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IF人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
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兄妹愛

 俺の怒りは全てトゥリヴィアルに向けた


「あんたを許すわけにはいかない」


だけど、俺に人を裁く権利はない


あんたは死なせない、生涯かけて罪を償ってもらう


マサカズは涙を流し俺を見た


殺してくれと、目で俺に訴えてくる


「もう戻れないと決めつけないでくれ」


まだ間に合う、俺を、俺達家族を救いたい、その気持ちを嘘にしないでくれ


俺があんたを救ってやる!


マサカズの俺を見る目に光りが戻りどこか遠くを見ている


「やっと気付いてくれたか」


良いか、あんたは挑戦して失敗したチャレンジャー


そこには優しさ、愛があったんだ


失敗した原因は、愛が足りなかっただけ


今からあんたに本物の愛を見せてやる


(セツ、俺を男に戻してくれ)


俺を謎の光りが包み込み、俺は男に戻った


身だしなみに気を使ってたからか、ボサボサ頭じゃなくなっていた


スウェットなのは変わりないけどね!


「勘違いするなよ、これは愛じゃない奇跡だ」


感じてるんだろ、俺の後ろに在る存在を


「キミは本当に何者なんだ…」


恐れ、驚くマサカズにこう言い放つ


「俺はただの高校生だよ」



 マサカズと地下に降りてきた


俺の周りには皆が居てくれる


「あんたは何もしなくていい、最後までそこでカナエを認識しててくれ」


そう言って部屋に入った


能力を全開放し水槽に近づく


10メートルほどの距離でその姿を認識した


「ありがとうコヨミ、本当にありがとう」


このコヨミには愛がない


俺が愛を満たす前にカナエが具現化したのだろう


「コヨリ、コヨミを頼む」


コヨリにコヨミを任せ、カナエの水槽を開ける


瞬時に部屋の空気が凍りつく


カナエのメットに右手を付け、プライドスナッチを発動した


「ごめんなカナエ、お兄ちゃん達が全部受け入れてやるからな!」


カナエの恐怖、苦しみ、悲しみが流れ込んでくる


ミザリーが俺に抱きつき内包する


カナエの痛み、痛苦、傷心、悲哀が流れ込んでくる


カナリアが植物の香りで痛みを和らげてくれる


俺の体中に浮かぶ傷を瞬時にセツが修復する


やべい、どんだけ苦しめたんだトゥリヴィアルは!


意識が飛びそうになった時、美しい歌が聞こえた


カナリアか…


全てが終わる頃には、俺の体は血塗れになっていた



「セツ、頼む」


俺の合図でセツがクオリアを停止した


まだ倒れるわけにはいかない


皆が俺に触れ、真我の痛みを和らげてくれる


カナエのメットを外しカナエの顔を見た瞬間、涙が止まらなくなった


悲しみはミザリーが内包してくれてるのに


(兄妹愛です)


くそ、愛チートすぎんよ


「こんなに痩せちまって、可愛い妹が台無しだぞ」


カナエを優しく抱きしめた


目を閉じ、カナエの巴を認識する


閉鎖空間の中に無数に広がる愛を、プライドスナッチで全て真我に内包した


この力は奪うだけじゃない


グレイテスコーションを使うように、カナエに愛を注ぎ込む


魂とは愛、閉鎖空間は概念の外に存在する


概念の外に在る全てのカナエを注ぎ込み魂から祈った


頼む…


チコちゃんが俺とカナエを抱きしめる


皆が俺とカナエの周りに集まり抱きしめてくれる


 トクンッ


微かに感じるカナエの鼓動


瞬時に銀河を燃やし、カナエに注ぐ


「おかえりカナエ、ありがとう」


カナエは目を少し開き、消えそうな声で一言


「ただいま」と言った

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