうと歩いてた時。




廊下の先、誰かいる。


服装からしてうちの人間じゃあない……

誰だ……r……



気づいた時には遅かった。






彼からしたら、目の前に髪を乱して、騎士服をきた婚約者。しかもキュウリをかじっている。




しゃく、しゃく、、ごくん






………………

ねぇ神様?

……………………

お願いが……あるのだけど……






お願いだから…………夢だと言ってほしい。








それが無理なら


彼に夢だと思ってほしい。


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