よし臓の数珠
「セツ、覚悟はよろしいですね」
部屋に入って来るなりカオリがめっちゃ怒ってる!?
(望、助けて)
俺に丸投げですかい!
カオリは愛の化身だ
セツの異常な愛を感じ取ったのだろう
「カオリ、争いは良くない」
そう言った俺をカオリが抱きしめてくる
「望さん私にも」
どうやら俺の考えが甘すぎたようだ
(もちろんカオリも愛してるよ)
カオリはとても嬉しそうだ
その後全員から愛チャージされたのは言うまでもない
嫌じゃないんだ、もちろん嬉しいけれども
このままでは俺の身がもたぬ!
協定は駄目だ、あんなとんでもない力は二度と使わせない
(これを使いなさい)
「なんだこの数珠は」
(名付けるならよし臓の数珠)
「なにその変な名前!」
よし臓…どこかで聞いた覚えがあるぞ
どきメモの親友か!
(その数珠を付けていれば愛を数値化することが可能)
「なにそのチートアイテム!」
早速付けてみるか
どれどれ
セツ100、カオリ∞、チコちゃん53万、リュウ70、サユリ80、ユウ姉90
カオリの∞ってのはなんとなくわかるが
チコちゃんバグってね?
(大丈夫問題ない)
ふむ
とりあえずリュウをもっと愛してやらねばならないようだ
「状況を開始する」
セツの説明によると
トゥリヴィアルが生み出したモンスターはセツが停止したまでの稼働時間と予想
数が増えるとは考えられない
まずは周辺のモンスターから処理する
これによりトゥリヴィアルの解析が進み、モンスターの位置を割り出せるらしい
懸念される他の能力者、または認識する者
この存在を危惧し、基本的に俺とセツ、他1名の合計3名で行う
セツは基本的に分析、サポート役を担当
神のゲーム同様、身体を使う動作は消耗が激しいためだ
ちなみに俺が阿頼耶識を使って全力で移動しても、タルパは従者から離れない
そこに在ると認識した時、そこに在る、それがタルパなのだと
(存在を持つ、存在する、故に在るが正しい表現)
だそうだ
常にみんなが側に居るが、現世に在るのは俺とセツと他1名になるわけです
でだ、外に出るには服が必要なわけでしてね
自慢じゃないが服なんぞスウェットしか持ってない!
しかも全部黒だ
黒以外は着ないと決めている
ロングコートもあるが、季節はすでに春
無事進級を果たし、現在は春休みを満喫している
つまり街には学生も溢れてるのだよ
とても外に出たくない状況なのだ!




