「なにわ」城門前の茶番
どうも、お久しぶりです。(*´ω`*)
さて、人助けとはいえタイムロスはタイムロスだ。
きっちり時間は取り戻さないとな。
さっきまでの移動速度が自動車?ってやつの100Kmなら今は、新幹線だったかな?の200kmぐらいかな?
まぁ、早く着くならそれでいいや。
そういえば、昔って魔法なかったんだってな。
今じゃ考えられないけど。
まぁ、魔法技術自体迷宮から見つかったものなんだけどさ。
確か、ヨーロッパ方面の元イギリスのウェールズ地方に出現した迷宮だったかな?
魔法は約100年前に発見されたまだ、新しい技術だ。
「そろそろか。」
あぁ、見えてきた。なにわの城壁だ。
その壁は灰色。所々モンスターによる爪痕がある。
補修作業による影響もあって所々綺麗になってはいるが、風化し始めている場所もある。
減速しないとぶつかるな。
地面を蹴って僅かに飛び上がり、風魔法『浮き風』を発動。
右足を着地させる地点に軽い風のクッションができて、足への負荷を抑える。
砂埃は多少舞うが、まぁ許容範囲だろう。
城門の警備兵が声をかけてくる。
「外からの客とはまた珍しいな?ハンターか?」
「いや、探索者だ。」
「あ?探索者?」
「迷宮を攻略するものの総称だ。」
「へぇ、迷宮を・・・はははははは!馬鹿だな兄ちゃん!んなのできるわけねぇだろ!」
海外でも同じだが、迷宮とは攻略できないものだと思っているものが多い。
そも、100層ある階層を(ショートカットする方法があるとはいえ)モンスターと戦いながら踏破することは極端に難易度が高い。不可能ととらえることも仕方ないだろう。
だが、俺はすでに20の迷宮を攻略している。
絶対に不可能ではないのだ。
「可能だ。俺は攻略したことがあるからな」
「おいおい兄ちゃん!冗談が過ぎるぜ~、江戸大和の迷宮が攻略されたなんて聞いてないぞ?」
「つい先日まで海外にいたのでね」
「・・・・・・それこそ信じらんねぇな。ワープはべらぼうに高い金が要求される。それを払っただと?」
「迷宮を攻略すれば可能だ。それに、俺はあんたよりもはるかに強い。いや、この国の誰よりも俺は間違いなく・・・強い」
「言うじゃねぇか兄ちゃん。なら俺を倒してからその法螺話をゆ~っくり聞かせてもらおうか!」
警備兵が、剣と盾を構える。
ガラは悪いが、その動きはスムーズだ。
レベルは恐らく30後半。
相手にならないな。剣を抜く必要も魔法を使う必要もない。
そも、その程度の剣では俺の防具・・・・・・迷宮産の『アビス・ホワイト』を傷つけることさえできはしない。
「オラァ!」
警備兵の剣が俺の首筋に当たるが、逆に剣が折れる。
まったく無駄な時間を・・・・・・
「ど、どうなっていやがる・・・・・・」
「では俺の番だな」
「ま」
「待たない」
警備兵の胸部に当て身から城門に向かって投げつける。
地を揺らすかのような音とともに男は、地にたたきつけられたカエルのように城門に埋まっていた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
(; ・`д・´)